If 1

アメブロで予告していた新作を少し早めにUPしました。

今日は御話を書く時間がなくて・・・(^_^;)

アメブロの内容に付け足してのUPとなります。

*

フラッシュの中を進む道明寺をテレビ画面が映し出す。

晴れがましい登場。

にこやかな笑みを浮かべる道明寺は若きカリスマ経営者とし脚光を浴びる。

「すごいよね」

「そうだな」

画面を食い入るように見つめる進とパパ。

「未来のお義兄さんだよね」

「未来の息子だぞ」

君たちは単純で幸せだよ。

「ねぇ、道明寺さんいつ日本に帰ってくるの?」

無邪気に笑った顔で進がわたしを振りかえった。

「来週かな」

いきなり進の興味が私に移って、ぎこちなく笑ってしまってる。

画面の中の道明寺は私とギャーギャー言い合ってる道明寺の雰囲気はなくて・・・

威厳があって・・・

オーラー全開で・・・

知らず知らずに人を惹きつける魅力があって・・・。

世界の寵児といえる雰囲気がある。

ぜったい捨てられるわよ。

気の迷い。

珍しいだけだから。

聞こえてくる誹謗中傷には慣れた。

それでも時々不安になる。

私はこのままで大丈夫なのかと。

「なんだか、元気ないけど?」

「やっぱり会えないと寂しいわよね」

私の前にお茶の入った湯呑を差し出しながら「ママも最近あってないのよね」って、ため息交じりにテレビ画面を見つめるママ。

もしかして・・・

道明寺がこの家に来るのママも楽しみにしてたって事?

「やだー、そんなに見つめないでよ、娘の彼氏を取ろうとは思ってないから」

バンと大きく私の背中が音をたてた。

ママ・・・

誰も・・・そんな心配はしてないけど・・・。

私の目の前にいる道明寺は・・・

我儘で・・・

横暴で・・・

子供みたいにみせる独占欲。

そして情熱的な感情を余すことなく私に示してくれる。

不機嫌に結んだ唇が、私を見て柔らかくほころんでうれしげに「牧野」って名前を呼ぶ声が好きだ。

わたしが一番大事だって思ってくれてる事には間違いないって思える幸せな瞬間。

テレビの中の道明寺を見ていると、わたしの知ってる道明寺とは別人で、住んでる世界が違うよなって距離を感じる。

遠いよね。

それは地球上の距離じゃなく私の気持と道明寺の気持ちとの距離。

会えない時間で感じる不安って、付き合いが長くなる事で大きくなってくることにいまさらながらに気が付いてしまってる。

「バカじゃねェの」

「お前は俺が選んだ最高の女なんだから」

そんな道明寺の声が聞こえた気がした。

「ママ!道明寺さんとパパを比べないでくれ」

真剣にママに詰め寄るパパの横で進がケラケラと笑い声をあげた。

「比べるって、比べようがないでしょう」

そう言って腹を抱えて進が畳の上に転がった。

我が家は平和だ。

道明寺の横に並ぶ私。

それはすごい重圧で私にのしかかる。

道明寺が結婚を口にする機会が増えた今日この頃。

私の大学卒業まで1年を切っていた。

道明寺とのことを悩んでるつくしちゃんはなぜだか新鮮で♪

ここからどうなるのかはお楽しみに。

でも結婚1年前の話が多いのはなぜだろう(^_^;)

牧野家の一コマってわりかし好きなんですよね。

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拍手コメント返礼

ちゃ*様

司が気にしてないところで悩むつくしってあると思いますよね。

桁外れのお金持ちって実際どうなんだろう。