Rainy Blue 30

さぁ!

司君は思いを遂げることができるのか!

それとも何時もの生ころがし!

今のところ50対50の感じなんですよね。

どっちに転ぶのかな~。

覆いかぶさった道明寺の重さが心地よい。

全部体重をかけられてるわけじゃなく道明寺の腕が自分御の体重を半分以上は支えてくれている。

でも・・・

この体勢は非常にヤバイ。

私達が倒れてるのはベッドの上。

今までもこんなことがなかったわけじゃない。

それに私がNYに道明寺に会いに行くってことはそうなることを期待っ・・・いやいや覚悟していた。

F3が隣にいるし、道明寺はたんこぶ作ってる。

それよりなにより、花沢類。

私を心配してNYまでついてきてくれて私以上に道明寺のこと怒ってくれた。

一人じゃ心細くてとっくに泣いていたって思うもの。

私を好きだと言ってくれた花沢類。

それはそんな昔じゃなくて艘か月前の出来事。

未だに私を大切にしてくれる花沢類に甘えすぎていてしまってる。

そんな私を受け止めて笑顔を見せて助けてくれることに馴れちゃだめでよね。

花沢類は今も私の事を思っていてくれるのだろうか。

チクリと胸が痛む。

道明寺と滋が婚約した時。

忘れようとして忘れられずに辛くて苦しくて何もできなくて・・・

そんな思いを私は花沢類にさせちゃってるのかな?

だとしたら・・・

辛い。

目の前に道明寺の顔が降りてくる。

キスされる!

そう思った瞬間に両方の手の平が道明寺の口を塞いだ。

なんだよ

そんな顔が私を見下ろす。

「どうした?」

予想外にやさしく微笑んだ道明寺が、今彼以外の人を考えてる自分を切なくさせる。

しなやかな指先が労わる様に私の頬をつつみこむ。

「まだ許せないか?」

道明寺の声がやさしすぎて、心地よく耳元に届く声に甘さを感じちゃう。

もう、とっくに許してる。

会いたかった気持ちは半端なくて・・・

きっと道明寺の顔を見た瞬間に許していたんだと思うもの。

「あのさ・・・落ち着かない・・・

隣りに皆いるし・・・・」

「お前、類の事でも考えていたか?」

私から離れるように起こした身体を僅かにひねって私を見下ろす道明寺との間に出来る距離。

道明寺の重みが解けた解放された感覚が身体に寂しさを残す。

身体より心の複雑さが素直に道明寺を受け入れることなんて今は無理だって伝えてくる。

道明寺が私の考えに気が付いてった意外性が私に驚きの表情を作らせて、答えを道明寺にばらしてしまってる。

「あいつには悪いって俺も思ってるから」

「俺以外のやつを思ってるお前を無理やり抱く気はないから」

そう言って道明寺はベッドの上にゴロっと寝転がった。

身体を横に向けて道明寺が左手で頭を支える。

ここに来いと空いてる横の空間をポンポンと右手で叩いてし示す。

「今は、なんもしない」

今はって・・・

照れくささを隠しながらそのままその空間に私は身体を寄せる。

道明寺の息遣いは私の側で規則正しい息を繰り返してる。

道明寺から伝わる熱は私の心臓をドキドキと速く動かしてる。

久し振りに感じる道明寺に平静でいられるわけなんてない。

指先を交差させて握りあった手。

それでだけでも十分に幸せだって思える。

「俺ほど寛大な男はいないぞ。覚えておけ」

傲慢な道明寺が寛大って一番釣り合わないよね。

「なに笑ってる?」

「ねぇ、こっちでどんな生活してたの?」

「会社と寝に帰るだけのお前のいない寂しい生活。

話し相手といえばあの西田しかいないんだからな」

道明寺にばかりしゃべらせて私は静かに笑って相槌を打つ。

まるで離れた道明寺の全ての時間を聞きだすように何度も何度も質問を繰り返してた。

「お前は?」

「大学と、バイトと家との往復」

「そこに類がいるんだよな」

クソッと不満を口にして道明寺が身体を返してうつぶせになった。

「どうかした?」

「何でもねェよ」

何か変?

