はぴまり JOYFUL  1

はぴまりの最終巻が発売されました。

うれしいことに二人の結婚式のシーンが追加で書かれてました。

や~あ 得した気分。

このお話はその後からはじまる二人の生活を二次にしてみました。

妊娠はどうなってるのか。

どう考えても妊娠してるでしょ的な終わり方だかったんですけどね。

北斗のパパぶりが早く見たい気もします。

はぴまりで拙宅を尋ねてくださった皆様お待たせしました。

いよいよ本格的に始動を開始します。

*

結婚式の二次会が終わった後に二人でそろって出かけたところが産婦人科

予定ではホテルのスィートルームで一泊して、つぎの日は新婚旅行に出発。

私の実家に間借りしてる身としては久しぶりに北斗と二人きりで過ごせる甘い時間のはずだった。

待合室の椅子に座って難しい顔で腕組みをしたままの北斗は結婚式で見せた極上の笑顔を封印してる。

新婚旅行をキャンセルしたことを不満に思ってるなんてことは北斗に限ってあり得ない。

「先輩に言われるまで気が付かないってどうなんだ」

結婚式で気分が悪くて顔色を失った私に「妊娠したんじゃないの?」と、ことなげに告げてくれたのは、北斗の先輩の片桐さん。

はっきり言って私はこの人が苦手だ。

嫌なことをずけずけ言うし、それが私の心の確信を付いているからなおさらだ。

「北斗も気が付かなかったじゃん」

「お前は風邪かななんて呑気なこと言っていたろうが」

北斗の不機嫌が口角を上に引きつらせてる。

微熱ぽくて身体が怠いのが妊娠の影響って知ってるはずがない。

食事の匂いを嗅いで気分が悪くなって口を押える。

妊娠のイメージはこれよ!

妊娠のことなんてこれっぽっちも考えていなかったんだもん、北斗に責められても気が付かないものは気が付かない。

経験がないからわかるわけないでしょう!

