はぴまり JOYFUL 11

はぴまりの漫画の連載も終わり、新連載のお話もプチコミ上では始まっておりますが、新連載「ディア ブラザー!」も面白いですよ。

とはいってもはぴまりほどのめり込んではいませんが・・・(^_^;)

やっぱり俺様キャラが好きなのかしら・・・

随分と御待たせしてますが、続きからお楽しみください。

*

「一度遊び来い」

顔を崩していた会長の顔がきりっと引き締まる。

「間宮とは縁が切れてますので」

「切れてはおらんよ。お前はまだワシの孫だ」

ハラハラとした表情で俺と間宮会長の顔色をうかがう千和

腕の中にはまだ首が座ったばかりの赤ん坊をギュッと抱く。

握りしめた小さな手がわずかに動く。

あやす様に指先が小さな手に触れた。

ちいせーよな。

生れたての赤ん坊はすぐに壊れそうで触れるのもいまだに恐々。

小さい5本の指先は大きな一本の指を必死に掴んで握った。

まるで、自分も心配してると言う様に・・・

「ここに、わしが押しかけるより、その方がいいんじゃないのか?」

「急に来るからですよ」

路上駐車には目立つ黒塗り高級車。

それだけでも目立つ。

赤いスポーツカーをこの家の庭に止めていた俺がそれを言えるはずがない。

今は白いファミリーカーに変わった車が庭に違和感なく止めてある。

後部席にはチャイルドシート付き。

これを運転する自分が千和と知り合う前の俺からは想像できない。

「大事な話があるから近いうちにな」

そう言い残して車に乗り込む会長の後ろで相馬がゆっくりと頭を下げた。

「すごく喜んでくれたね」

「一番喜んでいたのはお前だろう」

「北斗は、よく我慢していたよね」

「俺らしくねぇの見られるのはお前だけで十分なんだよ」

クスッとした笑みを零す千和が無性に癪に障る。

赤ん坊を抱いてなきゃ締め上げるぞ!

「変われば変わるものだな」

そう間宮の会長に機嫌よく笑われた。

「しっかり親鳥の自覚が芽生えられてるようで、相馬は思い残すことはありません」

目の前で大げさに涙を流す相馬。

どれも他人に見せるものじゃない。

「良かったね」

コツンと千和が蹴った小石が小さく庭に跳ねる。

「会長や、相馬さんは好きでしょ?」

俺のことを気に掛けてくれるのは一族の中でも少ない。

俺を快く思ってないやつや、蹴落とそうとしてるやつの方が多かった。

俺の母親の様に危害が千和に加わるのが怖くて間宮と縁を切ったようなものだ。

千和なら、俺と一緒に立ち向かってくれたはずだと今なら思う。

あんなに欲しかったはずの間宮の、会社のトップの地位も色あせて、今は千和と子供がいればいい。

本気でそう思う。

それが一番らしくない過去の俺。

「会いに行くの?」

「あの顔は、何か企んでるからな」

間宮の会社は問題なく経営がしっかりしてるはずで俺の出る幕はない。

俺に何をやらせたいのか見当もつかない。

「いまさら、間宮に戻れとは、言わないだろう」

「そうだね」

「それより今日は茉優をお風呂に入れてね」

茉優を俺の腕に抱かせながら千和が俺を見上げる。

「今度はお風呂の中でおぼれさせないようにね」

俺を見くびったような上から目線。

「落としたのが湯船につかった後だから良かったよね」

あの時は心臓が止まりそうになった。

あわてて誰にも見られてないことを確かめた俺。

茉優が泣き出したら千和が飛んでくると本気で焦って、顔を強張らせる茉優をあやした。

赤ん坊の世話をしたのはこれが初めてで、育児書の知識しかない。

慣れてないのは千和も同じはずなのに、怖がることもなく赤ん坊の世話をや。

女性の母性、本能には男は叶わない。

「見てたのか?」

「うん」

嬉しそうに笑うんじゃねェよ。

もう二度とヘマするか!

拍手コメント返礼

夢子 様

はぴまり好きな方が増えるとうれしいです。♪

かよぴよ 様

はぴまりの世界へようこそ♪

北斗の俺様もいいんですよね。

大人な北斗エッチな部分もありますしね(笑)

小説も2冊出てますのでこちらも面白いですよ。