顔は真赤だし、落ち着きなく腰をもぞっさせてるし・・・

まさか!頭を打った影響が出てきた。

「ねぇ、気分悪いの?頭痛くない」

道明寺の額に伸ばした掌は「触るな」と乱暴に拒否された。

「シャワー浴びてくる」

私を払いのけるように立ち上がった道明寺は像の集団の移動みたいにドタドタと床を踏み鳴らす勢いで寝室から出てった。

あっ・・・

我慢させちゃってる・・・のか・・・。

道明寺の変化って私のせいだよね?

キャーッ

熱くなり過ぎた頬を冷やす様に両方の掌で顔を包み込んでた。

この後・・・

どうすればいい?

私もお風呂入ってなかった。

拍手コメント返礼

ゆみん 様

生ころがしにするとよろこばれる司君。

そう言えば最近お預け状態少なかったんですよね。

到達するまでの道のりは長いけどその後は一気に加速をつけて突き進めるから許してもらいましょう。

お隣さんその頃どうしてるんでしょう?

still・・・ 様

司なら我慢の限界超えたら危機ですぞ。

男はそれを我慢できない!

司!紳士で最後まで貫けるか!

これで何回目のお預けになるのかしら?

やなぎ様

多彩化に読者も生ころがしかもですね。

なる 様

ここの司君キレないの~

何時もならつくしが類こと一ミリでも思っていたって知ったら野獣になっちゃいそうですもの。

類君がつくしを支えてくれたことはしっかり分ってるんですよ。

でもその後きっとむかつくはずの設定にしちゃう予定です。

akko

つくしちゃんシャワールームに向わせます?

きゃーーー

ってならなきゃいいけど。(^_^;)

某本部のお話につながる?

棒をああしてこうして・・・

それは無理だろうな・・・

それがなぜか勿体なく思えてきました。(笑)

みわちゃん 様

司君大丈夫でしょうか?

今回は生ころがしになっても仕方がないところありますからね。(笑)

Gods & Death 様

お疲れ様でした♪

もう少しストレス解消が必要でしょうか?

ほかの男の思っちゃダメですよね。

ここはでも司君の事ばかり考えちゃってたら生ころがしにはできませんから~

隣りには類だけじゃなく総ちゃんもあきら君もいるし、どんどん司以外の事を思い出してもらって抵抗!

なんてね。

もうつくしが司で頭がいっぱいでほかのこと考えられなくなったら司君天国ですからね。

うさこ様

司君ここで強引いっとけばつくしちゃん受け入れてくれたはず。

つくしが拒むとか、よっぱらって寝落ちのパターンは多々ありますからね。

今回はどういけばいいのかということを考えて大人行動をとる司君にしてみました。

結果はどちらの一緒なんですけどね。

シャワーでさっぱりできるかな♪

mizuta 様

ここはグッと耐えるのよ~

グッとね♪

ここでいいこと出来るなんて思っちゃ甘いのよ。

苦労して手に入れた方がきっと幸せは倍増するよ~ ← なにも用意してなかったりして♪

隣りに親の寝息感じてるようなもんですよね。

F3が側にいればドキドキして気になるのも当りまと言えば当たり前ですよね。

これが慣れちゃってくると二人の世界に没頭できちゃうんでしょうけどね。

今のつくしちゃんには無理なんです。

いろいろ考えちゃうけど司君のこと一番思ってますからね。

あはは、引っ張ってます?

ところで某委員会には行けたでしょうか?

昨日R画像にリンク貼るの忘れてUPしてました。

今はしっかり某委員会に行けるようにしてます。

すみれ 様

可愛そうですが今回はしょうがないかなって思えますよね。

これに懲りて、(懲りるかな?)軽率なことしないよう女心のお勉強しっかり総ちゃんとあきらくんに伝授してもらいましょう。

牧野に通じるかどうかは保証できない by 総二郎&あきら。