DNAに惑わされ 52
この後は修羅場?
鮎川さんならクールに対応?
私の男の手を出すなくらい言ってやりなよ~
それを聞いた駿君壊れるよ~
さてどうなる?
最近また別のお話を妄想中。
総ちゃん~
総ちゃんメインのお話しは『春光の遥か』途中で止まったままです(;^ω^)
書けてなくて気にはなるけど筆が進まない。
なのにまたまた総ちゃん主役で書きたいお話が浮かんじゃってます。
もち総ちゃんのお相手はつくしでも春光で登場のオリキャラでもありません。
春光のお話も隠し子騒動が発端でしたが、今考えてるお話もやはり子供がらみ。
総ちゃんが知らない間に自分の子供が生まれてったってストーリーをからめてのものを考えてます。
今度は書き上げなきゃなぁ・・・。
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「鮎川ッ!」
肘をつかんだ腕は強引に鮎川を引き寄せる。
「菜花じゃないんだ」
頭の中で変換する手間がまだ必要な鮎川の呼び名。
鮎川で考えるほうに慣れていて動揺がそのまま菜花の呼び名を忘れさせてしまってた。
さっきまでは菜花って呼んでたのにと言いたそうな拗ねる瞳が瞬きもせずに僕を見つめて、ため息つくと静かに一度閉じた。
「何か、問題あるの?」
「問題と言うよりは鮎川が河合さんと話す必要はないんじゃなか」
河合さんが鮎川と何を話すつもりなのか全く見当が付かないから心が焦る。
男なら俺の彼女に手を出すなってぶん殴るなんてこともできる。
言っても全く気にしてない青葉ってやつもいるけどな。
青葉は鮎川と河合さんの真ん中で調子のいい口調で二人を可愛いとか綺麗だとか輝いてるとか褒めまくってる。
ここはどちらか一方をほめるべきだって思う。
鮎川の両親は芸能人でも鮎川は一般人。
一方は女優で今回のパーティーのメインの一人。
褒めるのが礼儀じゃないのか。
鮎川が誰よりも僕には魅力的だけど。
青葉が鮎川をほめるたびに邪な気持ちをさらけ出したスケベ親父にしか見えなくなった。
「大丈夫、道明寺君をあきらめてとか譲ってって言われてもYESとは言わないから」
パンプスを履いた鮎川の目線の位置はいつもより高くて僕の目線と10センチにも満たない差。
ドキッとしたのはいつもとは違う近すぎる目線の位置。
鮎川が僕を駿君と呼ばずに道明寺と呼ぶその奥はいつも何かの思惑がある。
怒ってる時とか拗ねてると気とか嫉妬・・・してるときとか・・・
そして・・・
主導権を取られてしまった時。
「そんな、そんな怖い顔しないの」
表情が硬くなったのは青葉にだから。
甘く僕を叱る鮎川の大人の雰囲気に取りこまれてしまってる。
だからって、鮎川を連れていかれるのをただ送ることなんてできそうもない。
二人の中に遠慮なくついて行きそうな青葉が今はうらやましく思える。
「おい、駿」
声をかけてきたのはさっき僕をウインクして見送ってくれた美作のおじさん。
他人の前じゃ僕は一応社長って呼んでる。
モデルの仕事や今回の映画の仕事もプロフィールを公開せずにできたのは美作のおじさんが裏で手を回しているからだ。
それでもある程度のつながりのある人は僕が道明寺財閥の御曹司ってことは了解済みの訳でこのパーティーでも軽く会釈を僕に見せる有識者も多い。
「悪いが、少しつきあえ」
肩を組まれた僕は拒むこともできずに連れていかれてしまった。
振り返るとそんな僕に「大丈夫」だと唇を動かす鮎川が見えた。
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会場のざわつきが遠くに聞こえるテラス。
会話をするには十分な静けさ。
噴水を彩る光が煌びやかに輝いて水しぶきにつくる幻影。
「こんな雰囲気なら恋人同士二人きりで過ごしたいな。そう思わない?鮎川さんだっけ?」
噴水を見つめながらどこか遠くを見つめてる表情。
少し寂しそうに見えた横顔は明るい声でつぶやいた。
話したいと誘われて話さなきゃって思ったのはどうしてなのだろう。
この人・・・河合さんの好きだという真剣な思いが駿君を見つめる瞳に、態度にあふれるように現れていた。
もしかして?
駿君を好きなんだって気が付いたのは直ぐに河合さんが駿君に駆け寄ってきた瞬間から感じた直観。
まさに恋する乙女。
愛情をあふれさせた表情を映画以外で演技する必要もこの会場で見せる必要もないのだから。
「私の名前・・・」
自己紹介をした記憶はない。
「だって、駿君が菜花とか鮎川とか呼んでたから。あなたの名前よね?」
彼女の唇の動きが止まって下唇を噛むのがわかった。
「久しぶりに会えたって喜んだら失恋だもん。
もう本当に顔のいい男は鈍感なんだから!」
うっぷんを晴らすように噴水に向かって叫んだ声はそのまま噴水の音にかき消されてる。
「好意を持たれてもそれが当たり前って思ってるから結構積極的にいったんだけど、連絡先も教えてくれなかったんだよ」
別れてとか、私のほうが愛してるとか詰め寄られる感じはこれっぽっちも感じない。
駿!
あなたの悪口オンパレードで言われちゃてるよ。
「本気で好きになったの駿君が初めてだったの」
しんみりとした声で落とした肩。
か細い華奢な身体は今にも消えそうな心細さ。
線の細さは本気の落胆を見せてくれる。
好きな思いも、会いたい気持ちも、忘れようとする辛さもわかる。
今一番つらいのはきっと彼女。
本当なら私なんて見たくなくて・・・
話したくもなくて・・・
すぐにでもこの場から立ち去って・・・
一人になって泣きたいって思う。
私がごめんないさいって謝るのも違うし何も言えなくなって、ただ彼女の言葉を待った。
「ごめんなさい」
謝ったのは彼女のほう。
その謝罪の意味が分からずに彼女をじっと見つめてしまった。
「黙ってるのは悪いでしょ。
私、あなたに黙ったまま駿君に会うのはフェアーじゃないと思ったから。
今はあなたが好きでも私を好きになる可能性はあるわけだしね」
「宣戦布告!」
握手を求めるように差し出された右手。
あきらめてって言われるより大胆不敵な彼女。
さっぱりとした言い方は好感が持てて嫌いじゃない。
「負けませんから」
彼女のつかんだ右手は思ったよりも暖かく感じてた。
それより・・・
河合さん駿に会うって言ってなかった?
いつ会うつもりなんだろう・・・。
私に内緒にしたら許さないから。
拍手コメント返礼
りり様
男子の戦いと女子の戦い!
軍配はどちらかに上がるかははっきりしてるんですけどね。
しばらくは面白く観戦できるかな?
アーティーチョーク 様
結果は見えてる。
それでも戦わなきゃいけないと気があるのよ!
いや~そんな必要は感じない無駄な戦いなんですけどね。
気が付いてないからつかれるんですよね。