Unfair 3
お待たせしました。
週一の更新。
最近はぴまりファンだという方のPW申請が増えてます。
このブログからはぴまりを知って原作を大人買いしたという方もちらほら。
司とは違った俺様北斗。
千和に対するドS度がいいんですよね。
今回はどんな風にいじめちゃうのかな~
で~の、最後はいちゃこら甘々はつかつくと変わらない展開です。(;^ω^)
不満を押しつけるられるのはいつも私。
言葉が少ない北斗が見せる態度での拒絶。
ちょっと帰りが遅くなっただけでしょう。
そう言い返せないのは北斗とは違う異性と会っていたってこと。
八神君は単なる後輩なんだから気にしないで。
そう、言って許されるほど北斗の私に対する愛情が薄いはずもない。
北斗が言い訳するなと一刀両断で切り捨てることがわかってるから八神君の名前が出せないことは分かってる。
北斗の短すぎる導火線の点火した炎に勢いをつける必要はない。
嫉妬・・・
させるのも悪くないかも・・・
そんなニンマリとしちゃうような考えは一瞬で北斗残る残り香が打ち消した。
だからって、その匂いは消さないままに二人のベッドに持ち込まれるのは絶対嫌だ。
「あのね。お風呂くらい入ってよ」
帰宅して上着を脱いだままワイシャツ姿の北斗はリビングでネクタイを緩めてた。
首もとでネクタイに触れていた指先が不機嫌にぴたりと止まる。
「お前に指図されなきゃ俺は風呂もいらないのか?」
スルリと襟首から抜いたネクタイはだらりと北斗の左手が持つ。
ネクタイの端を北斗の右手が持ち上げてピンと張った。
それはまるで鞭・・・
躾が足らない。
そんな北斗の声が脳裏をよぎる。
それは北斗が私に触れる甘い罰。
北斗の甘い責めに翻弄されて、言いなりになって、喧嘩していたこともあやふやにされて朝を迎える。
このパターンはだめだ。
「誰?」
その移り香は誰のもなの?
その意味を込めた私の声。
「・・・・」
眉をしかめた北斗の呆れた表情に私の疑問は届いてない。
設楽さんとか・・・
北斗が私にプロポーズするまえに付き合っていた彼女。
それまでもきっと何人かの恋人はいたはずで・・・
北斗がモテるってことはわかってる。
結婚してるだけじゃ安心できない。
愛されてる実感をもっと味あわせてほしいって我儘なのだろうか。
愛してるとか、好きだとか滅多に言ってくれないんだもの。
態度で示してるだろってオーラの北斗。
言ってほしくて、その言葉聞きたくて。
それが態度にありありと出てる私は北斗を喜ばせるだけなのに、その態度を体中で表してしまってる。
「なに、勘違いしているんだ?」
北斗の手の中には解いたネクタイがギュッと握られたままだ。
緩んだネクタイが北斗の呆れてる感情をそのまま映し出しているように思えた。
「一緒にいたの片桐先輩だぞ」
その声はそれ以上変なこと聞くなの拒絶感がたっぷり含まれてる。
「香水の匂い、してるもん」
一言吐き出した言葉は呼び水となって、声が止まらない。
最近帰りが遅いこと。
残業はないってことは秘書の相馬さんから情報を得てるってこと。
北斗の最近の態度が疑問で、不安でしょうがない。
好きって・・・
言葉だけできっと私は素直に感動できるのに・・・。
「・・・で・・・お前は誰といた?」
北斗の声が私の髪を揺らす。
あっと思った時には北斗の腕の中にいた。
スーツの下のシャツからは北斗の香りしかしなくて・・・
かすかな香水の香りも残ってはいない。
さらりとしたシャツの生地とその下に隠されたたくましい胸元。
抱きしめられてる腕の感触・・・。
心臓がどきっと動揺を見せたのは北斗の言葉と感触のどちらからのわからなくなっている。4
「同僚・・・っ」
顔を上げると北斗の顔が目の前で・・・
言葉の途中で唇をふさがれた。
上質のアルコールの香りと甘い余韻を残した唇が私を貪る。
私が驚いてるうちに北斗の舌は歯列を割って、我が物顔で口内押し入ってくる。
北斗自身みたいに強引でわがままそして甘くやさしく。
ぬるい舌が絡まって、秘めやかな恥ずかし過ぎる音。
お酒の味に唾液の味が混じったその奥に感じる北斗の味。
熱い息が鼻から抜けてこぼれる吐息。
何かを探るようにゆっくりと唇が離れた時には身体の力が抜けてしまってた。