迷うひつじを惑わすオオカミ 31

お待たせしました♪

これで塚原劇場も見納めになるのかな?

このお話の番外編

西田さん日記はこちらになります。

目の前で勢いよく開いた執務室の扉。

「道明寺、御願いだから、落ち着いて」

「放せ!」

代表にしがみ付く牧野つくしを振り払おうとするのは私の・・・ 道明寺司

あ~

とうとう言ってしまったのね。

『自分が本当に愛してるのは君じゃない事に気がついた。

婚約はなかったことにしてほしい。

あの子に会って本当の愛を知ったんだ』

辛い表情を浮かべる代表の瞳には強い決心が宿る。

『そんなこと嘘よね。嘘って言って」

必死にしがみついて代表の愛を取り戻そうとする牧野つくし。

私への告白をするために今代表が未来の扉を開けたの。

もう♪

ヤダ♪

「バシッ」

「イテッ」

思わず叩いちゃった木崎君の背中。

その背中の音まで私を祝福する音に聞こえちゃうから不思議。

「このままで言いわけねえだろう」

「だからって今言う必要ないでしょう」

あぁぁ、ヤダ。

自分のことを思ってない男にいつまでもしがみ付くなんてみっともない真似・・・

私にはできないわ。

でも・・・

確かに・・・

こんな大勢の前でフラれたら傷は数倍に膨れ上がるわよね。

そうまでして牧野つくしと別れたいんだからしょうがないわよね。

代表・・・

余り冷たくすると私、怨まれちゃいますよ。

そして・・・代表の足音が私の前でピタリと止る。

牧野つくしの不安げな表情。

こんな優越感で牧野つくしを見ることが出来るなんて、なんて素敵なの。

私はこれから起こるであろう告白に胸をときめかせてにっこりと微笑を浮かべた。

さぁー

早く私を抱きしめて~。

「西田、このカン違い女どうにかしろ!」

言った・・・

言ったよ・・・

言っちゃったよ!

なぜ?

言われた張本人は光悦の表情を浮かべてる。

もしかして・・・

塚原さん・・・

自分に向けられた言葉だとは気がついてない?

「代表・・・」

小さく動く唇は感動で震えてる・・・って!

どういうこと?

道明寺の冷ややか過ぎる視線は塚原さんに注がれたまま。

まわりの秘書課の顔見知りのみなさん。

それぞれにしっかり洋服の裾をそっと握りあってこれから落ちるであろう雷に身構えてる。

とばっちりが来ない様にお願いしますの切実な哀願を向けられてるのは間違いなく私。

だから必死に止めようとは試みたんです。

でも道明寺のバカ力にかなうはずもなく、執務室から秘書室に引きずられちゃた私。

道明寺を少しおちょくろうとしたのが間違い。

なんで・・・

「塚原さんが勘違いしそうな事を言ってないよね?」

聞いちゃったかな・・・

いきなりキスしてきた道明寺が、私を動揺させたのは間違いない。

「あのさ・・・」

「お前はすっこんでろ」

すっつって・・

塚原さんを睨んでいた鋭い眼光のままに私を睨み付けて私に背中を向ける道明寺。

「ちょっと、すっこんでるわけにいかないでしょ」

道明寺の肩に手をかけて塚原さんに向いてる道明寺の身体を私に無理やり向かせた。

「あのな、誰のために言ってるのか分かってるのか」

塚原さんに向けたままの怒りで私に返ってくる。

どうして私が道明寺に怒鳴られなきゃいけないんだ。

ムカついてきた。

「大体、いきなりすぎるでしょ」

「だから、俺はお前のためにだなッ」

向かい合った視線は息がかかるほどの至近距離になってる。

鼻が付き合うのも時間の問題。

「もうやめて、

私のために争わないで!」

私と道明寺の間に塚原さんが両手を広げて割り込んできた。

えっ?

確かに私達の言い争いは塚原さんが原因だけど何かが違う。

「塚原・・・」

道明寺の肩が怒りで震えてるのが分る。

「俺は、お前に勘違いされるような言葉の態度もとった覚えたないけどな。

消えろ」

それは地獄の窯から燃え上がる炎がジリジリと身体を焼き尽くすような恐怖。

こうなったらもう止めるのは無理かも・・・

爆発させなきゃ後がたまらない。

やりたいようにやらせましょ。

的な・・・うなずきの西田さんが見えた。

「私は気がついてましたから、代表の私への思いはここで感じてます」

塚原さんから道明寺に差し伸ばした腕は一瞬たじろいだように見えたがそのまま自分の胸の前でグッと拳を掴む。

塚原さん・・・

この状況でポッと顔を赤らめちゃってる。

フッと

道明寺の周りを一瞬で凍らせる微笑。

「俺が認めてる女は世界でこいつ一人だから」

牧野と優しく耳元で聞こえた声。

えっ、なに?

おーっ。

聞き返す間もなくいきなり身体が半回転して天井が見える。

道明寺の腕に支えられた身体。

目の前に道明寺の度アップの顔が近付いて、息が出来なくなった。

拍手コメント返礼

メガネちゃん様

そうなんです。

ヒートUPさせ過ぎちゃってます。

こうなるとこれを止めることが出来るのは西田さん?

まさか!楓さんとか?椿さん?F3とかT3とかあるのかな?(^_^;)

はたまた大穴木崎君とかどうですか?

mizuta 様

すいません~

だってこの時のコマ劇場を想像したらここは押さえなきゃと思った次第です。

ブチューまで目の前で見せつけられた状況のコマ劇場はどうなるんだろう・・・(^_^;)

みわちゃん 様

キスの嵐につくしちゃん付いて行けるかしら?

気を失った方が幸せかもしれませんよ。

なる 様

夢を見るのは勝手ですが、それを現実に置き換えちゃだめなのよね。

ここまでしても妄想の世界から抜けられなかったらある意味怖いかも。

aru 様

地獄の底・・・

見たいですよね。

見れるといいなぁ。(^_^;)

m様

あはは、すいません。(^_^;)

まずいですよね、ここで続きって。

這い上がれないように蹴落としてもらいましょ。

理子様

熱い抱擁をみて勘違いしたままだったら・・・

私はこの先どうすればいいの~

焦っちゃいますね。(^_^;)

いの 様

ここまでくればカン違いも才能。

うんうんそうですね。

ある意味羨ましいかも・・・(^_^;)

Gods & Death 様

まだ足らない!

司君言われちゃってますよ。

「そうか、その要望にはすぐにでも♪」

「ちょっと!バカ! 何考えてるの!」

「てめぇ、人の顔押さえつけんな、おとなしく俺の愛を受け取れ」

「受け取れるか!」

こんな言い合いしちゃだめだよ~。

瑛里様

ついに来ました!

この後は暴走列車に同乗して思い切り突っ走ってもらいましょ。

たか様

ここまできてももうちょっとコマ劇場楽しめそうです。

どこまで熱い抱擁を司君が見せられるかにかかってるだろうなぁ。

アーティーチョーク様

こうなればどこまでも妄想を突き勧めてもらいましょう。

そう思いながらコテンパンにやっつけられるところも見たいんですよね。

かよぴよ 様

何もせずにつまみ出す方が簡単かも・・・

その後は近付くことはできないでしょうしね。

ここは西田さん?

いや~それじゃつまんないよ~。