Mother's Day物語

今日は母の日。

母の日に父の日に敬老の日とお祝いする日は年々増えていく~

その上義父も義母も6月7月が誕生日だし・・・プレゼントを考えることに疲れる日々が続きます。

我が家の娘から今日は夕食を作るって言われたけど・・・。

何を作る気だろう・・・。

「もう、意味が分かんない!!!」

両手には持ちきらない大中小の形の違う箱。

バサッと書斎で仕事中の俺のデスクの上に投げ置かれた。

「なんだ?気に入らなかったか?」

「気にいらないとかの問題じゃないでしょう。

ここ数日は家だけじゃなく事務所まで届くんだもん」

最初は色とりどりの花束、カーネーション付き。

「ありがとう」

ニッコリと素直に喜んでたろ。

「母の日のプレゼントなら私じゃなくてお母様にするべきでしょう!!」

「はぁ?ババア? 関係ねーよ。それよりお前が俺の子供の母親なんだから、お前に送るのがスジってもんだろ」

「そんスジ聞いたことない!!」

プレゼントもらって顔を真っ赤にして憤慨するのはこいつくらいのもんだ。

高級時計に宝石にオーダーの服にブランドのバック。

あって困るものじゃないはずだ。

道明寺司の妻として必要な経費。

着てるもので人間を評価しないって言うのは嘘だよ。

それなりに容姿を飾ることは評価につながるのは事実。

TOPのしみったれた格好は企業の評価につながることもある。

「心配すんな、明日の母の日はチビたち3人と一緒にばっちりきめっから」

「だからなんで子供たちの中に司が入るのよ」

「私より、お母様でしょ!司が気にすべきはお母様なんだからね」

「俺が贈らなくても、ババァなら好き勝手に何でも買ってるぞ」

「・・・・・」

つくしの反論が止まって黙って俺を見つめる。

同情的な視線。

何でそんな目で見られなきゃいけない?

「司ってさ・・・今までに、母の日に似顔絵を贈ったり、感謝状書いたりしたことないの?」

「ねぇよ」

「あっ、小学校の頃、カーネーション贈ったことあるぞ」

「そうそう、母の日はカーネーションなのよね」

「私は、折り紙で作ったカーネーションとお手伝い券を作って贈った思い出があるよ」

そんな貧乏くせぇことが愉しかったでとでも言いたげな表情でつくしが笑う。

「白いカーネーションの花束を贈ったら俺を一瞥ただけで後ろにいた西田にポイと放り投げられたんだぞ」

昔から冷たかったんだからな。

「白って・・・それ、お母さんがいない子が贈るカーネーションだよ」

「えっ?なんでもいいんじゃねぇのか?」

頭を抱えるようにうなだれた「はぁ」とつくしがため息を付く。

「ねぇ、今年はなにか、プレゼント贈ろうよ」

「昔の失敗を挽回しなきゃ!ねっ♪」

楽しそうな表情をうかべたつくしが俺の両手の手首をキュッと握った。

期待する瞳がくるっと大きく俺を見つめる。

「今さらか?」

20年以上も前の事を覚えてるわけねえだろう。

挽回できるって思えるこいつの単純過ぎる思考。

らしいと言えばらしい。

30前の息子が突然母の日に感謝だとプレゼントを贈ったら気味悪がられるだろうがぁ。

「今までもやってねぇのに、今年だけ贈れるかッ」

ツンと鼻先につくしの顔が詰め寄る。

「ななんだよ」

「それは大丈夫だよ」

「?」

「結婚してからは、毎年私が司の名前で母の日のプレゼントしてるから」

ドヤ顔すんなッ!

その、どうだとでも満足気な顔が俺の鼻先に迫る。

「今年は、しっかり自分でプレゼントを考えてね」

腰に手を当てたつくしがいつもより2倍の大きさで俺に迫る。

子供を産むたびにこいつ・・・強くなってねェか?

「花束でも持ってくか」

「白じゃない花だからね」

念を推す様につくしがつぶやく。

そのくらいの学習能力はあるぞ。

30年遅れたけどな。

クソッ。

西田教えろよな!

ふにゃろぱ様、子供の日に続いてのリク♪ありがとうございました。

シッカリコメントの司君のセリフ使わせていただきました♪

楽しみいただけたら応援のプチをよろしくお願いします。!(^^)!

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拍手コメント返礼

ことり 様

わが家も特別なお祝いのときは家族全員で集まって色紙を書いて渡したりしますね。

実家にいくと色紙が飾ってありますね。

ご近所の方にもうちの親は子供と孫がお祝いしてくれたって言ってるみたいです。

小学校までは母の日と誕生日には娘から手紙をもらっていたんですが、最近はもらってないなぁ(/_;)

司君、どんなふうにプレゼントを渡したのか?

気になりますが、考えてない・・・です。(^_^;)

考えよう・・・。

さっちき様

うちの旦那んも、買っといてというだけですね。

母の日に父の日、プレゼントを考えるのも一苦労ですよね。

自分で買って届てきなとはうちの旦那には言えません。

プレゼントされて嬉しいと思うことより、なにこれ?と思ったことの方が多いんです。

結婚する前に実家に住む私と妹に伊達正宗キャラのお人形一体づつ仙台のお土産ともらった記憶が・・・

お菓子で良かったのにと妹と思いながらそのお土産に行きついた気持ちがいまだに不思議でなりません。

一家に二体同じものがいまだにうちの実家にはならんでます。

やなぎ様

母の日もつくしちゃんて、どんだけよ~。

でも子供達より司の方が苦労かけてるのは確かですもんね。(笑)

手作りがいいですよ。

幼稚園の頃もらった母の日のプレゼントは今でも玄関に飾ってます。

中学になると口だけが達者で~。

あずきまめ 様

ありがとうございます。

うちの娘結構太っ腹で、先週おばあちゃんにお小遣いもらってリッチなものだから、なにが欲しいと聞いて来る、聞いて来る。

夕食は私が台所へ行くのを拒否して頑張って料理をしてくれましたよ。

後の片付けの方が大変でした。(^_^;)

そこまでやって欲しかったな・・・・・。

つくしちゃんのドヤ顔に反応して、司君もプレゼント渡してドヤ顔見せそうですよね。

Gods&Death 様

確かにこの日ばかりは子どもがいて良かったって思えますね。

もらう側だけじゃなく贈る側もあるから忙しいんですけどね。

プレゼントを選んでくれる気持ちがそのプレゼンとより嬉しんですよね。

子供ならそう思えるのに、旦那にはそれが思えないんですよね。(^_^;)

heorakim 様

そうか、この話は楓さんにプレゼントするまで書いてなかったんだ~

司にプレゼントをもらった楓さん。

二人の間でどんな会話になるんでしょうね。

この続き考えてみます。