特別な夜は特別に 4

年末にUPしたつくしちゃんBirthdayのお話覚えてらっしゃるでしょうか?

もうすぐ司君のBirthday。

ということで今年のBirthdayのお話は、つくしちゃんのBirthdayから司君のBirthdayにつなげたお話をお届けしたいと思ってます。

別館アメブロ 番外編では大きな箱に入っちゃってた司君ですがその見返りはないよ~~~~~~。

「ねぇ・・・もういいでしょう」

「ダメだ、俺から離れるな」

さっきから何度も、何度も、道明寺の側から離れようと試みてるのに道明寺の熱い眼差しがそれを拒む。

見えない鎖で縛られてるみたいに道明寺から逃れられない。

小さく漏らしたため息も咎めるように道明寺の指先がギュッと私の指先と交互に交わって握りしめる。

二人の熱は掌の中でまじり合って新しい熱を発して体中を走り抜ける。

もう汗で握ってる手が滑り落ちそうなんだけど。

そんなことは気にしてない涼しい表情は私の知らない誰かとにこやかに談笑してる。

婚約者だと紹介されるたびに笑顔は作るけど相手の意外そうな表情が私を値踏みするように変わるとこなんども目撃させられている身にもなってほしいよ。

去年の道明寺の誕生パ-ティーの出来事。

今日来てる招待者のほとんどが知ってるんだと思う。

去年の今日あんたの婚約者だと紹介されたのは大河原滋だったでしょっ!

一年経ったら婚約者が大財閥のご令嬢からどこの馬の骨とも分からない私に変わったのだから興味津々にみられるのは当たり前。

どちらの?と聞かれて牧野 晴男の娘ですと説明しても首を傾げられるだけ。

少しは配慮してって言いたいよ。

それなのに、ご機嫌で、これ以上に幸せそうにはなれない笑顔を振りまく道明寺は今世紀最大の古代遺跡発見!

はたまた珍獣 、謎の生物の驚きで招待客に眺められちゃってる始末。

カッパかツチノコ

ここはペガサスって言うべきだろうか。

いつものクールな表情が艶やかだからいつもにもして女性の熱いまなざし増殖中。

見るだけで良ければ国宝級。

これが一緒にいるとこれほど我儘で手のかかる奴はいないって思う。

でもそんな道明寺が好きんだからどうしようもない。

道明寺のお母さんの渋めの表情。

笑顔を浮かべるその裏に潜む冷ややかさは道明寺のそれよりも怖い。

私たちより少し離れたところにいるのに私たちを見る目は私たちの行動のすべてを観察してる試験官と何ら変わりがない。

私は合格ラインに到達してるのだろうか・・・

年配者の招待客が途切れたところで気の抜ける相手が来てくれた。

花沢類に、西門さんに美作さん。

「牧野可愛い」

優雅な微笑を浮かべる花沢類に言われると未だに照れてしまう。

「似合ってるよ」

「馬子にも衣装」

美作さんが折角褒めてくれたのに最後の余計なひと言は西門さん。

この二人はどうせ中身より服をほめてるんでしょうけど。

道明寺の選んでくれた服を着て全身くまなく上から下までコーディネートしてくれたのも道明寺が手配したプロ。

着せ替え状態なすがままの流れで、今の私はこの会場でも道明寺のなすがままって気がする。

「おい、牧野の前に俺へのお祝が先じゃないのか?」

御祝って催促するもんじゃないと思うけど。

道明寺の声にはしっかり棘がある。

「誕生日なんてつまんないっていつもぼやいてたのはどこの誰だ」

「そうそう、仕事の延長でくそおもしろくねェってな。毎年言ってたよな」

西門さんと美作さんには道明寺の誕生日を祝いに来たのかどうか怪しいものだ。

「俺たちが牧野を褒めたからって剥れてるだけでしょう。

もしかして、司に言われてない?」

道明寺から私に花沢類が視線を移す。

確かにここまで道明寺にはなにも言われてないけど・・・

コクンとうなずくのもヤバい気がした。

もう!

睨むな!

「こいつを褒めるときはたっぷりと二人きりの時に褒めてやるんだよ」

えっ?

思わず凝視した顔は満足げに微笑を浮かべる。

ボッ!!!

身体中から発火した炎は見る間に身体を包み込んだ気がした。

このまま灰になった方が楽かもしれない。

「今日は疲れたから終ったら帰る」

音を吐き出せない喉を必死に震わせて声にした。

「本気か?

俺の誕生日を独りで過ごせって言うのか」

凄む表情は猛獣が狩で見せる獲物を捕らえる目つきで私に迫る。

道明寺がヘンなこと言いだすからでしょう!

それに朝からいろいろ私の身体をあちこち触られて、今の状態に仕上げられて、それだけでもくたくた。

これ以上くたくたになりたくないつーの。

「司の予定は狂ったか?」

顎に右手を当てて考えるそぶりの美作さん。

考える必要ないでしょう。

「フラれたな」

美作さんと顔を見合わせてにっこりと西門さんは笑みを浮かべる。

優雅に微笑む意味が分からない。

「俺たちは付き合わないから」

肯定的な微笑を浮かべて優しく否定してくる花沢類。

一番意地悪じゃないの?

「逃がすわけねェだろう」

ガシッと腰に回された腕は指先から爪を伸ばしてしっかり私の肌に食い込む錯覚を私に覚えさせる。

帰りたい・・・

逃れたい・・・

でも・・・

一緒にいたい・・・

私の誕生日にはずっと一緒にいてくれたのだから・・・

私の身体持つかな・・・。

食われる覚悟はまだ10%しか出来てなかった。

拍手コメント返礼

メガネちゃん様

つくしちゃんも司に求められれば拒めないって分ってますよ。

きっとね。

愛情深まるよ~

そんな濃厚なものをお届けしたいが、すまく仕上がるかどうか今の段階じゃ微妙です。

別館ではリボンをかけたつくしちゃん書いてみようかな♪

ゆきこ 様

抵抗しても無駄だってことは一番知ってる常連さん♪

うんうん♪

つくしちゃん食われちゃいなさい。

美味しく綺麗に召し上がっていただきましょう。

ぺろりとたいらげてもらいたい。

こんなこと書いていいのかしら?

良いんです。

ここじゃ無理だと思ったら私の後ろにドンと某委員会が控えてますからね。

うさこ 様

二人の時に褒めるって~♪

どんな言葉で?

きゃーーーっ、司君♪

何言うんだろう・・・

考えてなかった・・・・(^_^;)

テッシュ箱ご用意しておきます。

なる様

滋ちゃん問題なんて司の中じゃなかったことになってたりして・・・(^_^;)

一番楽しんでるのは司でしょうね。

いままでの誕生日で一番喜んでるはず。

その横につくしがいるってことの大きさ忘れちゃだめだぞとF3に言わせたい。

そしてこの後のプレゼントの一番もつくしちゃんですよね。

「もう、もらってる」

By 司。