DNA で苦悩する 20

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上の空で過ぎた授業。

放課後はバイトの面接のつもりだった。

それどころじゃなくなった。

バイトが出来る状況じゃない。

高校生活での第一の目的は一瞬で崩れ去る。

母さんの昔話じゃ団子屋のバイト楽しそうだったよな。

人の下で働くって、なんとなく憧れ。

「TOPに立つ者には必要ない」

父さんの持論。

「人を使うものがつかわれる立場を知ることも必要」

母さんの言い分。

どちらにも味方できない僕はどちらにも納得したふりをする。

二人が言い合いし出したらそっとその場を離れるのが得。

小さいころからなんとなく身に付けた知恵。

邪魔者が居なくなった方がケンカしてたことも忘れて、すぐに仲良くなるんだから。

母さんは雑誌を見たかな?

校舎を出て俯き加減に歩く。

時間が経っても落ち着かない噂。

ひしひしと視線。

一歩歩くたびに囁かれてる気がした。

英徳より注目されてるじゃないか!!!

「校門の前に他校の女子が待ってるらしいぞ」

うしろから追いかけてきた蒼がパンと肩をたたく。

「他校って・・・」

「女子の連絡網甘く見るなよ」

「雑誌に載る前からカッコいい男の子がいるって噂になってて、派手に雑誌に載ったりしたら騒動だろう」

校門の前で待ち伏せって、英徳でこりごり。

無視しても、クールな所がいいとか言われちゃうんだよな。

どけ!ブス!

父さんのようには悪態をつけないし・・・。

走るって逃げるのが一番。

「蒼、全速力なッ」

「俺なら気をよくしてサインしちゃうけど」

「冗談じゃない」

校門に向うまでの距離で歩く速度を徐々に上げる。

門を出たところがスタート地点。

「よし!」

蒼と走りかけたところで思わずブレーキをかけた。

なんでいるんだ!!!

視線のはしで気が付いた見慣れた制服。

「英徳の子がなんで?」

「あの子雑誌に載ってたコ?」

僕と同じくらいの注目度。

「駿~」

僕の腕にいきなりまとわりついてきたのはお気楽な声の舞。

「お兄ちゃんだろッ」

僕の声を無視するみたいに「会いたかった」って、絡めた舞の腕が僕の腕を締めあげる。

「・・・駿様の彼女?」

様って・・・

彼女って・・・

飛躍しすぎだぁぁぁぁぁ。

「キャー!」

「ショック!」

ザワツキに混じる悲鳴。

舞!嵐作るなッ。

「舞ちゃん、僕のこと覚えてる?」

嬉しそうな顔を一瞬で浮かべる蒼。

もう一人お気楽モードの奴がいた。

半径数メートルで出来る円。

遠巻きに見られてる状況。

その円を壊す様に現れたダークスーツ軍団。

舞!

引きつれてくるな!

言いたい気分も半分失せていた。

楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。

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拍手コメント返礼

アーティーチョーク様

楽しくコメントを拝見♪

ニンマリしてたら横にいた娘から「キモい」と言われてしまいましたよ。

ストーリー出来あがちゃてるじゃないですか。

でもねみんなが駿君に気が付いてるのに司だけ気が付かないなんてことは・・・どんだけ司が抜けてるのか・・・

その設定も面白白かったな。

もう少し早めにコメントいただければね・・・(/_;)

ゆっちゃん様

舞ちゃんお兄ちゃんを困らせて喜んじゃてますよね。

SPは誰だ!

ここに千葉君がいたら?

どうなるかな~。

キアコ様

つくしは?駿君は?

気になるところはありますが小出しでお届け♪

早く書けってね(笑)