ドッカン !! 1

真央ちゃん主演のドラマ『トッカン』

その姿は司法修習のつくしの姿とダブってしまうという かえ**様 のコメントにノッかってしまいました。

100万回のキスでは深く描かなかったつくしの修習生活をちょこっと妄想して短期集中でUpしたいと思います。

本編では司がばらしたつくしの正体。

今回はばれないようにつくしが奮闘するお話です。

ウッ・・・

お話が増えていく・・・(^_^;)

題名もトッカンにもじってドッカン!!

ドカンと一発というお話になるのかは定かでありません(笑)

第一話は『100万回~』を読んでない方もいらっしゃると思うので、かぶった部分もありますがご了承下さい。

どうか・・・バレませんように。

道明寺邸から司法修習所に入所したのはつい昨日。

ボストンバックに詰めてきたのは、品のいいブランド物のスーツじゃなくて、二着で数万円の既製のリクルートスーツ。

普段着も実家から持ってきた1枚1000円!の特価品ばかり。

新しく買い揃えてあった1枚二けたは丸の多いブランドオーダーの服は持って来られるはずがない。

そうして、入所式がやってきた。

ずらりと会議室に集まる司法修習生

視線から避けるように後ろの方の隅っこに席をとる。

司法修習が終わるまでは騒がれずに過ごしたい。

それに賛同してくれたのは西田さん。

道明寺はなんとなく不満そうな顔をしていた。

「つくし様と離れ離れになるからですよ」

西田さんの見送りの言葉は慰めになってない。

「どうして、牧野つくしなんだ!!」

道明寺の不機嫌の原因はこれだと分かってる。

道明寺との関係がばれると騒がれる可能性があると言うことで、私の事は極秘で参加の形をとることにした。

この条件を裏から手を回して西田さんが整えてくれた。

その結果道明寺つくしじゃなくて牧野つくしで司法修習をスタートさせている。

もらったネームプレートも、したがって、牧野つくしと印字されている。

そのネームを眺めてもため息しか出てこない。

これで大丈夫だろうか。

道明寺の婚約会見以来、牧野つくしの名前はメジャーすぎるんだもん!

大衆にインプットされてる私はラーメンを大口開けてすすってる写真だからなぁ。

これは喜べる事じゃない。

髪を一つに結んでなるべく顔を隠す様に前髪も眉毛を覆う。

鏡を見ながらもう一度前髪を引っ張った。

地味色縁のメガネに素肌に近い薄化粧。

白いシャツに紺色のデザインも一般的なリクルートスーツ。

暗い・・・。

鏡に映った自分を見て、しゃべらなければ大丈夫と自分に言い聞かせて部屋を出た。

高校時代に目だたないようにと息をひそめて過ごした日々。

あの頃に戻ったような妙な緊張感。

「これなら誰も声かけねえだろう」

満足にほほ笑んで私を送り出してくれた道明寺。

「浮気するなよ」

そんなことする暇なんかないつーの。

暇があってもするはずない。

この格好なら誰も私が道明寺財閥の若奥様だとは思われもしないのは確か。

目立つな・・・

目立つな・・・

目立つなッ!!!

講義室に人が増えるたびにあちらこちらで知り合いらしい会話が聞こえる。

英徳で在学中に司法試験に合格したのは私ともう一人だけ。

それに英徳の卒業生とかも居たらやばい。

英徳に在籍した7年間、私と道明寺との関係を知らない在学生っていないはずだから。

「よッ!結婚おめでとう」

突然右肩を叩かれて、振り返って視線を向ける。

ギクとなって恐る恐る声の主を探る。

「なんだ公平か・・・びっくりさせないでよ」

隣に腰を下ろす公平に笑顔を見せてほっと溜息をついた。

松岡公平は大学の同期。

今回大学で在学中に司法試験合格したのは私と公平だけだから、会うべくして会うやつに会っただけのことだ。

驚きはしないけどね。

1年の時からまあまあ気があって一緒にいる時間が公平とは結構長かった。

体育会系の気さくなさっぱりとした性格が気にいっている。

F4を抜きにしたら私に結構近い位置にいる気心の知れた男友達だ。

道明寺には未だに公平のこと内緒だけど・・・

今・・・・公平、おめでとうって言わなかった?

「なんでそんな恰好してるの?らしくねぇ。最初つくしだって気がつかなかった」

「ちょっと、取らないでよ」

人のメガネ取り上げてけらけら笑いだす公平。

「度・・・入ってねえじゃん」

眼鏡を覗いた後で公平から眼鏡を取り返して慌てて顔を隠しながら掛けなおした。

ちらちらと周りを気にする私は挙動不審だと我ながら思う。

「もしかして変装してんの?」

まったくカンのいい奴だ。

「そんなことより、なんで私の結婚をあんたが知ってるの?」

「知らねえの?」

「お前に会ったら見せようと思って持ってきた」

鞄をごそごそ探って中から一冊の週刊誌をとり出して私の前に公平が開いておいた。

タキシード姿の道明寺とウエディングドレスの私。

それも誓いのキスの瞬間が見開き一面にのせてあった。

極秘の結婚式!

なんて見出しが飾ってある。

「なんで!」

週刊誌をもった両手が震えだす。

こんな写真を私は1枚も持ってない。

道明寺だったら絶対喜んで買い取りそうな写真だ。

問題はそれじゃない!

西田さん確か結婚のことばれてないていってなかった?

全然嘘じゃん!

『道明寺つくし』ばればれになるじゃないかぁぁぁぁ。

完全に呆けた状態になってしまってた。

「どう見ても同一人物には見えないから変装は成功してるな」

週刊誌の写真を私の顔の横に並べて楽しそうに公平はゲラゲラ笑う。

「公平、絶対私がこの写真の主だなんてばれたくないから協力して」

私の平穏な修習生活は最初から波乱万丈に幕を開けた。

拍手コメント返礼

ゆげ様

またまた新しいお話が増えていく~~~~~。

夏休みだというのに自分で首を絞めてどうする!!。

お話終をわらせてもこの調子です(^_^;)

F4の深いいい話♪

司が絡んだら深い話も笑い話になりそうですけどね。