Perfect dungeon 番外編 3

番外編は2で終ろうと思っていたんですが・・・

なんとなく、このままでは終われない気がして(^_^;)

司をいじめたいのか?

満足させたいのか?

さぁ!

どっちだ!

このお話はドS倶楽部会員様が大人しかったんですよね。(^_^;)

*

「そろそろ帰るか」

総二郎が時計の針を眺めてあきらを促す。

「泊まんないのか?」

此奴らがいたって俺と牧野の邪魔にはならない。

此奴らが帰るって言い出せば牧野が「一緒に帰る」と、言いだす確率が跳ね上がる。

「それほど野暮じゃないから」

類の柔らかな微笑の横で牧野が「私も」と声を上げた。

そら!

見て見ろ!

俺の思った通りだ。

「なら、滋ちゃんが送ってあげる」

牧野の腕をとりそうな滋を押しのけて牧野を引き戻した俺。

「べつに帰る必要なんてないだろうがぁ」

背中から抱え込んだ牧野の身体をガシッと両手で捉えたまま不機嫌に声を出す。

「・・・でも、みんな帰るんだったら、私だけ居てもね」

無邪気に首を逸らして俺を見上げるつぶらな瞳。

子猫が甘えてるような穢れのない表情にどうしようもなく帰したくなくなる俺の気持ち。

帰ると連れない態度が離したくないと思う男の本能を煽る

「司は牧野がいればそれで十分でしょ」

俺から類に視線を移した牧野。

抗う様に全身に力を入れる牧野。

誰が離すか!

手足が、ばたつかない様に拘束力を高める俺。

「ちょっ、イタっ」

「そんなに絞めないでよ」

「お前が逃げようとしなければいいだけでだろう」

「俺達がいない方が楽しめるだろし」

「初めて知った蜜の味は中々飽きないしなぁ」

総二郎とあきらが顔を見舞わせて浮かべるしたり顔。

楽しむ・・・。

蜜の味・・・。

そりゃ、牧野と二人になればやっぱりなぁ・・・。

期待してなにが悪い!

「やらしい顔するな」

気が緩んだ瞬間にスルリと牧野が腕から抜け出して、前のめりになった俺。

もう少しで床に転がりそうになったところで体勢を立て直した。

「あぶねェだろうが!」

「殴られなかっただけ感謝してもらいたいもんだわ」

「てめっ!」

睨みあった顔は鼻先まで迫る。

「ハイ、これで仲直りして」

俺と牧野の手の上に置かれた人生ゲーム。

それを置いてあいつらは帰って行った。

これで、仲直りって・・・

人生ゲームのカードを牧野が読むたびに俺はムカついていたんだけど。

腕が軽くなったと思ったら牧野が人生ゲームのもったままスタスタと歩いてテーブルに上にゲームを置いた。

テーブルゲームって人数が多いから面白いと思うんだけどな」

ゲームのマスを指で追いながら「カジノで大金を稼ぐ、別荘を購入、株価が上昇、資産100億に・・・」

「道明寺達の場合これって、ゲームというより現実みたいだよね」

呟いた牧野は一枚カードをめくって顔をほころばす。

「恋人のスキな所を10個言え」

視線の高さにカードを持ってきて牧野が読み上げる。

「嫌いな所ならいっぱい言えるんだけどな」

「我儘、横暴、強引、意地悪、俺様、贅沢、金銭感覚が違う、扱いにくい、後はスケベ」

まだ10コ言ってねェぞ。

自分の悪口言われてムスッと聞いてた俺。

最期に照れくさい表情を浮かべてスケベって言われて、その声が胸の奥をクスとくすぐる。

「全部好きなんだろう」

「気が強気、手が早い、俺に食って掛かる、素直じゃない、鈍感、お前の全部が俺は好きだ」

あたふたとした牧野の表情は口をパクパクさせて言葉を忘れてる。

ヤッパ鈍くせっ。

俺に強気な態度をとるのは牧野だけだ。

そんな態度が許せるのは世界中で牧野!お前だけ。

「感謝しろッ」

強引な言葉も口元が自然と緩む。

「好きって言われて感謝しろって言ってくれるのは道明寺だけだと思う」

少し膨れた頬が一気に息を吐いてクスッと微笑んだ。

牧野の側によって、牧野の引いたカードの継ぎを指先が捲ってカードの上に置く。

二人で覗き込んだ黒のカードに白で書かれた文字が浮かび上がる。

『最近、キスをしたのは何時?』

「おとといの朝?」

文字を目で追いながら牧野が俺に確かめるように言う。

「違う」

「違うって・・・あっ!道明寺はべラ王女と!んっ・・・」

振り上げた牧野の腕を抑えるように手首を抑えたまま唇を塞ぐ。

ばかッ

あんなのキスにいらねェよ。

分らせるように貪るよう強引に唇の合間から舌を忍び込ませる。

クチュと音をたてて離れた唇。

熱を逃がす様に漏らした牧野の吐息が俺の唇をくすぐる。

「今のが最近のキス」

クスッと笑った俺につられたように牧野が笑った。

「もっ・・・」

笑ったままの牧野の唇が動いて俺の唇に軽く触れた。

俺にはお前がいれば十分。

口唇を絡めながら牧野を強く抱きしめた。

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拍手コメント返礼

もぐもぐ 様

今回はなぜか司に甘くなってしまってます。

お預けなしの反動が別な所にかなければいいんですけどね。(笑)

ことり様

この後の続きってことは・・・

司君に何かが起きる展開が楽しそうだと思っちゃってます。

これじゃ番外編が終らんぞ~。

エイプリルフール。

うちの娘は数日前から嘘をついてくれてました。

うそをつくのは4月1日だから~。

つくしが司にうそをつくとしたらどんなウソでしょうね。

大騒ぎになりそうなエイプリルフールのお話を考えておけばよかったかな。

あずきまめ 様

春休み、私は娘のいない時間を狙ってこそっとUPしてます。

「ママ、顔がにやけてる」

追求が厳しいんですよね。

このブログ読まれたら恥ずかしいし(^_^;)

来週になったら思い切り書きまくるぞ!

佳扇 様

リクエストをいただいたので何とか続きを考えました。

喜んでもらえて良かったです。

やなぎ様

いや~食後のデザートは必要でしょう(笑)

胃もたれしない程度の軽いものならまだ大丈夫!

それとの濃厚なものでお腹いっぱいまで詰め込むこともできますけどね。

コスモス 様

まだまだ続き?

イケそう?

キャーーー、このままだと番外編も長くなったりして(^_^;)

hanairo 様

一気読みお疲れ様です。

PWは届いたでしょうか?