秘密な内緒の話 1 (DNAに惑わされ  番外編)

初めての子供の一人暮らしが気になる親の心情は解かる気がします。

つくしちゃんじゃなくても部屋に様子を見に行きたくなるかな?

司の場合は「ほっとけ!」だろうなぁ。

こう様のコメントを受けてちょっと寄り道です♪

*

「すいません、予定もないので、午後から休みもらっていいですか?」

私のお願いに珍しいものでも見た様な表情を浮かべた玲子さん。

就職したころからの付き合いで信頼が一番あつい先輩弁護士。

私の性格も司の性格もばっちり把握してそつなく気を配ってくれる。

その玲子さんか物珍しい表情を浮かべたことにドキリとした。

「代表から呼び出しって・・・今日はないわよね」

思案気な表情の中にクスッとした微笑。

「いつも呼び出されてるわけじゃありませんから」

「仕事を中断させられる理由っていつも代表じゃなったけ?」

最上から突然飛び降りてきたように事務所に飛び込んできた新婚時代。

今じゃ携帯にかかる1本の電話。

すぐに出なきゃ怒るし、要件は「来い」の二文字で返事もさせずに終る。

未だに週に最低一回は連絡が来るから、玲子さんにも笑われてるんじゃないか!

「今日は違います!」

力を入れてムキになって返答してしまった。

「駿君でしょう?」

駿の一人暮らしのことは玲子さんも知っている。

「気になるのは分かるけど・・・」

呟く玲子さん私の肩を右手でポンとたたく。

「一方の世話を焼くと、もう片方に手を焼くことにならない?」

駿ですよ?

自分の息子だし・・・なんて理屈は、司には問答無用で却下されるのは否定できない。

「一緒に住もうかな」

冗談を引っ越し初日に言ったら即不機嫌な表情を浮かべられたもの。

「私は仕事でいないってことにしといてくださいね」

「代表・・つくしちゃんに関しては嗅覚が超人だからね」

出来る限りの協力はするって言ってる玲子さんの横で、「つくしちゃん、僕らも命は惜しい」と両目を右腕で拭うふりをする玲子さんの旦那の甲斐さん。

にこやかなに私を見送って手を振る二人。

絶対楽しんでる!

道明寺フォールデング本社ビル、エントランス。

日常は相変らずの人の出入りが激しい社内。

私のことはもみんな知ってるから足を止めて軽く会釈をされる。

出来たら会社を抜けたことをあんまり知られたくない。

玄関を抜けて足早に歩く。

ビルの最上階が見れる場所まで来たところで着信音が鳴った。

ひゃーーーッ

道明寺!

未だに着信名は道明寺のままで、そのまま小さく読んでしまう。

事務所を出てから数分の経過。

「どこに行く」

どこにいるじゃなくて行く!

いきなりの直球。

「なんで、私が外にいるの分かったの?」

低姿勢で聞く声が震えてる。

「見えたんだよ」

「見えたってどこから?」

「第3会議室」

第3会議室って部署単位の小さな会議をする部屋でほとんど司が会議に顔を出す必要がない場所。

「なんでそんなところにいるのよ」

「いちゃ悪いか」

見えたって言っても会議室は10階だぞ?

その高さから私を見分けるって、視力5.0はありそう。

玲子さんが知ったら楽しい笑い声をあげて代表特技に追加記入されそう。

「待ってろ、俺も行くから」

「行くって会議中でしょう!」

「なに焦ってる」

「別に、焦ってなんか・・・」

「俺が出なくてもいい会議だ」

そんな会議に出てないでよ!

最上階なら私はきっと司に見とがめられなかったはずだ。

「どうせ、駿のところに行くんだろう」

「部屋を眺めながら、足らないとメモとってたろうがぁ」

「お前の今日の予定が空いてるの知ってんだよ」

げーーーッ

私の予定を知ってるの西田さんだ。

もっ!余計なことして!

「荷物持ち必要だろう。俺様が付きあってやるよ」

ふてぶてしい言い方は司らしい。

ちょっぴりと言葉に影に垣間見えるあいつらしい優しさ。

「久し振りだね」

「あっ?なにが?」

「二人で買い物に出かけるの・・・」

数秒の沈黙のあと、「待ってろ」と言って切れた携帯。

ブスッとした声で返しても浮かれてる分るんだから。

駆けてきた司が私を見つけて微笑を浮かべた。

1話で終わらせようとしましたが終わらなかった・・・(^_^;)

拍手コメント返礼

ツックー様

二人の後をついて行ったら間違いなく面白いもの見れそうですよね。

見つかったら司の罵声が飛んできそうですのでご注意を♪

mi様

この二人なら続きが想像できちゃいますよね。

楽しいなぁ~

かよぴよ様

結婚して十数年たっても奥さんを追いかけてくれる旦那様レアですよね。

貴重だ~

つかつくならそうかもと思いつつ。

この二人にはこのままで落ち着いてほしくない~。

やなぎ様

1話で終らせるのは無理でした。(^_^;)

お言葉に甘えてもう少し書き足していきたいと思います。

あと2話で終ればいいんですけどね。

駿君のマンションから帰った後も気になったりしてね。

こう 様

すぐに書いちゃいましたよ♪

楽しいお話が出来上がりそうです。

高校生の息子がいるんだから落ちつけよ司君と言ってやりたいですが。

誰も言えないだろうなぁ~。

マリエ 様

そろそろ落ち着いてもいい頃だと思いつつ変わらない愛情いっぱいタダ漏れの司が好きでしょうがない(笑)

いまだにつくしに弱い司健在です。

アーティーチョーク 様

何年経とうがこのカップルの根本は変わらないようで~。

周りはそれにかき回されて大変ですよね。

慣れてるかなぁ・・・(^_^;)

キャサリン

つくしの親心は分りますが、司がすごすぎですよね。

何処までつくし中心なのでしょう(笑)

番外編を楽しんでいただきうれしいです。

ソフィ 様

このお話読み返してくださったんですね。

ほかの方にも拍手いただいてました。

うれしいな。

いつもの寄り道大歓迎と言ってもらっえたから調子に乗りそうです。

さて次回はどんな寄り道しましょうかね♪