恋人はSecurity Police 3

パラレルワールドもしもつくしがSPになったら。

このお話を頂いてからいろんなもしもが浮かんじゃってます。

その『もしも」のお話を頭の隅っこに押し込めて、まずはこのお話を終らせましょ。

ふにゃろば 様

時給分の仕事~コメント使用させていただきました。

今のって・・・キス?

私キスされた?

それも今日初めてあった男に!

突然の予想外の出来事に頭の中は真っ白で怒りよりも戸惑いが強くつくしは自分の唇を手の平で隠す。

「いいか、これからお前は俺の恋人だ。

そのつもりで俺に合わせろ」

傲慢な司の声でつくしは我に返った。

「なにするのよ!」

司に振り返りざまに力いっぱい振りかぶった腕は司の顔を殴りつけた。

思った以上の確かな手ごたえに少しの戸惑いをつくしの拳に残す。

進以外の男を殴った経験はつくしにこれまではなかった。

ぶっ飛ばされる進をいつも大げさだと思っていたけどそうでもなかったみたい。

他人事のように殴った相手をつくしは見ていた。

頬に残った強烈な痛み。

意表を突かれて倒れそうになる身体を立て直しながら、殴られた衝動で噛んだ唇から口の中に流れ込むかすかな血の味。

痛みを発する部分に自然と指先が動いてその痛みを確かめる。

親指にがうっすらと赤い血の色に滲んでるのが分る。

殴られた理由が分からないと司は感じながらも目の前のつくしが真っ赤になりながら「初めてだったのに」と発した言葉を聞き逃さなかった。

はじめてって・・・キスがか?

キスもはじめって事は・・・

全部俺がはじめってことだよな?

こいつの男は俺が最初で最後ってことになる。

唇をくいしばって自分を睨み付けるつくしに司の身体の奥から、怒りとは違った熱い感情が高揚する。

「俺を殴る奴いねぇぞ。それもお前俺のSPじゃないのか?」

殴られてニンマリと自分を見つめる司に雇われてる事なんてどうでもいいとつくしは思えてきた。

「セクハラ!セクハラで訴えてやるから」

「挨拶程度のキスだろうが、これ以上ガタガタぬかすとここで抱くぞ」

ずいとつくしに詰め寄った整った顔立ちに思わずつくしは息を呑んだ。

綺麗な顔立ちは乱暴な言葉も打ち消す魔力を持ってるらしい。

なに、ドキッとしてるのよ!

私キスされてるんだから。

ここは殴って立去るべきところ。

「ここで辞めたら、違約金はらえぇねだろう?」

自分たちが降りてきた車を背にしたつくしを司が両手で挟む。

追い込まれた形で行き場を失ってしまってる。

息のかかりそうな距離でつくしの視線は先ほど自分の唇に触れていたであろう唇に嫌でも目が行ってしまう。

あの唇が・・・私の唇に触れて・・・キスをした。

柔らかい唇の感触は柔らかくて、温かくて・・・不思議と嫌じゃなくて・・・

なんで手が出たんだろう?

違約金?

そうだよ。

ここで辞めたら私には払えない時給の倍の違約金。

甘酸っぱい気持ちで虚ろに見つめてしまっていた司の唇から違約金という現実で何とかつくしは視線を外せた。

「とにかく、今の俺にはお前が必要なんだ。

上手く恋人役が出来たら解放してやる。

恋人同士ならその雰囲気を作るためにキスの一つや二つできないと可笑しいだろう?

経験がないなら、もう一度練習するか?」

首をわずかに傾けて司の顔が動く。

わぁぁぁ

二度もダメだッ。

司の肩をつくしは全身で押し戻して出来た隙間から身体を抜け出させて司から逃れた。

左胸に当てた手の平にバクバクと心臓の音が響く。

司に背中を向けたまま動悸を収めようとつくしは深呼吸を繰り返した。

お前が必要って・・・

このヒト何言っちゃってんの?

私が恋人?

役でも ありえないっつーの! 

それとも…

見合いはかりそめで実は相手は敵対関係で命を狙われてるとか!? 

それなら確かに架空の恋人は必要かも…。

でも命を狙われてるような緊張感は微塵もない。

大体私がSPで命が守れるかっていうのよ。

それじゃ私がSPの仕事する必要はないわけで・・・

最初から恋人役が私の仕事だったとか?

一週間で辞める予定なのに一週間で終るのかな?

私がいなくなっちゃったら、どうするつもりなの?

まぁ、辞めた後のことを心配する義理もないか。

とりあえず、違約金を払うのは無理!

時給分の仕事はしなくちゃね!

よし、ここは頑張って恋人役・・・

男性と付き合ったことのない私に出来るんだろうか・・・

こいつ手が早そうだし・・・

今度キスして来たら唇に噛みついてやる!

恋人が出来る前になんで私はこんなことで悩んじゃってるんだろう。

数秒の時間で超特急で頭を回転させてエネルギーを使い切った気分をつくしは感じていた。

なんだか、お腹すいちゃったな。

色気より食い気に走るのはつくしらしい。

「行くぞ」

掴まれた腕をグイと引っ張られるつくし。

ご主人様に鎖につながれて散歩に連れて行かれる犬のようだとつくしは思えてきた。

「そうか、初めてか・・・」

背中しか見えてないのに司の声はやけにはしゃいでつくしに聞こえた。

肩を上下に揺らして上機嫌に笑ってる。

どうかした?

何か嬉しい事でもあったか?

疑問に思いながらもつくしは、この見合を恋人役として乗り切る決心をした。

見合って言ったら何かおいしいもの食べれるかな?

そんな不謹慎な思いが司の恋人になる理由の大半を占めていた。

 

拍手コメント返礼

なお様

パラレル妄想ご参加ありがとうございます。

つかつくの入れ替わり。

入れ替わりのお話書いちゃってるんですけどね。

類と司とか、つくしちゃんとオリキャラ

そうかぁつかさとつくしは書いてなかったけ?

どこかで書いたような気もするんですけどね。

定かじゃない。(^_^;)

ポリスのつくしちゃん。

逮捕しちゃうよ!

司を上司にするか部下にするかでも違った面白いお話できそうですね。

ぎゃーーー

また妄想が始まりそうだーーー。

みなさん私を止めるどころかヤバい方に誘ってくるんですよね。

絵梨 様

食い気のつくしちゃんに色気の勝る司君。

勝つのはどっちだ?

そうですよね。司もドキドキしてるはず。

ゆきこ 様

この切り替えの早さがあるからつくしちゃんは司について行けるのかもしれませんよ。

司が本気で迫れば誰だって簡単に落ちちゃいそうですよね。

そこで踏ん張れるのはつくしちゃんなんですけどね。

今回の司は余裕あり過ぎて可愛くないの~

イチャコラよりドS発令警報のほうが強くなってる気がします。

なる様

つくしSPのお仕事は害虫退治。

私の方が勝ってるって思われそうな気もしないではないですけどね。(笑)

西田さんバイトより終身雇用を画策してるかもしれません。

そうすると司君強い味方を得ることになりますね。

今回は司君に意地悪したいんですけどね。

永住権特典は!

何処かで出会う犬だなぁて~

そこはしっかりと人格を持った人間で登場しちゃいましょうよ♪

うさこ様

司君、殴られたことより初めてに神経いっちゃつてますよね。

一目ぼれにもほどがある。

こんな凶暴なやつ見たことない。

司に言われちゃったらおしまいよ~。

そうですよ~

簡単に奪えると思ったら間違いですからね。(笑)