一秒ごとのLove for You 5

怒涛の攻撃が始まりそうな・・・(^_^;)

つくしちゃんにSPコンビに甲斐君は大丈夫かしら?

玲子さんと西田さんだけがのんびりと事の成り行きを見守ってる気がするのは私だけ?

 *

「悪いが彼女は俺が送っていく」

私の肩に今にも置かれかけた腕を甲斐さんが振り払ってくれた。

珍しく男らしさを発揮してくれた甲斐さんに凄い!!と感嘆の拍手を心の中で贈る。

「いいか、この子の保護者はすごく怖い・・・じゃなくて、うるさい」

私は女子高校生か!

それに保護者って言い方はどうよ。

道明寺のことを示してるってことは玲子さんもすぐに理解できたようで同情する様な表情で見られてしまった。

「門限があるとか?」

ニンマリと甲斐さんの正面で顔を突き出してきたのは、私にちょっかい出してた男性。

「甲斐、お前が気に入ってんじゃねぇの?」

「おい!バカ!誤解するな!俺はつくしちゃんとは同僚なの。責任がある!」

慌ただしく必死にいいわけで食いつく甲斐さん。

「あれじゃ、つくしちゃんに気があるって思われても仕方ないわね」

ぽつりと玲子さんが呟いた。

「甲斐より俺の方がきっと君を楽しませてあげらると思うぜ」

態度は俺っていい男だろの押し売り。

道明寺を筆頭にF4と比べれば見劣りは歴然で、性格も最悪。

自慢するしか能がない男って嫌われるの理解してないというよりできてないタイプ。

お金でつられるわけがない。

あの道明寺でもお金では私をどうもできなかったって理解できてるんだから。

この場に道明寺がいたら鼻で笑うぞ。

って・・・

さっきまで同じ店にいたんだった・・・。

もう帰ったかな・・・。

自分の置かれた立場を思い出して背筋が寒くなった。

仁王立ちで不機嫌な部屋で待ち構えてそう。

道明寺より早く帰りつかなきゃ何言われるかわかったもんじゃない。

「こいつを俺以上に楽しませることが出来ると思ってるのか」

その声に一瞬で空気が凍りつく。

闇の中から聞こえた声。

ゆっくりとひびく靴音。

靴音が近づいてくるごとに街灯の光がゆっくりと足もとから上に伸びて腰のあたりまで浮かびあがらせる。

荒れた荒野にカラカラと乾いた風の音が地上を舐めるように音を発てる。

一瞬見えた光景は蜃気楼のように消えて長身の姿をくっきりと映し出した。

暗闇にスポットライトが当たって艶やかに登場。

その表情は明らかに不機嫌。

「まだ帰ってなかったんだ・・・」

一気に唾液の無くなってしまって喉の奥に張り付きそうな声を絞り出す。

「牧野って誰だ?」

えっ?

私の旧姓 ・・・・?

道明寺の声まで私を睨みつける。

「こいつに牧野さん連絡先教えてって口説かれたよな!」

道明寺の腕が数メートル伸びて私に言い寄っていた男を指で指したように見えた。

迫力あり過ぎ。

甲斐さんはとばっちりは受けたくないとでも言う様に身体を丸めて背中を向けてる。

道明寺の不機嫌は合コンに参加しちゃったことでもなくて、わたしが牧野と言っちゃったことなの?

