40 th step (最終話) 永遠に二人で

とうとう終わっちゃいました『はぴまり』

結婚式で終っちゃうなんて、この先お話が妄想してきそうな予感がします。

結婚後の二人。

どんなお話が読みたいかご希望がればリクエストを♪

では最終回ネタバレ二次です。

最終巻10巻は、9月10日発売予定だそうです

この後は私の妄想の二次で千和&北斗のお話がお届けできたらと思います。

まずは最終話の続きということで・・・

*

「もう!!」

「今日という今日は我慢できない!」

「今夜は 北斗と寝ないから!!」

ほとんど子供の拗ね方だって自分でも思う。

「・・・・・・・・・・・」

怒っている私の前で北斗の眉が吊り上る。

「知らねーぞ 寂しくなっても・・・」

私から視線を逸らした北斗はどうせ口だけだろうってムカつく態度。

「なんないもーん! ぜったいなんないもーん!!」

私を見下した北斗の態度でまたムカつく。

間宮家から籍を抜いた三浦北斗と再婚して三浦千和になりました。

暮らしていたマンションは離婚とともに処分してしまったので北斗は私の実家で一緒に暮らしています。

「なんで!!」

「なんで一言も相談しないで買っちゃうの!!」

「もう何度目よ!?」

完璧に我慢の限界を超えてる私。

「うるさいな」

「買い物をなんでいちいちお前に報告しなきゃなんねえ」

突っかかる私に切れる北斗。

どういうわけはケンカばかりの毎日です・・・。

「ふとん 慣れないんだよ 仕方ないだろう」

「だからってダブルのキングサイズはないでしょ 入んないよ 部屋に!?」

「広いのがいいって昔お前も言ってたじゃないか 何かと便利だと思うぞ」

便利とかどうとかを今話してる状況じゃない。

私の怒りの意味を理解してない北斗に、ブチブチと頭の血管が切れる音がする。

「そーゆー問題じゃない!分かってない!」

「やっぱ今夜は別なとこで寝るから!」

北斗に背中を向けたまま、今は顔も見たくない気分だ。

「なに? 本気で言ってたのかよ?」

動揺気味の声が私の後ろからついて来る。

「どこで寝る気だ」

「なんとでもなるもん!」

「だって一緒に寝たら・・・・・!」

これまでのことを回想する私。

布団に入った途端に伸びてくる手。

すぐに煽られて北斗が欲しくなる。

哀願する私に意地悪く行為を止める北斗。

煽ったまま本当にそのまま無視されそうな雰囲気。

「謝ったら 続けるよ」

「この先は 昼間のことを謝ったらだ」

熱を帯びた身体から冷たく離れる北斗。

そして我慢できずに私が不本意なまま謝る。

いつもこうやってうやむやにされる。

一緒に寝たら負けるのは私だ。

ドSなんだからッ!!

「ケンカの度に毎回毎回 おかしーでしょ これ!!」

頭の中に浮かんだこれまでの流れを追い出して誤魔化して叫ぶ。

「謝っちゃうお前が悪いんだろう」

仲直りしてんだからいいじゃんて、ふてぶてしい態度の北斗。

「襲ってくるくせに何言ってんの!!」

私が謝る必要性はないんだから。

「とにかく!北斗が謝るまで納得しない 今回は」

「フン 俺なしじゃ寝れないくせに」

強気な北斗の傲慢な声。

「・・・私・・・」

「北斗がいないと生きていけないけど・・・」

「北斗とHしなくても生きていけるもん!!」

睨みつけて北斗に投げつけた暴言。

動揺気味の北斗を見ても悪いとは思わないもん。

泣きそうになるのを我慢した。

どうしてこうなっちゃうんだろう。

いっぱい辛い思いして 両親もなくして 名前まで変わって そんな北斗に 私 もっと優しくしてあげなきゃいけないのに」

一人になると後悔ばかりしてしまってる。

傍から見れば本当に些細なことでの言い合い。

だけど あの!

