冬の日のしあわせな一日に
12月28日はつくしちゃんの誕生。
年末の慌ただしさの中で忘れてしまいがちです。
「クリスマスに誕生日に大みそかに正月って集中しすぎだろ」
毎年司にぼやかせてる気がします。
このお話はそんな二人にゆっくりとした時間を過ごさせたいという、今年一年頑張ってくれたつかつくにお礼を込めてかき上げました。
本当だろうか・・・
ドS倶楽部の万歳の声が好きなんです~。
来年もきっと司には苦労させるだろうなぁ。
明日から我が家は旦那の実家に帰省です。
元旦には戻ってきますが二日間留守にします。
大みそかと元旦は予約投稿で記事をUPする予定です。
今年もたくさんのご訪問ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
「やっぱりいいわ」
夢見心地で頬をスリあててるのは真四角な敷物の上。
「肌触りも最高だわ」
寝そうな表情。
「やっぱりいいわ」
つくしの口真似で呟く小さなそっくりの顔がコタツの中から顔を出した。
「コタツの中で寝たい」
誕生日のプレゼントを聞いた俺に帰ってきたつくしの答え。
コタツってタマの部屋に置いてるやつだろう?
俺とケンカするたびにタマとつくしが向かい合ってお茶を啜ってる机のやつ。
「日本の冬はこれよ」
確かつくしの実家の牧野家にも置いてあった。
そこで鍋を食べた思いでは忘れられるわけがない。
「お父さん、結婚してください」
「よろこんで」
自分で何を言ったかも脳が覚えてない緊張感。
よろこべるわけない。
つくしとの結婚の承諾をもらたうための大事な日の一番の思い出がこれだぞ。
「安いのでいいから」って、哀願されたプレゼント。
洋風のリビングの隅っこに置かれた今年のつくしへの誕生日プレゼント。
誕生日のプレゼントってこんなのでいいのか?
望めばなんだってプレゼントしてやるって言うのに、某ショッピングセンターでつくしが気に入ったこたつ一式セット。
しめて5万円。
安ッ。
「眠くなってくるのよね」
「ママ、この中、温かいよ」
コタツが必要ないくらいの室温に空調完備された部屋。
ちびっこは、はいずりまわってコタツから交互に顔を出す。
かくれんぼって・・・
同じ場所に隠れて誰がおにをやるんだ。
「パパ!探して!」
って・・・
俺かよ。
「どこにいるんだ!」
分からない振りでコタツの周りを歩き回る俺。
ばかげてる事も子供相手だと付きあう気もおきる。
がばっと開いたコタツ布団の中から驚きとはしゃいだ声が聞こえる。
コタツの中に顔を突っ込んで「がおー」って両手を広げて怪獣の真似。
「司の場合は睨めば怪獣より怖いと思うけど」
機嫌のいい笑い声と楽しげなつくしの声。
睨んだら泣くぞ。
子供を泣かしてどうする。
泣き止ますのが大変なことぐらい知ってる。
無邪気な笑い声の方が心が和むって知ってしまった。
幸せじゃん、俺。
こいつ等のほかはなんにもいらないって思える幸せ。
「イタ」
コタツから逃げ出した駿がしっかりつくしの足をけって出ていった。
ククッと小さく俺の唇も声を漏らす。
「もっ!おもちゃじゃないからね」
伸びていた身体は小さくなって結局つくしはコタツから追いだされてしまってる。
「狭いとことかホント好きなんだから」
愚痴ってる顔はふんわりと口を緩めて愛しそうに目を細める。
「この時期に家族5人が昼間にいるって久しぶりだよね」
向かい合ってコタツの中に足を入れてる二人。
コタツに飽きた小悪魔たちはそれぞれに部屋の中を走り回る。
「3人で遊ぶようになったからずいぶんと楽だよね」
コタツの中の温もりは足先から伝わって身体の中までホッコリとさせるよう。
何時もよりゆとりのあるつくしの表情が子供達から俺に移る。
子供のはしゃぐ声が部屋から出て行って遠くになった。
「どこ行ったんだろう?」
「ほっとけよ」
自然と動いた足がそのままつくしの脚を絡めて動きを抑制する。
「ちょっ、どこ触ってんのよ」
「見えないからわかるわけねェだろう」
それは嘘。
シッカリと指先はつくしのスカートの裾を捉えて大腿部の肌の上をなぞる。
排除しようとして動いてきたつくしの手のひら。
俺の足を追うつくしの手の動きを追いかける俺の指先。
身体を丸めて気配をたどながら追いついた指先がつくしの指先を捉えた。
コタツに座り込んでるつくしに体勢を変えて寝転んだまま触手を伸ばす俺。
足先も指先もつくしの反応を楽しんでる。
このあとつくしを俺のもとに引き寄せるためには・・・
コタツが邪魔!
つくしから触れるのをやめて体を回転させてコタツにももぐりこむ。
「ななななに!」
コタツ布団から頭をつくしの横に顔を出す。
「コッチの方が近い」
「近いって、司の方が子供より喜んでない?」
苦笑気味につくしが呟く。
「二人でも楽しめそうだけどな」
反転させてつくしを勢いよくおし倒してみた。
殆どガキと変わらない行動。
あり得ない単純な行動が楽しくてしょうがない。
「テッ」
その衝動で俺の腰がコタツの持ち上げる。
つくしとコタツに挟まれてしまってる俺。
「狭いところで暴れるから」
俺の身体の下で身体を震わせながらつくしが楽しそうに声を上げて笑った。
「笑い過ぎだろうがぁ」
身体を横にずらして笑い声の続く愛しいやつを懲らしめる様にきつく抱きしめた。
楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
りん様
おかげさまで無事体調を取りもどし正月を迎えられそうです。
年末の大掃除はあきらめましたけどね(^_^;)
来年もよろしくお願いします。
ジュンコ 様
2013年も我が家のつかつくをよろしくお願いします。
おかゆ 様
夏休みからの付き合いだったんですね。
もっと長く付き合ってる気がしますよ。
来年もよろしくです♪