結婚して道明寺に変わっても時々間違えちゃう。

それに司法修習の時は静かに修習を終らせたくて牧野つくしで過ごしてたから、なかなか慣れないんだ。

私にしたら道明寺がそこに食いつく意味が分からない。

22年使い慣れた名前がそうそう抜けなくても許してよ。

道明寺つくしって名乗って好奇の目で見られるより牧野つくしで自己紹介した方が仕事がスムーズに進むことも多々あるんだよね。

って、説明しても納得してくれそうもない。

私の肩に回された道明寺の右腕がしっかりとらえる。

ワシの爪が肌に食い込んで逃れられないウサギの気分。

おっっ。

そのまま足先を数歩引きずられながら前に進む。

もう片方の腕がさっきの男のタイを掴んでグッと道明寺との距離を詰めた。

「いいか、こいつを口説く特権は俺だけのものだ。覚えとけ」

苦しそうにもがく息の中で声も出せない男性。

失いかけた顔色が路上に転がされてようやく赤味を取り戻した。

「ごめんなさい、まさか合コンだとは思わなくて、知ってたら絶対彼女は連れてこなかったんだけど」

甲斐さんに助け起こされた男性に玲子さんが見せた気遣い。

その言葉の意味は多分男性に向けられたものじゃなく道明寺に聞かせる意味が目的だと分かる。

玲子さんが苦笑気味に私を見たもの。

彼女って・・・何者?

そんな呆然とした表情が7つ並ぶ。

「あっ!思い出した!道明寺代表結婚って記事で騒がれてた女性って確か、牧野つくしって名前だったよね」

玲子さんと面識のある女性がまず声をあげた。

道明寺が結婚を発表した時の騒ぎは私はテレビやカメラに追いかけまわされて変装しなきゃ道も歩けない騒ぎだった。

憶えられていても不思議じゃない。

「うそ・・っ」

顔色をとりもどしたばかりの男性は腰を抜かす様に路上に崩れる。

そのまま砂になって風にヒューと吹かれた消えてなくなる様に生気が消えた。

「一緒に帰るよな?」

それは同意を求めてない決定事項。

いやおうもなしのド迫力で私の鼻先に近づく整った顔立ちはクールに笑みを浮かべる。

路肩に止めてある黒塗りの車に押しこまれてしまった。

拍手コメント返礼

絵梨 様

司登場での盛り上がり♪

盛り上げらないのはつくしちゃんだけかな?(笑)

お仕置きって~

どんなお仕置きが待ってる事やら・・・(^_^;)

ひーまー 様

これからゆっくりお☆様をお楽しみください。

・・・って、なんだか照れますね。(^_^;)

みえこ 様

確保したあとが大変だよ~。

そう思ってるとつくしと私だけとか?

楽しみに待ってる期待感をヒシヒシと感じてプレッシャー~(笑)

ゆきこ様

ここから上手くいくようにと願ってるのは甲斐君とSPコンビ♪

大人しく確保されててください~

そんな声が聞こえてきそうですが・・・

どうなるかなぁ~。

理子様

私も時間がれば同時更新でUpやっちゃうんですけどね。

キーを打ってくれるお手伝いが欲しい~。

司君のお仕置きはあま~くなるのか、詰めが甘くなるのかどっちでしょう!

あずきまめ 様

わすれそうですがここは甲斐君の頑張りにつくしちゃんだけじゃなく私たちも温かい拍手を~。

司登場で逃げちゃってますけどね。そこは甲斐君ですから~

もみじ 様

暴れてない分後も爆発が怖いかもしれないですよね。

あとはつくしちゃんの腕次第♪

Gods & Death 様

この時代劇的なノリ。

何度書いても爽快で楽しめるのはなぜでしょう。

それヤッパリ司が司である由縁でしょうか?

名字が変わるって最初は中々慣れないですよね。

さわね様

長年慣れ親しんだ名字ってなかんか離れませんよね。

旧姓がパッと出ちゃうのはわざとじゃないですから~

そして違ったと照れる初々しい感じは1年もしたら無くなっちゃうんですよね。(^_^;)

ないしょ×3♪

つくし会社潜入編。

次回のリクということで構成考えますね。

アーティーチョーク 様

結婚してるんだからすぐに断って店を出れば良かったのに~。

そうしたら司とドッキングもなし、面白くならないからボツなんですよね。

合コンの参加のフォローはきっと玲子さんが請け負ってくれるはずです。

その前に司の機嫌は直ってるかも~。

かよぴよ 様

ヒーロー登場!!!

つくしちゃんは思っちゃいないでしょうね。(^_^;)