イブに恋して囁いて(あきら&葵編)
あきら&葵のお話も読みたいとリクを頂いてます。
葵ちゃんも人気があるんですよね。
今回は家族編でお届けします。
*カシャカシャとボールを混ぜる音が聞こえるキッチン。
そこに立つ葵の足元にまとわりつく佑。
「みーて」とまだ言葉をうまく発せない佑にせがまれて膝をついてボールの中身を見せる葵。
覗き込む前に指をボールの中に突っ込んだ佑に「アッ」と声を上げる葵。
ボールにぶら下がりそうな佑にダメだと言いながらもボールを下ろして佑の触りやすい位置にもってきてる。
「食べるものだから、手をいれたらメッ」
佑の掌いっぱいについた生クリームをぱくりと葵が食べた。
「もう、ちゃんと見ててよ」
少し拗ねた表情は俺に向けられたもの。
「お前が、葵の邪魔するから俺が怒られた」
「別に怒ってないから。しっかり子守してって言ってるの」
抱き上げた佑はまだ指先に残ってるクリームを俺に舐めろと言う様に唇に触れてくる。
葵と同じように佑の指を頬張った俺に幼い声は、はしゃぐ声を上げる。
焼き上がった手作りのスポンジケーキ。
デコレーションに悪戦苦闘中の葵。
朝から我が家で3人で過ごすクリスマスパーティーに向けての準備に夢中で俺の存在は置いてきぼりだ。
「これって、間接キッスだよな」
佑の手を拭いてやりながら葵を見つめる。
「間接キッスでドキドキする仲じゃないから」
強気の声を出す表情は少し照れくさそうで、そして、ほんのりと頬を染める。
クリスマスイブの昼下がり。
ゆっくりと家族三人で過ごすのも悪くない。
今まで、悪友4人で過ごすことが多かったイブ。
その場限りの遊びと割りきった女をはべらせて、ただ楽しければいいと過ごした時間が無駄に思えてくる。
今、一人の女を見つめて、子供の手についたクリームを舐める姿にドキッと胸を鳴らしたり、
佑の指を躊躇なくなめて、手を洗ってやってることが楽しくてしょうがない。
「俺は、お前が側にいるだでいつでもドキッとできるんだけど、お前は違うの?」
佑を片手に抱いたまま葵の横に寄り添う様に立つ俺。
「ちょっと、クリームが塗れなくなる」
近付きすぎだと非難めいた瞳が俺を見つめる。
くすぐったいとか、触るなとか、邪魔するなとか。
否定する声にちょっかい出したくなる感情が生まれるのは多分葵だから。
「もうっ」
後ろに逸らす様に俺を見あげた葵は困ったようなん表情でくスッと笑う。
葵の手に持っていたクリームの入った絞り袋の口金が顔に近づいてふんわりとした感触が鼻先に感じた。
「あと少しだから邪魔しないでよ」
そうつぶやいた唇はそのまま俺の鼻先でぺろりと押しつけられた白い塊を舐める。
舌の肌触りを鼻先に押しつけられた数秒間。
葵の意外な反撃。
佑を抱いてる事を忘れそうになる瞬間。
「まだ、残ってる」
葵の離れた唇を追って唇を重ねる。
「あーっ、あっー」
佑が自分にもと葵に強請る様に両手を広げて声を発してる。
葵と2人で見合わせた顔が一緒に笑みを零した。
拍手コメント返礼
ゆきこ 様
チビ佑堪能していただけましたか?
次回は高校生に成長してますよ~♪
この流れの教育はどう影響していくのか!
いちゃこら本家は道明寺だからなぁ~
しにょ 様
この二人の甘さは安心して見てられるんですよね。
そこからの流れも大人な甘さ~♪
佑君邪魔されても司みたいに不機嫌にならないでしょうしね。
この血はきっと佑クンにも受け継がれているはず。
しにょ様は美作フリーク と・・・( ..)φメモメモ。(笑)
みさつき 様
ここに双子の小姑とメルヘンチックな姑がいたら・・・
違った意味で賑やかでしょうね。
そして、将来はこの場所に舞ちゃんがいるのかな?
なる 様
ここに佑がいなかったら・・・
流れはもっと大人の時間にいっちゃいそうですよ~。
高校生の佑君の前じゃできないだろうなぁ・・・
still・・・ 様
マダムキラーのイメージが変わったのは原作の番外編なんですよね。
三日月のお話のあきらくんが切なくて~
この話を読まなければ総ちゃんと一緒に遊び人の烙印のままだったかもしれません。
クリスマスまでまだ一週間以上あるんですよね。(^_^;)
あと何話だッ!
うさこ 様
数々の浮名を流したあきら君は何処に?
葵ちゃんすごい~~~~~。