今夜は愛妻家
1月31日は司君の誕生日でしたが、英語のI(アイ)と31(サイ)に引っ掛けて「妻にありがとう大作戦」
愛妻家の日だとか。
司君にぴったり?
ひめ様から話のネタにどうですか?とコメントいただき頭をひねる、ひねる。
しかし最近は何でも記念日が有りますよね。
ついでに花男?つかつく?F4の日なんてのも出来たりして。(^_^;)
今日は私の誕生日なんですが、我が家には愛妻家はいるのでしょうか・・・
たぶんなんもないだろうな(/_;)
*「誕生日おめでとうございます」
西田が顔が埋もれる大きさの花束を俺に押し付けるように差し出した。
誕生日に西田から花束。
悦ぶ感情より気味がわるっ。
渋い表情のままにバラの花束を見つめてしまった。
「これは代表にじゃありませんから」
俺の反応をさらりとかわして音程のない無表情の声。
誕生日で俺に贈ったんじゃなきゃなんだ?
「1月31日は愛妻家の日だそうです」
「坊ちゃんの誕生日が愛妻家の日だとはどういう悪戯でしょう」
今度は西田の眉が眉間に寄る。
「それじゃ、この花束は・・・」
「代表からつくし様へどうぞ」
俺の誕生日につくしへの花束。
洒落た演出。
つくしの驚いたあとの弾けた笑顔。
感激屋のところがあるから楽しめる。
「気が利くじゃねェか」
「代表が機嫌がいいと私も楽ですから」
定時で執務室を後にする俺に後ろで西田が腰を折って見送った。
そのままつくしの事務所にと向かう。
今日は一緒に帰ると約束した退社の時間。
「すごっ・・・」
「花束より代表の方が豪華~」
花束を抱えたままの俺を見つめる社員の視線。
花束をそのまま渡したら腰から砕けて落ちそうなため息が聞こえる。
もしも・・・
西田が花束をもったまま社内を歩いていたらどんな悲鳴が上がったのだろう。
俺の後ろにこの花束を持った西田を連れまわせば胸がスッーとしたかもしんねェッ。
「帰るぞ」
開いたドアの先で食い入るように見つめるつくしの視線とぶつかった。
「どうしたの、それ?」
「思わず道明寺がバックにバラを背負って現れたかと思った」
「お前に」
西田から押し付けられた花束を今度は俺がつくしに押し付ける。
「えっ?」
「誕生日は自分でしょ?」
驚いたまま花びらに鼻を近づけて匂いを嗅ぐ仕草をつくしが見せる。
「今日は愛妻家の日なんだと」
「だからそれでお前にプレゼント」
「愛妻家・・・」
呟く声は小さくなって赤く色づく。
「道明寺って、愛妻家だっけ?」
「俺が愛妻家じゃなきゃ誰が愛妻家なんだ」
ふと気が付くとつくしのことを考えてる俺。
昼の会食中に出てきたデザート。
蕩けそうな笑顔で頬張るあいつの顔。
食事が楽しいって思えるようになったのはつくしと付きあいだしてから。
たわいない会話も、言いあいも、ありふれた時間の全てが愛しくなる。
花束を愛しげに抱きしめるつくしと連れだって車に乗り込む。
「愛妻家ってよく聞くけど愛夫家って言わねェよな?」
片手落ちじゃねェか?
ぶつっと出た声。
「確かに言わないね」
「ほかにも恐妻家はあるけど恐夫家ってないし・・・」
「恐怖の夫・・・
凶暴な夫で凶夫家が道明寺に似合ってる気がするけどね」
妻が夫に恐怖に凶暴を感じたら危ねェイメージで意味が違ってくるんじゃねェか?
ケラケラと笑いのツボに入った様につくしが声を上げる。
「俺が惚れてる分だけお前も惚れてるんじゃねェのかよ」
笑を抑え込むようにつくしの両頬を両手で押さえる。
シッカリと見つめるように首の角度を変えて、持ち上げた頬。
冷たく言ったはずの声は思ったよりも甘く響く。
「道明寺が思ってる以上に思ってるって思うけど」
絡み合う視線が艶に変わる。
いきなりの素の反応。
なんのたくらみがない分、率直につくしの声が胸の奥に食い込んで甘酸っぱさに変わる。
俺、やっぱ愛妻家だわ。
認めながらつくしを胸の中に思い切り閉じ込めた。
「花、花がつぶれる~~~~」
あたふたとした声も今は誘ってるようにしか聞こえねッ。
楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
Gods&Death 様
我が家も愛妻家じゃなく使妻家かも。
使夫家になるときもありますけどね。
びーちゃん 様
世間のイベントには西田さん疎いような気もするんですが、きっと坊ちゃんをうまく操縦するためなら何でもするんだろうなぁ。
司の様なわかりやすい表現。
確かに楽な所は有るかもしれませんね。
つくしより司の方がその点は素直ですよね。
aimi 様
寒い日はホッカとしたお話がいいですよね。
昨日は4月の陽気だったとか天気予報で言ってました。
noel 様
100本のバラを抱えても絵になるのは司君だからですよね。
松潤も似合うだろうなぁ。
みみ見たい!!
おかゆ様
お祝いメッセージありがとうございます。
されりと自分のほうが好きだってなんの駆け引きもくつくしちゃんに言われたら司にとっては最高のプレゼントとですよね。
なぜか優しい私。(笑)
プンちゃんのママ 様
何回目かな?
ハイ!ハイ!ハイ!
よろこんで手を上げて言える歳はとうに過ぎてしまいました(^_^;)
置いといてもらって助かりました。(笑)
超が付く愛妻家の司君。
それを見守る西田さん。
この関係が面白いと感じてる私。
だから西田さん日記がやめられないんですよね。
b-moka 様
お祝いコメントありがとうございます。
愛妻家の司君乱暴にじゃなくて優しくしなきゃね。(笑)
一方で切なくなる物語を書いてるとホッコリするものを書いてホッとしてる私です。
おかげで執筆スピードUP中です。
香音様
お久しぶりです。
ありがとうございます。
今年も何事もなく過ごして来年の誕生日が迎えられればって思ってます。
毎日何かの日て記念日を聞かない日は有りませんよね。
良く考え付くものだ。
「愛妻家の日には花を贈ろう」
司がCM出演で花屋の売り上げUP♪
案外西田さんの策略だったりして(^_^;)