ソラノカナタ 35

類君と司君の入れ替わり♪

すんなりつくしを譲って仕事には行ったけど。高速回転で仕事を片付けてそうな気がします。

西田さんの思惑はそこだろうなぁ・・・。

『西田さん日記35』のお話でもお楽しみを♪

*

「司、わりと素直に出て行ったね」

道明寺を見送ったままの花沢類は他人事のような口ぶりでつぶやく。

それは道明寺の扱い方を心得てる花沢類の勝利。

見習うところはたくさんあるって思う。

「西田より類のほうが目立つだろう」

「いや、俺は牧野んちによく来てるしね。あっ、司みたいに泊まったことはないから」

しっかりと説明しながらイタイところをさらりとつく。

泊まったって・・・。

それは本当のことだけど、サラリといわれて熱くなる頬。

道明寺と二人っきりで私のベットで寝てて・・・。

そこまで詳しく花沢類が知ってるはずないんだから落着け私!

私は恥ずかしさで焦るし道明寺の機嫌がよくなるはずがない。

道明寺と花沢類が会話をつづけるたびに道明寺の声は次第に落ち着いた音色を取り戻してる。

怒らせて、慌てさせたのに最後は納得させるテクニック。

いまだに私には無理だわ。

怒らせて、怒鳴られて、怒鳴り返して・・・

「フン」って、そっぽを向く道明寺と私。

このパターンが私たち。

これって大した喧嘩じゃなかったって、今回は思い知った。

道明寺の心配する切実な表情。

苦悩するような悲しい顔。

怒っていてもいつもと違った色が混じってて・・・。

それはきっと私も同じだった。

「司・・・浮気しそうになったの?」

「へ?」

「さっき司を見送りながら、牧野が言ってたでしょう?

しそうになったのは自分じゃないとかどうとか・・・」

ゆっくりと動いた視線はまっすぐに私を捉えてる。

「聞いてたん・・だ・・・」

新婚みてぇとか、王子よりは類のほうがまだ安心だとか・・・。

かるく触れたキスが離れた後で熱のこもった瞳で見つめられて、ただ漏れの状態の色気が私を包み込む。

その雰囲気に流されたらそのままベットに連れ込まれそうな錯覚。

飲み込まれないように踏ん張った。

「浮気スンナよ」

途切れた色気の先で悪戯っぽく見つめる目つき。

私の反応に気が付いてニンマリしてるのが分かる。

拗ねたように言った言葉が花沢類にも聞こえてたってこと?

新婚みてぇとかって道明寺の声も聞こえてた?

私の声より道明寺の声の方がよく通る。

「ケツを掘るって、司も相変わらずだよね」

やっぱり・・・

聞き逃していなかった。

「西田さんからは何も聞いてないの?」

「司と喧嘩して牧野が日本に帰ってそれを追いかけるのに司はエコノミーで小さくなって帰国したって」

「もともと王子と牧野をセットで日本に入国させる計画を司抜きで立ててたらしいけど」

王子とセット!

なんとなくここまでの都合のよさは確かに裏を感じる。

「それなら、最初から全部話してくれればいいじゃん」

「牧野も司もすぐ感情が顔に出るから」

「それに司が許すわけないでしょう。自分以外の男を牧野に近づけること」

それはそうだ。

西田さんの読みは相変わらず完璧。

「あの色気むんむんの女性も仕込みなの!」

思わず食いつく花沢類の襟元。

「そんな女性いたんだ」

そこまでは知らなかったんだ。

自分でばらすなんてバカッ。

「いたって言えば居たんだけど・・・」

「道明寺が怒って出て行って・・・女性と一緒にいたのを見て焦っちゃったんだよね」

今はかるく言えるけど、どれだけショックだったか・・・。

それは自分でも感じたことがなかった衝撃。

あの高校時代のNYでの別れより辛くてどうしようもなくて、何も考えられなくなった。

「女性は西田の想定外だったって思うよ。俺ならそんな色気がある女性を司のもとには送らない」

「司の好みは牧野だから」

目の前でクスって花沢類が穏やかな笑みを作る。

私には色気はない!

それは確かに言われなくても自覚はある。

って、ここは喜ぶべきなのだろうか。

「司は牧野以外なら誰に対しても扱い方は動物以下だからね」

「もともと司の人を寄せ付けないオーラは半端じゃない」

あいつに近づける人間は限られるってまた優しく笑った。

「この後のことは何か聞いてるの?」

西田さんが道明寺を会社に向けるだけに花沢類を引き込んだとは思えない。

「牧野と一緒に王子に付き合う予定。聞いてない?」

ぶるぶると左右に首を振る。

ホントならここには私の家族もいて、そしてアル王子がいるはずだった。

道明寺と王子をすり替えて家族までいなくなったのは、西田さんが道明寺に仕事を集中させるため?

あのままじゃ王子と一触触発で、企業の提携どころじゃなくなっていたかもしれない。

西田さんの飴と鞭の使い方は狂いがない。

今日もここに帰って来るって条件で仕事を張り切ってる道明寺。その横で満足そうな西田さん。

見える気がするッ!

道明寺のご褒美にされてる状況。

慣れ過ぎてる気がしてきた。

「あとはよろしく」って今回は西田さんから頭を下げられてないつーの。

「それじゃ行こうか?」

アパートを出て花沢類の運転する車で郊外へと向かう。

玄関ではジェームズさんが私たちを出迎えてくれた。

拍手コメント返礼

なおピン様

ここから西田さんの思惑がちょろちょろと♪

今ちょうど西田さん日記を書いてる途中なのです。

明日UPできればいいんですけどね。

道明寺の西田さんの存在はどんどん大きくなってますよね。

特に我が家の西田さん♪7

今日「ラッキ~」の8話見ました♪

どんどん駿太郎かっこよくなってじゃないですかぁ。

いいキャラだと思いつつ道明寺を探してる私。

この前の「夏の~」よりずっと松潤の魅力が出てると思います。

あ~~~~~。

続編!映画!見てみたい!

実は今書いてる「西田さんにっき」の冒頭はドラマからの描写です。

わかったらすごいなぁ。

なおピン様

今日2回目のコメントありがとうございます。♪

フォーマットって新しいDVDディスクやブルーレイディスクに記録しようとすると、「フォーマット(初期化)を行いますか?」って聞いてくると思うんですけど。

ブルーレイディスクは、未フォーマットの状態で販売されているので、一度フォーマットすることが必要になっています。

撮れたと思って再生できないとショックは倍ですよね。

以前私の持っていたDVDレコーダーは本体からDVDに落とすと録画がうまくできなくてエラーでどれだけDVDを損したことか・・・。

とにかくうまく書き込みするためにはちょっと高くて日本製のディスクを私は買ってます。

私も全部きれいに取れてたらブルーレイディスクに全部落としたかったなぁ。

慣れるまでは大変ですよね。

PCで録画した方が楽かもしれない・・・。

こっちにも予約しておけばよかったかな(^_^;)

明日出るんですね。

番宣かな?

ず~と出ないかな。

これは見れるんですよね。多分。

でも最終回は二週遅れです。