Perfect dungeon 24
敵の正体もわかってきたところで後はいよいよ二人のご対面♪
簡単に行けば話が終わって私も楽ができる♪
のですが・・・
もう一ひねりの展開!を考えて模索中。
これをやると絶対40話は話が超えます!
どうするべきか・・・
どうしましょう?(^_^;)
*「妊娠て!どういうことですか!」
チラリと周りでキーをたたく西田さんの部下らしい女子社員に気を止めながら、西田さんが唇の前で指を1本立てる。
途中で慌てて自分の口を手のひらで抑えて辺りを見渡した。
ピタッと指先が止まってキーを打つのを躊躇したのは一瞬で、そのまま画面を食い入るように仕事を進めてる彼女達。
何も聞いてません!
そんな感情が全身から湧き上がってるのが分かる。
私と道明寺の関係を知ってる数少ない人達。
西田さんの下につくというだけで尊敬に値する。
西田さんを上司に持ってるだけでも気が抜けそうもないのに、ムスッとして不愛想な道明寺のそばにいるのは仕事場の環境としては最悪な気がする。
そして、今、ここで見聞きしたことは外部に漏れることはないのだろう。
「代表の婚約者のあなたが妊娠してることになれば道明寺の正当な跡継ぎですよ」
「画策してる敵は対策を変える必要が出ててくるということです」
西田さんの説明を受けても今一つピンとこない。
道明寺をTOPの座から引きづり下ろそうとする相手と対立してることは分ってる。
子供が生まれたとして・・・(生まれるわけはないんだけど)
成人するまでは20年はあるぞ?
妊娠してる(してないけど)私を襲って出産を阻むほうが楽じゃないのか?
「つくし様を守るために最高の警戒態勢をとっても誰も疑問を持ちませんよ」
心配はいりませんと言ってる西田さんの態度は、私に拒否権はないと無言の圧力をかけられてる気分に速攻で陥らせてくる。
これって・・・
ある意味道明寺より強引だ。
納得できることじゃないはずなのに抵抗できずに唇を噛む。
「それより、王子のお相手をお願いします。そろそろしびれを切らしてる頃でしょうから」
私に向けていた西田さんの視線は奥の部屋に続く扉に向けられる。
なんとなく鉄の扉に見える錯覚。
「あの・・・私、王子に嫌われてる気がして・・・」
「私で大丈夫ですか?」
出来るならこのまま帰りたい。
「私が相手をするよりつくし様の方が王子も気が抜けると思います」
道明寺が無事だと分かった時点で私の王子への関心は薄れてる。
出来れば横柄なタイプの人間は避けたい。
道明寺だけで十分だ。
背中を無理矢理西田さんに押される気分で扉を数度ノックした。
返事のないままの部屋の前でドアノブをゆっくり回す。
カチャリと金属がすれる音に必要以上に心臓がドクンと飛びはねる。
この前パーティーでは、道明寺に会いたくて、声が聞きたくて、抱きしめてほしくて仕方なかった。
少しでも道明寺を感じられるものなら地上に落ちてる小石でも愛しくて離せなくなる気がした。
王子の雰囲気も声も道明寺に似ていて、気になってしょうがなかった。
冷静に考えれば人に仕えられることが当たり前の人種は、我儘で横柄で尊大なのは普通かもしれなくて、王子が道明寺に似てるわけじゃないのかもしれないと分析ができてる。
人間弱ってるときは何でも縋りつくたくなるものだ。
道明寺は無事で、私をだましてたって分った時点で縋るものは必要なくなった。
道明寺と再会したら文句の一つや二つじゃすまないぞ。
それに妊娠のふりまでさせられてどーすんのよ!
