恋人はSecurity Police 2

SP牧野 改め新タイトル付けました。

これで長くなるのが確実。

早々に書いて終わらせるぞと目論んではみたものの・・・

ポイ捨てにはこれから用心しなきゃ~(笑)

だってオモシロんだもん。

乗っかる私がいけないのか・・・

ポイ捨てにしちゃうまい2様がいけないのよ~。

デザインが同じなら安い物を買う。

今日までのその考えは少しも変わらない。

何時もならお店のまえも素通りしちゃう高級ブティクに一方的に連れ込まれた。

服が並ぶフロアーを通りすぎて奥まったところの一室。

今つくしのまえにはイギリス式のティータイムを楽しむごとくの光景が広がる。

果実の甘い香の立ち上るティーカップ。

スタンドプレートに並ぶ甘いスコーン。

その向こうに並ぶ服はどれも見ても高そうで手が出ないどころか試着をするのも気後れしそうな高級品。

他人の目を盗んでみた値札には0の文字も書いてなかった。

値段なんて気にならないってことか・・・

世界間のちがいは長い脚を組んでソファーに座る優雅な雰囲気の司を見ても思う。

慣れてるよね。

育ちが違う。

「おい」

「はい?」

「好きなの選べ」

「はい?」

もう一度つくしは確かめるよう二度同じ返事を繰り返した。

「だから、選べって言ってんだよ」

イラッとした表情で片方の眉を吊り上げた司がチッと舌打ちする。

そのまま乱暴に一着の服を手に取ってつくしの前に当てた。

「似合ってる。着て見せろよ」

服とつくしを見比べながら華やかなは顔立ちがますます花開く笑顔を見せつける。

何となく感じる甘酸っぱい雰囲気につくしの頬がかすかに染まり、瞳の中にうかぶ戸惑いの色。

こんなに近くに異性を感じたのは弟と父親以外にはたぶん道明寺司が初めて。

心臓がドクンと高まるのが分る。

きっとこんな体験は初めてで気持ちが追いつけないのだとつくしは思う。

「こんな高そうな服は買えませんから」

「俺が払うから問題ないだろう」

「問題大ありですよ。いただく理由もありませんし」

押しつけられた服を司に押し返すつくし。

「あのな、お前は俺専属だろうが、みすぼらしい恰好をされたら俺が笑われる。

俺の側に居たいんなら、俺に見合う恰好が必要となる。

覚えとけ」

人を見下すような態度と横柄な口調の司。

これでもつくしにしたら一番いいスーツを着てきたつもりだ。

俺の側にいたいって、時給がいいから断らなかっただけです。

口先まで出た言葉をつくしはグッと飲み込んだ。

一週間の辛抱。

それで私はこいつの側からおさらば。

「もう、いい、分かった。俺が勝手に選ぶ。

いらないとか言うなよ。

必要経費ってやつだから」

数着の服を袋に詰めて、「似合う」と司が満足そうに笑った服を着たまま足元もパンプスに履き替えて店を出たのはちょうど会社を出てから1時間後のことだった。

「これじゃ、もしもの時SPの仕事なんてできないよ」

慣れてないパンプスに今にも足をねんざしちゃうんじゃないかとおもう不格好な歩き方になってしまうつくし。

「俺の側に居たら、そんなもんすぐ慣れる」

車道側を歩くつくしを司が庇う様に歩道側に寄せるように肩を軽く抱いた。

司がふと見せる仕草が優しく感じる瞬間に落ち着いたんはずの心臓がまたドクンと波打つ。

不安定な歩きのつくしを支えるように歩いてくれる司。

肩を抱かれてもそれが嫌じゃなくてキュンと胸が絞めつけられるような甘い痺れにも似た感覚がくすぐったくてしょうがない。

「なあ、牧野」

耳元で低く静かに聞こえる声。

これほど甘く呼ぶ自分の名を聞くのは初めての気がする。

「なんですか?」

照れくさい感情が声まで赤く染めてるように聞こえる。

「お前が幸せになれる方法があるとしたら、お前は一括払いと分割…どっちがいい?」

幸せの一括と分割・・・

いやいやこれはさっき買ってもらった服のこと?