何でも一人で勝手に決めちゃう自己中心性質は何とかならないものなの・・・

基本的に唯我独尊の北斗。

私も自己中気味かもしれないけどさ・・・少し引いてちょっぴり反省してる。

全てが終われば・・・

自然に穏やかない結婚生活が待ってると思っていたのに・・・。

うまくいかなくてケンカばかりしてる気がする。

好きあっていても私たちは、根本的に相性が合わないのかな・・・。

数日後会社で朝比奈さんに耳を疑うことを聞いた。

「北斗!!」

「なんなの!結婚式って!?」

「どういうこと!?」

部屋に飛び込んだ私をほおけた顔の北斗が見上げてる。

少し戸惑った顔が「・・・朝比奈?」ってつぶやいた。

「相談は俺にしろって言ったのに・・・口止めが甘かったか・・・」

これは朝比奈先輩に責任があるわけじゃない。

「やっぱり本当なんだ!?」

「・・・ああ本当だよ」

「お前にウエディングドレス着せてやろうと思って」

いつもの何でもないようなさらりとした北斗の声。

「な・・・な・・っ」

声にならない感情。

「でもこっそり進めるつもりで」

結婚式まで勝手に勧めるつもっりだった?

相談もなしで?

一方的に身勝手に。

「こっそりやることじゃないでしょう それ!!」

「なんでいつもそーなの」

「そんな大事なことなんで一人で なんで!!」

北斗の襟にしがみついて叫んでいた。

静かに私を見つめる北斗。

「なんだ 喜びもしなければ驚きもしないのか」

冷めた北斗の視線と冷たい声。

「もういい それじゃやめる」

「えっ?」

一瞬で私の感情も戸惑ってしまってる。

「お前を喜ばそうと思ったんだよ」

「ただセックスどころか話す機会もないんじゃ」

「サプライズでもないとって思ったから・・・」

セックスと話すことを同等で話すな。

私のこと蚊帳の外に置いて・・・ 

勝手に事を運んで・・・

私のことを私抜きで考えてる北斗が嫌なんだってわかってよ。

「じ・・・・・・」

「自分勝手もいい加減にしてよ!!」

「あなた」

はじめて勢いに任せて呼んでいた。

「あな・・・?」

はじめて見た驚きと動揺の入れ混じった北斗の表情。

「私 喜ばせてほしいなんて思ったない」

「私が言ってるのはいっつも私に相談なしで何でも決めちゃうから」

「私に言ってほしいって それだけ」

「それだ・・・」

感情が溢れ出して涙が潤んでくる。

「もーやだ」

「なんで私 こんな 怒ってばっかり・・・」

力が抜けて座り込こんであふれ出る涙を隠す様に両手で覆った。

「最近思うんだ」

「なんで私ってもっと寛容になれないのかなって」

「北斗のやること全部黙って受け入れてればいいのに」

「設楽さんみたいに」

「でもダメなの」

「それはやっぱり私じゃないの」

「私たち あんなことがなければ会うことも もし 会ったとしてもつき合うことなんて絶対にない同士だったでしょ」

「逆に言えば北斗の事情があったから結ばれたようなもので」

「でも全部片付いた今 残ったのは「やっぱり価値観も考えも違い過ぎたちぐはぐな私たちだけで」