言いたい気持ちを胸に閉じ込めたのは心配そうに私を覗き込む北斗の視線に気が付いたから。

「気分が悪いのか?」

そっと肩にまわされた北斗の腕。

大きな掌が私の頭に添えられて自分の右肩に乗せるように導いてくれる。

言葉の横柄さとは裏腹な優しさを見せられると北斗を好きになって良かったって思えちゃう。

「三浦様 三浦千和様」

「呼んでいるぞ」

北斗の声に促されて立ち上がる。

私と一緒に立ち上がった北斗がなぜだかまた椅子に座りなおした。

「一緒に来ないの?」

「俺はいい」

「なんで?」

「俺のイメージじゃない」

「イメージって、なによ」

「妊娠してるって聞いたらお前より俺の方が落ちつけなくなりそうだ」

緩んだ口もとを隠す様に北斗の右手がせわしく動く。

「一人で大丈夫?」

「おまえじゃねェよ」

さっき照れていた顔がムッとした表情を浮かべた。

さっさと行けって言う態度の北斗を残して診察室に入った。

ついてきてもらいたかったのになんて拗ねてる自分もいる。

今度は絶対嫌だって行ってもついてきてもらうからね。

ほら、よくドラマであるじゃない。

エコーで映し出された胎児が動くのを見て感動してるやつ。

「わぁー」とか「おー」とか言って驚いてる北斗の顔を絶対覚えておくんだから。

妊娠だと疑ってない自分がおかしかった。

数時間前までは結婚式で頭がいっぱいで妊娠の可能性なんて全然思ってもいなかった。

妊娠する可能性は十分あったはずなのに。

北斗が私の前に帰ってきて籍を入れ直して三浦千和になった夜。

結婚式のあわただしさの中にも、邪魔なお父さんの気配を感じつつも、離れていた半年を埋めるような甘い夜。

北斗でいっぱいに埋め尽くされた心と身体。

そう言えば最近ほとんど北斗の相手をしていなかった。

疲れて気分が悪かったのが影響してたのだけど妊娠のせいって思えば説明もつく。

結婚式前夜の夜も・・・。

「起きれなくなったら困る」

やんわりと拒絶した私のパジャマの裾から侵入する北斗の指先。

「ほどほどでやめる」

「明日結婚式なんだから」

寝不足の顔のままって絶対ヤダ。

私が拒むのをまるで取り合わない北斗はその唇でうなじにキスを落とす。

「ひゃっ」

吐息交じりの声を漏らしたその後で北斗の身体が私から離れた。

「やっぱ、ほどほどは無理だな」

「最近お前に拒まれてばっかのような気がする」

それは疲れてて気分が悪くてその気になれなくて・・・

どうしても家に帰って枕を見ると眠気に襲われてしまってた。

「明日は容赦しねぇからな」

そう言って私を抱きしめた北斗の胸の中は温かくて安心してそのまま眠りに落ちた。

数分後。

診察室をでた私は待合室に向かう。

ヤッパリ妊娠してたった伝えたら北斗はどんな表情を浮かべるのだろ。

予想はしてるから驚くより歓びだよね。

「そうか」

表情を崩さないままの短めの返事。

控えめに小さく微笑みを浮かべるこんなものかな。

狭い廊下から開けてきた空間。

北斗?

椅子から立ち上がた北斗がウロウロと歩き回ってまた椅子に座った。

冬眠から覚めたばかりのクマ?

落着けないなら一緒に来ればよかったのに。

今の状態の方が北斗の柄じゃないと思う。

ゆっくりと歩きかけた足が速くなって北斗の首に抱き着く様に飛びついた。

「なんだよ」

「妊娠してたよ」

クスクスとした笑い声のまま北斗の耳元で呟く。

「バカ、それならなおさら無茶するな」

私の想像とは違う北斗の声。

私の身体から北斗がわずかに離れる。

ゆっくりといたわるような優しさで私を隣にすわらせてくれた。

「良かったな」

北斗の眼差しが和らいで私を見つめる。

「今日は忘れられない日になった」

優しすぎる声色。

北斗の手のひらが私の手のひらの上に置かれて包み込む。

北斗の温もりが手のひらから私に伝わってくる。

結婚式に私のお腹の中には北斗の赤ちゃんがいるのが分ってこれ以上のしあわせなんて本当にどこにもないって思える。

見た目は変わってないお腹を見つめながらそっと手で触れてみた。

それだけでうれしさと愛しさがあふれだす。

「俺も忙しくなる」

えっ?

忙しくなるのは私じゃないの?

「自分の体調の変化も気が付かないようなドジな奴に安心して俺の子供をまかせられないからな」

何時もの傲慢さでニンマリとしたいつもの北斗がそこにいた。

楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。

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拍手コメント返礼

Gods&Death 様

キャーーーー すいません。

私の手違いで下書きのつもりだったのに公開にしてしまったみたいです。

まだ文章のチエックしてなかったのに(^_^;)

御見苦しい所をお見せしました。

今すご~く焦っています。

調子が悪いのは私じゃなく娘で、ただいま病院の待ち時間にスマホでコメントの返事を書いてます。

いまさら下書きには戻せないし・・・。

帰ったらチエックし直します。

私の場合、はまったら速攻で書いてUPしてまってますよ。

はぴまりの熱は微熱程度かな(^_^;)

captain 様

ようやく日の目が~~~~。

はぴまりを書いてるとエロい部分につい行きそうな自分がいます。

原作がねぇ~(笑)

「さあ秘密をはじめよう」私も好きです♪

こちらも俺様ですよね。

ヤッパリ基本はこれが好きなんでしょうね(笑)

りりぃ様

おはようございます。

コメントありがとうございます。

最終巻を読んでもう終わったんだなぁって寂しく思いました。

寂しさを紛らわせるためにこれからは二次を書きまくれるかな?(^_^;)

またお立ち寄りの際は来たよとコメントいただけると嬉しいです。