気の進まないままに踏み出した一歩。
ふんわりとした絨毯に緊張感の重みのままにクツが沈み込む。
居心地のいい温度に調整された部屋。
何度となく訪れた執務室。
デスクので書類を眺めて険しい表情のまま「遅せぇぞ」と横柄に呟く声。
口角がわずかに上に上がって唇が緩んで小さく笑う道明寺の表情。
待ちくたびれたって不満の感情から私をみて嬉しそうに笑みを浮かべる道明寺の柔らかい瞳が近くにある。
約束より10分は早く来たと思う不満も苦笑に変わったのは、つい最近のこと。
随分昔のようだと思えるのは、不安だった日々の一分一秒が1000倍は長く感じたからだ。
道明寺がいない執務室はその時の寂しさを思いださせて冷たく感じてしまう。
今の執務室は私がいるのは場違いの様な気がした。
主のいないデスクを追い越して最上階の窓の前に佇む長身の陰。
ゆっくりと動いて私の前に立った。
ダークな色合いのスラックス。カジュアルなジャケットの下には胸元のボタンを一つ外したラフに着こなしたシャツ。
首もとで光る銀色の鎖がシャツの合間から覗く。
その肌はやけに白く感じた。
上に移動させた視線の先には柔らかそうなけ毛質の髭が顎を覆う。
サングラスの下には意外と青色の瞳だったりしてね。
道明寺と王子の違いを探してる自分がなんとなく笑える。
あんなに王子の中に道明寺を探していたはずなのに。
視線は自然と胸元から上昇して頭のてっぺんまで移動。
民族衣装を脱いだ頭はクルクルで、道明寺の天パーに匹敵できると楽しくなってる。
「この前は失礼しました」
笑い声を漏らしそうでやっと、それだけつぶやいたまま、表情を隠す様に俯いた。
えーーーっ!
おーーーーっ!
目の前を影が覆って身体を包み込む力強い腕。
外国人の挨拶、ハグ!
にしては密着度が半端じゃない。
もがこうとしても束縛された状況で、顔を横に向けて息をするのがやっとだ。
相手は王子様!
関係が崩れたら巨大な損失!
息を吐きながら自分に言い聞かせてる。
そのまま体の力が向けて目の前が真白くなって、気分が悪い。
身体が崩れ落ちる瞬間に「牧野!」道明寺の声が聞こえた気がした。
お楽しみいただけたら応援のプチもよろしくお願いします。
拍手コメント返礼
やなぎ様
名前の書き忘れって時々いらっしゃいますよ。
コメントの雰囲気で大体の予測は出来るのですが、予測が間違ってると失礼なのでその時は匿名様でお返事を書かせてもらってます。
長くなっても本当に大丈夫ですか?
今のところ50話を超えたくらいの連載で長いのは終わってますけどね。
お供をお願いします♪
真央ちゃんに潤君の声が私の頭の中で会話してます。
aimi 様
頭の中では数話先まで出来上がってるんです。
後はキーをたたくだけなんですけどね。
早く放出しないと忘れちゃんです。(笑)
家事に支障が出ないうちにUPしますね。♪
はるちゃん様
久々のお休みはいかかでしたか?
楽しんでもらえたでしょうか?
司君にとったら殴られる方が楽でしょうね。(笑)
そんなにドSな気持ちを前面には出してないつもりなんですけど(^_^;)。
まだまだです♪
祐様
ありがとうございます。
いくつものお話を並行して書くのは気が多いだけだったりして・・・(^_^;)
まめすけ様
早く結末を見たいけど一ひねりあったらうれしい。
究極の選択とコメントもらえてうれしいな♪
司もつくしもらしいですよね。
ここからどうなる?
音ちゃん 様
長くなってもついてきてもらえると言ってもらえるとうれしくなります。
さぁ♪行くぞ!
司は拗ねるでしょうけどね。(笑)
ri☆ママ 様
おはようございます。
昨日から天気悪いですね。
温かいメッセージありがとうございます。
エネルギーをたくさんいただきました。
おかゆ様
「牧野!!」言っちゃダメでしょう(笑)
気が付くか!
そこが気になりますよね。
じつは催促もうれしいんです。
私はM?