「で」

黙って聞いていた北斗が低く一言つぶやく。

一言でも威圧的に響く声。

「だから 私たち相性が悪いのかなって」

落ち込んだ小さな頼りない声しか出てこない。

「知るかそんなん」

無碍に一触単に葬られた。

「全然人の話聞いてないでしょう!!」

「なるほど喜ばせようとしてるだけじゃダメってことか」

静かに落ち着きのある北斗の声。

「やっぱり恋人同士みたいにはいかないよな」

わずかに俯いて静かに北斗がまぶたを閉じる。

「俺たち夫婦だもんな」

「わかったよ」

「じゃあ 一生けんかしてよーぜ」

「奥さん」

北斗の目がこれ以上になく優しく微笑んで大きな掌がポンと頭の上をなでる。

それだけで全部北斗に温かく包まれていく。

「相性が悪いなんて簡単に言うなよ」

「気に入らないことならいくらでも言ってくれていいんだ」

「俺をもう一人にしないでくれ」

「うん」

背中ごと北斗が私を抱きしめる。

縁側で柔らかな蛍が飛び交く。

包み込む光のなかで声にならない北斗の声。

それはそのまま私の願いと同じ

どれだけ喧嘩したって私たちはやっぱり

ずっと ずっと 一緒にいたい。

ケンカもしたけどなんとか迎えた結婚式。

千和きれいだぞ」

滝の様に涙を流すお父さん。

「ホント 最近私涙もろくて シワが・・・」

相馬さんの年齢って本当にわからない。

「木綿子さまの花嫁姿みたいじゃー わしがあと50年若ければのーー」

お爺様の言葉に「全然冗談で言ってませんよね」と北斗があきれ顔で呟いた。

間宮の籍は抜いてもお爺様と北斗の関係は以前のままだ。

ここ数日体が重くて少し気分が悪かった私。

あと少しだと我慢する。

そのまま二次会場へ。

「あれは紛れもなく間宮前社長」

「あの小鳥遊にいったい何が・・・」

「じゃあ 俺が北に転属させられたのって・・・」

間宮商事ご一行の驚きなんて気にならない。

すぐさま昔の同僚には「どういうこと!」なんて質問攻め。

北斗は片桐先輩につかまってる。

「一生一人の女に縛られるってそんなにいいかあ」なんて聞かれてるんだろうな。

この先輩って結婚願望がないタイプ。

「確かに一人は楽でした」

「まさか結婚がこんなにメンドくさいなんて思わなかった」

「え いいからら結婚したんだろ?」

「やりがいがあるってことです」

「先輩もどうですしてみては」

少し離れた距離から私を見つめる視線。

優しく微笑みを浮かべる北斗は穏やかな瞳を私に向ける。

なんだか片桐先輩は困ったような表情になってるけど、二人で何を話していたのか・・・。

目の前が真白くなってぐらつく。

あと少しの辛抱だったのに。

慌てて駆け寄ったきた北斗に助け起こされる。

「なんだ お前 熱っぽくないか?」

「体調・・・ずっと悪かったのか?」

不安そうな北斗に「大したことない」と答える私。

「そういう問題か!」

本気で怒ってる北斗は久しぶりに見た。

「おまえが言ったんだろうが何でも一人で決めるなって」

それはそうだけど・・・

ここでそれも持ち出す?