幸せの一括とか分割とか聞いたことないし・・・

「分割じゃないと無理です」

司が見おろした先で、つくしの表情が真剣さを増す。

今にも食いついてきそうな勢いのつくしの反応がおもしろくてしょうがないと司は思う。

「一括です」

そう返事が返って来たら俺は何の迷いもなく抱きしめてそのまま朝まで一緒に幸せを分かち合う自信がある。

どちらのお返事も司にとっては最終的には同じ結果だ

何となく恋愛下手な、奥手の感じな牧野。

そうだよな。

ここはあわてることなく一歩一歩順調に愛を育む。

その過程を楽しむのを悪くはない。

「すげ、時間かかりそうだな」

つくしとの二人の時間を思い描く事だけでうきうきしてしまう司。

これが恋ってやつか・・・

そう思う自分が照れくさいような感覚。

女を好きにるってことも悪くないって思えるから不思議だ。

今までならうっとうしくて目障りなだけの存在だったものが急に愛しくなる現実。

狼狽える感情より自分御ものにしたいって征服欲の方が司は強い気がした。

牧野を手に入れた時、俺はどうなるのだろう。

司はつくしの次の言葉を聞きたくて黙って見つめてる。

「あの・・・この格好の・・・意味が分からないんですけど・・・」

そんなに時間はかけません

それくらいの返事を返せ。

目の前のつくしは黙まったままの方がいいのかもしれない。

女性らしさを引きだたせるライン。

女性の艶やかさを目立たせるタイプじゃないがつくしの清純さを引きだたせる。

蕾がほころぶ前の美しさ。

自分の見立てに間違いない装いのつくしを見て司の機嫌もすこぶる良好だたのに・・・

こいつ・・・

間違いないく俺を不機嫌にさせる特技をもってやがる。

それが苦々しいのに嫌じゃない矛盾した感情が司の胸の中を掻きまわす。

「俺ほどの男になると、女の方から寄ってくる。

言ってみれば女避けってことだ」

「え?でも今から見合でしたよね?」

キョトンとした顔が司を見あげる。

「お前、知ってたのか?」

「予定表はしっかり頭の中に入ってますから」

にっこりとどうだと自慢する態度でつくしがつぶやく。

「俺が見合するって分っていて何とも思わねぇのかよ」

「え?」

グッとつくしの両肩を抑え込んだ司の指先の色が白く変わる。

この人・・・

なに、急に不機嫌になるの?

肩の痛みより司の瞳にの奥に燃える赤い炎がつくしには恐怖に思える。

言い終えた司の言葉は永遠とも思える沈黙を生んでる。

声に出さすに毒ずく表情。

一瞬それが近付いてつくしの目の前を覆う。

つくしの唇に生温かい感触が司の唇だと気が付くまでに数秒の時間。

つくしは息をするのを忘れて時間が止った。

「いいか、これからお前は俺の恋人だ。

そのつもりで俺に合わせろ」

自分の唇から離れていく唇をつくしはただ黙って見つめていた。

 

拍手コメント返礼

みわちゃん 様

シリーズ化予想されてました?

よろこんでいいのかしら?(笑)

中編程度イケそうです。

この後ですよね。

キスされた後のつくしの反応が楽しみで♪

司君の一目ぼれはどう進むのでしょう。

なる 様

なるほど新しい街の誕生とはうまいことをおっしゃる。

ひー王国は巨大に発展していってます。

新しい町はパラレルワールドで展開。

司の俺様な魅力がまた一つ歴史を作る?

うさこ 様

キスされた後のつくしちゃんの反応はこれからですよ。

次回炸裂かもです。

そうそう分割だと利息がねェ~

司が分割を知ってる方が意外でしたけどね。

こっちの司君は経験豊富な設定もありなんじゃないかと思っちゃってます。

つくしが対抗できない様に攻めてほしいかも~。

ココちゃん 様

連載を減らしてるはずなのに減らないんですよね。

私の頭の中はこんがらがっちゃってますよ。

あ~今日は何を書こうか書くべきかで悩んじゃってます。

akko

しちゃったよ~チュ

司君すぐ切れちゃうのは何時もと一緒。

そしてチューしちゃうのはどうかなぁ~。 ← させた本人がなにを言う♪

お見合い相手は誰?

ハイ!そこまで深く考えてません(^_^;)

still・・・ 様

どんな設定でもどんな時代でもつかつくはこの調子♪

相変らずな二人。

大体の反応は想定内なんですがッヤッパリおもしろいんですよね。

私も飽きずによく書けるものだなと思っております。

それはこうして楽しいコメントが頂けるからなのです。ヽ(^o^)丿

ここからつくしちゃん司を好きになれるんでしょうか?

かよぴよ 様

こちらの司君は一皮むけてるんですよ~

ダカラグイグイイカセル!

赤面しそうな場面をさらりと進ませるとかありです~。

原作でもドラマともまた一味違ったイメージでお届けしたいですね。

つくし一筋は間違いありません。

女性を軽くあしらう司より一喝する司の方が私が好きなのが問題かな。

mizuta 様

つかつくの設定は変わらないのに立場を変えたらどうなるのか?

新しい世界に一歩踏み入れちゃいました。

次は超貧乏な司にお嬢様のつくしって設定もあったりして~

私の書く王道が一番好きだと言ってもらえてすごく嬉しいです。

今日も王道書くどーーーーーッ!