Unfair 10

最近『はぴまり」にはまった時のように連載誌プチコミを毎月購入して楽しみにしてる漫画があります。

またこれがねぇ~面白い。

宮園いずみ先生の『 突然ですが、明日結婚します 』現在単行本3巻出てます。

主人公高梨あすかは「結婚したい女」

しかし、プロポーズされると思っていた彼氏から突然振られてしまう。

そんな時に出会ったのは、PTVの人気アナウンサーの名波竜。

竜に慰められ、少し前向きになれたものの、実は彼は「死んでも結婚なんてしたくない男」

正反対の価値観を持つ二人が、どう恋をしていくのか!

話が進むにつれどれだけ甘くなるのかってくらいの大人の恋です。

ぜひともこの二人には結婚してほしい。

題名は突然結婚なんですけどね、まだ結婚まで行き着いてないのよね。

えーーーと、これを二次で書く余力は今のところ残っておりません。(;^ω^)

「おかえり」

昨日は不機嫌だったから今日はご機嫌に帰ってきた北斗を出迎える。

その練習で何度目かの笑顔を誰もいないテーブルの席の前で作った。

仕事終わってるはずだよね?

まだ帰ってこない。

時計の針がたいして動かないうちに気になって、気になって、玄関と時計を何度となく見つめている。

テーブルの上には北斗の好きな料理を並べて待ってるのにッ。

きんぴらとか、茶わん蒸しとか意外と和風を好むのがわかってきた。

今日は肉じゃがも作ったぞ。

北斗がいつも選ぶワインの似合う料理と洋風のお店じゃなくたまにはのれんのかかる入り口の焼き鳥屋なんて一緒に行きたいね。

串に刺したモモ肉に焼酎をちびちびと飲む北斗。

どんな場所でもどんな食べ物でも私の旦那様は似合うって思う。

連日帰りが遅くなるってどいうことよ。

あっ・・・ダメ

今日は笑顔!笑顔!

パチパチと頬を軽くたたいた音とは違う金属のガチャリと触れ合う音が響く。

帰ってきた!

落ち着きをなくした私はいつもよりガタガタと椅子の音を立てて玄関に走った。

けだるそうに玄関で革靴を脱ぐ北斗。

うつむき加減で顔の見えない北斗が大きくため息を漏らすのが見えた。

ここで「おかえり」って声をかけたら・・・

顔を上げた北斗がジロリと睨んできそうな雰囲気に少しテンションが下がったままおとなしい声で「おかえり」とつぶやいた。

それでも、足元から顔を上げた北斗はかなり不機嫌。

スリッパを履いて私の横を歩く北斗からアルコールの匂いとかすかな香水の匂い。

誰といたの?

そんなことは今日は聞かない。

ただ、一人で飲んできただけだって思ってるから。

台所で蛇口をひねってグラスに水を注いで一気に北斗は飲み干した。

テーブルの椅子に座った北斗はタイを緩めて上着を無造作にソファーの上に軽く投げた。

その上着を拾い上げて軽く埃を払う私を北斗が黙ってじっと見つめてる。

「これ、作ったのか?」

指で軽くきんぴらをつまんで口の放り込む北斗。

「無駄にして、悪かったな」

私は北斗の意外な言葉に自然と目が真ん丸になった。

少し味が濃いとか薄いとかいつも一つはいちゃもんをつけるのが北斗流のほめ方。

まずいと言っても私が作ったものは全部食べてくれるから料理も頑張れる。

それにそれほど料理は下手じゃないって思ってるもの。

「熱でもある?」

「酔っぱらってる?」

「ねぇよ」

北斗の額に手のひらを当てた私をうざいというように振り払った。

「いや・・・北斗が悪かっただなんて言うの初めてだから・・・」

不機嫌だと思ったら急にやさしくされるとそれだけでうれしくなる私の単純さ。

「俺のために作って待ったんだよな?

悪いと思ったから謝ったんだろう」

ムッツリとした北斗の不機嫌な口調。

それさえ愛を感じちゃう今日この頃。

「悪い、今日は悪酔いして食べれそうもない」

酔っぱらってないって言ったよね?

確かにお酒は飲んできた見たいだけど普段の北斗とと何ら変わりなく足もふらついてないし顔も赤くない。

「風呂、入ってくる」

突然立ち上がった北斗はそう言って風呂場に向かっていった。

生活面のずぼらな北斗は自分の歩いた道を脱いだシャツに下着を転々と落とす。

最後は靴下。

私がいなければこの部屋は数時間でめちゃくちゃになっちゃうんだから。

会社ではピシッと決めてるのに、この落差はすごい。

悪酔いって・・・

なにかあったのかな?

そんなことを考えながら北斗の脱ぎ捨てたものを拾って歩く。

浴室に響くシャワーの音。

何かしら長い落としてるような激しいシャワーの音が響いていた。

私も入っちゃおうかな?

そして悪酔いの原因を聞きだして慰めるとか・・・

北斗に睨まれるのがオチかな?

浴室の前で集めた服を抱きしめながら悩む。

服から香る香水とタバコの香り。

昨日とは確かに違う香り。

この香水・・・

確かにどこかで嗅いだ記憶がある。

どこでだっけ?

大人の女性の甘い香り・・・

設楽さん・・・?

せっかく拾った北斗の服を落としそうになった。

北斗が私と結婚する前につきあっていた彼女が設楽さん。

二人が大人の関係だったってことも知ってる。

北斗が付き合ってたのはたぶん彼女だけじゃない。

結婚して一年も私を抱けなかった北斗。

一緒にいて一年以上関係が発展しなかった彼女って私だけって思う。

そこ、威張ってどうするのッ!

私にそんな気分にさせる魅力がなかったからなのかってすごく悩んだ時期もあったのは確か。

でも今は北斗が私のことをすごく大事にしてくれたんだからッ!

たぶん・・・

初めての夜の北斗はとても優しくて情熱的で私の知らない世界を教えてくれて・・・。

情熱的に過ごす夜に熱く染まる肌。

少し強引だけで意地悪だけどそんなことも考えられなくなって北斗の熱におぼれてしまう。

なんだか、北斗はそこにいるのにくよくよと悩んでる自分がいる。

ここは北斗に聞くしかない!

心を決めて私も服を脱いだ。

拍手コメント返礼

佳扇様

私と同じくはまってらっしゃるんですね。

こうして、コメをもらえるのもうれしいな♪