不機嫌なFACE 8

連休中いかがお過ごしでしょうか?

疲れもピークで~。

今回のお話は『不機嫌なFACE 7』の司サイドのお話となります。

pw申請のご連絡。

本日20時まで申請された方は全て返信しております。ご確認をお願いします。

ぐん様。返信メールがエラーで送れませんでした。

ご連絡をお願いします。

*

ドクンと高鳴る鼓動。

俺の左胸より低い位置で伝わる。

俺のじゃないよな?

困ったとか・・・。

どうしようとか・・・。

どうなるとか・・・。

慌てているんじゃねェ~よ。

慌てふてめいている表情が見たくって手のひらが触れた頬。

上に向けた表情に、大きく見開いた瞳が二つ並んでいた。

そこに映る俺はすごく余裕の表情を浮かべている。

そのまま頬に落とす唇。

躊躇気味に揺れる緊張が伝わる唇。

・・・震えてる。

そして・・・。

身を引くように逃れようと動こうとするから無理強いしたくなる。

両肘に入れるわずかな力。

それだけでつくしは簡単に束縛されている。

双子を不機嫌に押し付けられて、何をやらかしたかと必死に考え込んださっきまでの俺。

バカみたいだよな。

ホンノ数分前の俺。

一生分悩んだ様な虚脱感返せッ。

もう治ってっけど。

つくしの前じゃ見せねェよ。

今からはどうにでもできそうな余裕がつくしの動揺に煽られるように生まれてきている。

つくしの頭を抱え込んで右手はそのまま左肩から背中ごと抱きしめていた。

いまさら、逃がすかよ。

「なにしているのかな・・・」

「見ればわかる」

「見られないんだけど」

離れない上半身。

確かに胸の中に抱え込んでいるつくしの視野には俺の胸元しか見えてないはずだ。

舞がべちょべちょにしたタイの感触じゃ楽しめないよな?

わずかに緩めた腕の力。

胸元から離れた顔はそのまま上を向くように動いた。

「お前の機嫌を取っている」

どういえばつくしが慌てるのかを考えてる俺。

さっきの仕返しにか思えない子供じみた反抗。

上気した頬が浮かぶ貌。

閉じかけたまつ毛が焦ったように瞬きを二度して広がった。

何を言っているって言いたげな口元はそこまでの形を形成できずにあたふたとしている。

それがおかしくって、面白くってしょうがねェ。

笑みを抑えるのに苦労の連続。

感情をそのまんま隠せない素直さは昔から変わらない。

人を傷つけないように心を押し込めるのには懸命になる分、自分のリアルな感情はそのままただ漏れの不器用過ぎるやつ。

この時点でお前の負けだよ。

「機嫌は直ったから、子供達も連れて帰る」

俺を許している心の動きを隠すように膨れた口元。

「俺は連れて帰らないのか?」

「まだ仕事でしょ」

当たり障りのない、つまんねぇ返事。

想像はしてっけど・・・。

一緒に帰りたいとか言えツーの。

珍しい嫉妬を見せた分、珍しく我儘を言ってみろって、言いたくなる。

「あと20分くらいの時間はあるんだけどな、付きあえ」

つくしの代わりの様に我儘を押し付けてる。

俺が我儘なのは十分すぎるほど知ってるはずだ。

「子供たちを預けたままだよ」

西田さんが!

お母様が!

舞と翼が!

なんてことぐるぐると俺にはどうでもいこと考えてるんだろうと思える表情。

考えこんで俺への警戒心は解かれてる。

俺の方もまったりと気が抜けて身体の力も抜けてしまってた。

つくしに触れていた腕はベリッとシップを剥がすみたいに取られて俺の身体の側面に張りなおすみたいな動きを見せる。

「何の真似だ」

「人を勝手に直立の形にするなッ」

触るなって否定された様で俺もムカつく。

「悪戯されると困るから」

悪戯って・・・。

子どもの扱いをされる年じゃねェ。

「駿じゃねェぞ」

「駿の方がよっぽど行儀がいいわよ」

クスッと優しさが浮かぶ目元。

甘ったるく俺に注ぐ感情が見える気がした。

「本気で言ってのか?」

つくしの感情はそのまま俺の感情を呼び起こして重なる。

顔をかたむけて触れる額。

眉が困ったと言う様に寄せるように動く。

閉じることなく大きく開いて見つめる瞳。

そのまま細くなって優しく笑った。

俺の視線から逃れるように閉じた瞼。

「もちろん」

抵抗するように強がった声。

「行儀が悪い方が好きだろう」

そっと頬に触れる指先はそのまま首のラインを伝い鎖骨に触れる。

一度胸元まで降りた唇はもう一度その道をたどって頬に触れた。

声にならない吐息は喉の震えが示している。

「好きなわけ・・な・・い」

強情な唇にそのまま強がるなと唇を押し付けた。

「嘘つきだよな」

離した唇はまだ足りないって言う様に震えている。

少しの間にうつろな瞳は光を取り戻す様に動く。

俺の指先が外したボタン。

あらわになった胸元にやっと気が付いたようにギュッと左右のシャツを会わせるようにつくしの指先が動いた。

責めるように俺を見つめる視線も熱がこもったまま。

責めている度合いが微妙だよ。

もっとやってほしいって言えば済むのに。

我儘だよな。

どっちが我慢させられているのか。

楽しんでいるのは俺の方。

スタスタとつくしへ向ける熱を冷ますみたいに離れてすれ違う。

俺を気にしているのを感じる背中。

わざとらしく振り返る俺。

どうしたの?って、表情が俺を高揚させているってわかんねェ初心さ。

「俺が許可するまでそれ以上脱ぐなよ」

真面目な表情でからかう余裕。

なにを言われているか分かんないつくしはシャツのボタンを掛け違いにはめている。

焦り過ぎだ。

それでこの部屋を出たら何をしていたか一目瞭然だ。

「ここで脱ぎそうになっているように見える」

心の中ではグダグダに笑い転げている。

きょろきょろする視線は手に取れそうな物があったら遠慮なく飛んできそうな気配を作ってた。

何にもねェよ。

そしてまたクスッと浮かぶ笑み。

「帰るッ」

物の代わりに怒った表情をなげられた。

必要以上に大股に開く足。

「怒るな」

笑いをかみ殺しながらすれ違いざまにつくしの腕を取る。

引き寄せらた身体はそのまま俺の胸の中へ倒れこんだ。

もうしばらくこの優越感を楽しませてくれ。

拍手コメント返礼

ゆげ様

時々物語を相対させ書いたりするんですが、これが結構楽しんですよね。

もっと反対的な思い込みで対峙させたら面白いんだけどなんて思いながら物語を作ってるときもあるんです。

勘違いしてるのにうまくいく話とか悪く転がる話とかあったら面白いとか考えています。

やっぱりリクエストしたか(笑)

リクエストがたまってきてるんですよね。

欄際の数が減ってからということで♪

そしてここからまた連載のネタが生まれるのが怖かったりして。

>価値観は多様化しているけれど、私たち人間は、それを消化するほど成熟していないから、仕方がないのだと思います。海外へ行くとそれをすごく感じます(笑)。

柔軟な考えができることは必要ですよね。

確かに外国に行くと価値観が変わることってありますよね。