迷うひつじを惑わすオオカミ 26
暑中お見舞い申し上げます。
暑い夏がやってきた!
海で!山で!
涼しく過ごすには程遠いうだるような暑さの中、キーを打つだけなのに汗がタラタラです。
たまには涼しくなるようなお話書いてみようかな・・・(^_^;)
「意外と早かったですね」
すました表情はすべて分ってるような落ち着きを見せる。
「それは、食事のことか?」
たぶん牧野がお袋から俺の元に返されたこと。
それは分ってるのに西田に答えたくないと思ってる俺。
そんな反抗心を見せても西田が表情を崩すことはない。
どうするればこいつの能面の表情を崩せるのか・・・
それが俺の密かな楽しみ。
ちょっとは俺を楽しませてみせろ。
「そのまま3人一緒でよろしいのですか?」
3人・・・・
「塚原・・・木崎・・・」
スッカリ忘れた。
「そっちはお前が面倒見るんだろう?」
「あくまでもセミナーの範囲での見学なので特別扱いは出来かねます」
かたぐるしい顔がますますかたぐるしくなる。
「あのなっ!」
もう牧野の正体ばらしたぞ!
特別扱い当たり前だろう。
「特別扱いはすべて終わったとでもよろしいのでは?」
「面倒を見るならまとめて代表が見るのがよろしいかと思いますが・・・」
西田・・・お前・・・
なにを考えてる?
秘書課室長の裁量でなんとでも振り分けられるだろうがぁぁぁ。
「そんな暇ねぇよ」
「つくし様を一人相手するのもそれにもう二人増えても大した違いはないと思います」
西田に食って掛かろう口を開こうとした瞬間、ノックをする音に遮られた。
「失礼します」
両手いっぱいに持ち抱えた紙の束。
「コピーできました」
ニッコリと微笑みを浮かべてデスクの上に置いた書類の山。
ここに持って来てどうする。
俺が必要なものじゃねぇぞ。
殆ど塚原にかかわりたくなくて与えたどうでもいい作業。
普通この時点で俺に嫌われてるの気付くだろう。
「それでは失礼します」
西田!
逃げんな!
目で追う俺の視線は無視された。
二人っきりになった部屋で続く沈黙。
「なにやってる?」
視線はでて行けとドアまで一直線に示す。
冷ややかな感情だけが俺を支配してる。
「あの・・・分ってますから」
なら早く出け。
俺の前に二度と現れんじゃねェよ。
身動きしないまま俺に真直ぐに注がれる視線。
潤んだ瞳は俺をみつめる。
・・・こいつ。
俺に嫌われてるの分ってるよな?
「私、大丈夫です。頑張ります」
ギュッと両手で右手をしっかりと握られた。
「勝手に触るな」
思い切り直ぐにその手の中から右手を抜き取る。
握られたのは俺の不覚。
食事の席をムッとした表情で立った女がそう時間もたたないうちに俺をうっとりと見つめるなんて誰が分る。
大丈夫だとか頑張るとか・・・
理解不能。
牧野と俺の関係に驚いて頭が壊れたか?
「きっとご期待に応えますから」
俺がお前に期待してる事はここからすぐにでて行ってほしいということ。
分ってるのか?
「また後で」
クルリと背中を向けるようにして俺に背中を向ける。
コツコツとモデルウォークを見せてようやく部屋から出て行った。
なんだあれ?
数秒の空白の時間が頭の中を流れる。
内線ボタンを押して西田につなぐ。
「二度と、あの女を俺の前によこすな!」
西田が口を挟めない勢いで、すぐに内線を切った。
拍手コメント返礼
みわちゃん 様
一コマ劇場からスケールUPして司の前に現れちゃいました。
この手の人種の扱い方を間違うと大変なことになるような気がしてます。
なる 様
ここまで来るとあっぱれ大賞上げたくなります。
これでバッサバッサと遠慮なくお仕置きできそじゃないですか?
つくしちゃんへのお仕置きとはだいぶ違うでしょうけどね。(笑)
アーティーチョーク様
イモやカボチャにしか見えないって~(笑)
つくし以外は眼中にないですからね。
無駄な労力をどのくらい使うのでしょう?
メガネちゃん様
これでもかキス♪
うんうんいっぱい見せつけてほしい。
どうせなら押し倒しちゃうとか?
かよぴよ 様
加川さん懐かしいなぁ~
確かに似てるかも。
でもこっちはお節介なだけだからなぁ~。
そう言えば息子はどうなってんだろう?
Gods&Death様
自己中心なカン違いオンパレード
ぎゃふんと言わせるには!
いい案募集してますよ~
さわね 様
司が呆れるって凄いですよね。
もうほっとけ!
でもほっといたらまずいのよ~。
そろそろつくしちゃん来ちゃうかな?