「なんで俺に一言も言わない!」

「かえって迷惑をかけるってなんでわからない」

「式の日取りなんていくらでもずらせるんだ」

全然優しくない北斗の語気は荒い。

「どうしても今日はやりたかったんだもん!!」

北斗にムキになってる私。

「ずっと北斗と準備してきたのにーーーーーっ」

「運動会が楽しみな子供か!!お前は!アホ」

「アホなんていわないで」

誰か止めろよ・・・。

まわりが驚いて見ている反応は気にならないくらいつもの調子の私たち。

感情が高ぶってまた気分が悪くなる。

「言わんこっちゃない・・・」

心配そうに北斗が私を支えてくれてる。

水を持ってきてくれた片桐先輩。

水が飲みたい気分じゃない。

「もしかして妊娠したんじゃないの?」

片桐先輩の一言でざわつく会場。

生理っていつだっけ・・・

まだそんなに遅れてないような・・・

結婚式の準備でそんなことに気が回らなかった。

「え・・・っ!?」

北斗に突然抱き上げられた。

「ちょ・・・っ 北斗 何!? どうしたの!?」

「病院に行く。 検査だ」

その声にまわりから驚きの声があった。

私も驚く。

「なっ・・・まだ会の途中なのに!!」

「うるさい 何かあったらどうする」

なにかって・・・

いつもより強引な北斗。

「あと1時間ぐらいでしょうーーー それくらい終わってからで。第一妊娠かどうかもわかんないって」

私を降ろせと両手をばたつかせて抵抗。

「その一時間が我慢できなくて倒れたのはどこのどいつだ!」

「そうだけど!」

さっきの言い合いに戻ってる。

「あーもー二人とも落ち着いて!! めでたい日だってのになんで」

見かねた朝比奈さんが遠慮がちに私たちの中に入ってきた。

「いいんです もう!!」

「私 俺 たちこれで 」

朝比奈さんに向かってハモる声。

「いいの・・・?」

俺なんか悪いことしたかみたいな朝比奈さん。

「心配なだけだろうが」

「お前の身体が」

頬にため息交じりに触れる北斗の息。

「なんで今さらこんなこと言わせるんだよ」

「しかも人前で」

照れてる北斗がつぶやく。

「うっ・・・」

「ごめん」

大声で言われれば声を荒げるしかないのに優しくされると謝るしかない。

「おーーー」

仲直りしたぞって周りの目が今になって気になった。

「少し早いんだけどお開きにしますので。新郎さんに最後に一言」

私を抱いたままの両手のつかえてる北斗に変わって私がマイクを受け取って北斗に向ける。

「今日は俺たちのためにお集まりいただきありがとうございました」

「紆余曲折ありましたが、今日という日を無事に迎えられた私たちは最高に幸せなんでしょう」

「でもこれから俺たちは今よりもっと幸せになります」

「俺が彼女を、彼女が俺をあきらめない限り。それはもう可能だと知ってますから」

ケンカばかりしていたけどそのたびに北斗との距離が縮まって好きになった。

北斗が見つめてるのは今じゃなくて今から始まる未来。

北斗の横顔が今まで以上にかっこよくて見惚れてしまってる。

「最後に 嫁さんに一言 特別な日なので」

ゆっくりとかすかに触れた口ぶりがつぶやいた。

「愛してるよ」

「おーーー」

「ひゅーーー」

まわりの冷やかしの声に我に返る。

愛してるって言われた・・・。

フェイントすぎる。

「ま 一生一度くらいいいだろう」

「も・・・」

「もう一回言って!!」

「心の準備ができてなかった!!」

わずかな望みと大きな期待で北斗にマイクをグンと差し出す。

「やだね」

意地悪な声。

「だって、面と向かって言われたの初めて・・・!?」

しっかり聞いてなかったんだもん。

「一生に一度だから価値があるんだろ」

北斗がニヤリと口の端を上げた。

「そんなーーーーっ」

こうなると絶対言ってくれない。

諦めきれない声を上げても無理だって思ってる。

拗ねる私を北斗は楽しげに見つめてる。

イジワルッ。

良き日も

悪き日も

病める時も

健やかなる時も

死が二人を分かつまで

私たちはずーっとケンカすることを誓います。

拍手コメント返礼

匿名様

新しい家族誕生でしょうか?

そこを隠して終わるのはちょっとさびしいですよね。

間違いだったってパターンと妊娠のパターン二つともありそうだし・・・(^_^;)

>自分そっくりな息子に千和をとられヤキモチやく北斗も見たいですが 、千和そっくりな娘にメロメロな北斗も見たいです。

もう一つのどこかのカップルとかぶる気が・・・

北斗の場合司とは違う嫉妬の仕方をしそうですけどね。(笑)

なおピン様

御疲れさまです。

今週はのんびりとした週末を送れてます。

体調の悪さのあとのちょっとした波乱・・・。

この展開はつかつくに匹敵するかもです。(^_^;)

どんな話に仕様かな~。