Unfair 12
今日はほっと一息というところで久々に『はぴまり』をお届けします。
千和に追求を受ける北斗君のところで続くだったんですよね・・・。
また、気になるところで終わってましたね。
申し訳ないです(;^ω^)
「だとしても、お前が気にするようなことはない」
「設楽さんと一緒だったんだ・・・」
聞いた私がいけなかったようなそんな気まずさが残る。
「何もない」
面倒くさそうにため息を漏らす北斗の横顔。
少ない言葉のあとに、偶然会っただけとか、あいさつ程度ですぐにわかれたとか、そんな少しの気遣いがあってもいいんじゃないのかと不満がくすぶる。
知らない女性と会っていても気になるのに相手は昔の恋人。
女性から見ても美人で仕事ができて大人で北斗と二人で並んだら理想の恋人同士だたと思う。
それは過去形で今は私と結婚して私は北斗のもの。
そして、北斗は私のもの!
断言できない不公平感は意地悪な北斗の気質に寄るものが大きい。
さっきは愛してるって言ったのにその言葉が白々しく思えてくる。
滅多に言ってくれない甘い言葉にすぐに様相になるのは私悪い癖だ。
「気にするなって、気になるのが当たり前でしょう」
浴室のお湯が私の心の不安を移すようにパシッと波打つ。
「だったら、お前は四六時中俺に嫉妬することになるな」
グイと追い込まれた身体は浴室の中では北斗から離れることもできない。
耳元に触れる北斗の声が何を言われてても敏感に肌を刺激する。
壁ドンに迫るドキと感!
なんて思えるほど甘いものじゃない。
しなやかな狩の技法で追い詰められた小動物のように身体が震える。
北斗はモテる。
それは周知が認める事実。
会社でも北斗の人気は抜群だったもの。
それでも近寄りがたいできる男の雰囲気に遠くから見つめるだけが関の山の女子社員。
北斗と結婚して身近で感じたのは北斗に近づいてアプローチしてくるのは当然自分に自信のあるような女性ばかり。
モデルとか芸能人とか、どこかの会社のお嬢様とか・・・・。
私みたいな普通の10人並の女の子って「社長だ~」って廊下ですれ違って頭を下げてあいさつするだけで舞がってる。
私、そんな分類なんだよ。
「気になるのは、好きだからでしょう」
だから嫉妬もするし、泣きたくもなる。
ぐじゃぐじゃになってくる心の中心は北斗を好きだってことだけ。
なのに私のことなんてどうでもいいような北斗の扱いが自分を落ち込ませる。
北斗の好きと私の好きじゃ相手に与える影響は天と地のような差があるように感じる。
少しは嬉しそうにするとか抱きしめるとか・・・
私の顎をグイッと自分のほうに向けた北斗は突き放すような冷めて視線。
「俺はお前と結婚してからほかの女に一度も気を許したことはない」
私から離れて湯船から出た北斗は私に背中を向ける。
私に背を向けたまま伸びてきた腕がグッと私の手首をつかむ。
それはわざと私を冷たく突き放したようで、それでいて捕まれな肌は熱を帯びる。
無言のままの北斗に腕を引かれるままに浴室を出ていく。
濡れた二人の足跡が床に残る。
拭かなきゃ・・・
北斗の言いなりに連れていかれながらその足跡を目が追う。
濡れた床の心配してること自体が今のこの時にはそぐわない。
なのに意識は北斗から逃れようと抗う。
ガチャリと開いたドアの先には二人の寝室。
以前は北斗の部屋で、別々に過ごしていた私たちも、今は二人で身体を暖めあって夜を過ごす部屋。
このマンションにも、この部屋にも私以外の女性を連れてきたことはないって言った言葉がどれだけ私に自信をくれたかきっと北斗はわかってないって思う。
「キャッ」
グイと引き寄せられた身体はそのままベッドの上に転がされたしまった。
「嫉妬しなくてすむように躾してやるから、逃げるな」
投げ出された私に覆いかぶさる北斗の重みでぐらりとベッドが軋む。
北斗の甘い熱がすべてを覆い尽くすように私の身体と重なった。
拍手コメント返礼
さち様
強引な北斗が狼狽えるとこ、見たいですいよね。
用意してます♪
しばしお待ちを~
今年中に出会えるかしら?(;^ω^)