Perfect dungeon 4

昨日別館で限定記事をUPしました。

焦ってアメブロの申請しなくても大丈夫ですから~。

現在別館の方の限定記事は今後の作品の流れの先行公開的な事に使ってます。

限定記事のものは本館で作品を仕上げて再UPしますのでそれまでお待ちいただけたらと思います。

今回の別館限定記事はPerfect dungeon の今後のお話の展開をチラ見せしてます。

意外な方向に進むと思いますのでご期待ください!

(胸を張って言えるかどうかは微妙)

シリアスな切込みからお話を起ち上げたことがありましたが今回はドタバタイメージから一転!

そんな構成を考えてます。

お話が転換するのは来春予定です。

詳しくはアメーバーさんなら知っている♪

興味が持てたかどうか感想をお待ちしてます。

*

「おっ、しっかり首輪をつけられたな」

昼休みの大学の食堂。

食堂といっても英徳の食堂は食堂とは呼べない高級感。

流れ作業で作り置きの料理を自分で取ってトレーにならべる風景はここでは見られない。

一流レストランのシェフが作る料理が大学でも味合える。

道明寺を待ってる間、指輪の重さに耐えられず、ずるりとテーブルの上に両手を伸ばしてうつぶせた。

その上から聞こえたのは西門さんの楽しげな声。

首輪じゃなく指輪だってば。

「牧野は相変わらず笑わかせてくれるよな」

むくっ首をもたげた先で美作さんが微笑。

二人の後ろには相変わらずの熱い視線が注がれてる。

私の後ろからは魅力の微笑みにつられた「キャー」と嬉しげな声が上がる。

その声を否定するように不機嫌に二人を睨んでた。

「司の小指でその指輪を見た時は笑うの止まんなかったし」

「やっぱ、司より牧野の指の方が似合うよ」

私よりもっとすらりとほっそりとした指の方が似合うって思ってるくせに!

素直に美作さんの言葉を信じるには私はこの二人に遊ばれすぎている。

「本当ははめていたくないんだけど、家に置いとくのも心配だし外して落としたら大変だし・・・」

「「なんで?」」

同時にハモる声。

「盗られたら困る」

「そん時は司がまたくれるよ」

そんな問題じゃない。

数千万・・・

まだ怖くて値段がいまだに確かめられない指輪。

無くしたからってまたもらえる訳がない。

ケーキを一つ買ってもらうみたいに言うなッ。

「牧野の家に泥棒にいるへまな泥棒がいるとは思えない」

それ・・・

何気に私ン家をバカにしてる・・・。

悪気のない顔がむしゃくしゃに癪だ。

「指にはめておくのが一番安全だからって思ってるだけだから」

これで司の機嫌を取らなくていいとか、俺らが助かるとか、平和だとかうれしげに私に聞かせる二人の前で

ため息交じりにつぶやいた。

「まき~の」

間延びの優しい呼び声。

身体を起こして聞こえた方向に首を向けた。

「やっと、指輪を受け取ったんだね。似合ってるよ」

「そうかな・・・」

花沢類に言われるとどうしようもなく照れてしまう。

「牧野、俺らと反応が違い過ぎだろう」

「司が見たら拗ねるぞ」

この二人は鋭く怖いことを言う。

つられるように道明寺がまだ来てないことを祈りながら食堂内を見渡してしまった。

「ウソだよ。司なら少し遅れるから牧野を頼むって俺たちが頼まれたの」

「俺たちがいないと牧野はここでは食事摂らないでしょ?」

「コーヒー1杯に1000円も払えるわけないから」

「どうせ、司が払うんだから何でも思い切り頼めばいいんだよ」

「そうそう、好きな女のために使うんだったらいくらでも惜しくなんだから」

その使う金額の桁が一般人とずれてることに気が付いてほしい。

「道明寺忙しんだね」

「学業の合間に今は道明寺ホールディングス代表だからね」

「実際は寝る間もないくらいだと思うよ」

「だよね・・・」

寝不足げな顔も、疲れ切ってる顔を私の前じゃ見せなくて・・・

それでもつかの間を見つけて私に会いに来てくれる道明寺。

30分とか1時間とかでいなくなるあいつにこんな短時間なら無理するなって思うのは、無理してくれてるって知ってるから。

「そんな、さびしげな表情を司に見せてやれば喜ぶのに」

鼻先がくっ付きそうな距離で微笑む花沢類。

「誰も、さびしいなんて思ってないから」

「すぐに司が喜びそうな反応を牧野が見せたら俺たちが遊べないもんな」

ポンと軽めに肩に置かれた西門さんの左の手のひら。

髪の毛をクシャッと揺らしたのは美作さんの右の指先。

この三人の・・・

『牧野のことはわかってるから』って感じの、和らいだ雰囲気に包まれると何も言えなくなる。

「てめえら、気安く牧野に触ってんじゃねェよ」

雰囲気を完璧にぶち壊す嵐が突風でやってきた。

それも相変わらずと、すぐに3人は笑いあって目くばせを交わしてる。

F4の作り出すこの空間は、私にとっても楽しくて、居心地が良くて、幸せで・・・。

大事にしたいっていつも思う。

「好きだな~」

「いきなり、ここで言うか?」

言葉に出すつもりのなかった声はしっかり道明寺の耳に届いていてうれしげな表情を見せてる。

自分に向けられて発したと思われてる完全なるカン違いで喜んでる表情。

違う!

バカ!

二人の時でも滅多に言わない言葉をこの3人がいるこんなとこで言うかぁぁぁぁ。

「道明寺のことを言ったわけじゃないから」

「はぁ?じゃあ、誰のことを言ったんだよ」

一瞬でキレそうになった道明寺が美作さん、西門さん、花沢類を視線で威嚇。

「この人たちでもないから」

「誰だ!!」

目の前の空気がどす黒くなって冷たい・・・。

「人じゃないから!」

人じゃなかったらなんて説明する?

われながら何バカなこと口走ってるのか・・・。

「F4が揃うこの雰囲気が好き!」

いまさら言い直しても、それで道明寺の機嫌が直るとは思えなくなった。

「ブッッッッ」

私の声に3人が一斉に声を吹き出した。

理解してくれてるのは道明寺以外のこの3人だけだ。

花沢類!美作さん!西門さん!

助けてくれるよね!

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