☆エロースは蜜月に溺れる 17

抱きしめるつくしの身体は細く柔らかく儚げで司の腕の中でかすかに震える。

不安で今にも消えてなくなりそうなつくしを司はギュッと抱きしめる。

壊さないようにやさしくそれでいた確実に腕の中に閉じ込めて離さないように。

「お前の傍にいないと安心できなんだよ」

会えればそれだけでいいと思っていた。

姉に預けてれば安全なはずなのにそれさえも信じられない不安。

山済みの仕事の合間にふとした瞬間に思い浮かぶのはつくしのことばかり。

必死で探していた時よりもそれはひどくなってる気がする。

重症だ。

つくしを自分の頭の中から追い出すためには『抱くしかない』そんな欲望に近い願望が支配してる。

そうしなきゃ自分を解放できないかもしれない。

それが自分の身勝手だとしても・・・

追い詰められた激情をどれだけ腕の中のつくしが受け止めてくれるのか・・・

それは一種の賭けに近いと司も思う。

口づけした感触も決してつくしは自分を嫌がってないと思う。

腕のなかでたた眠った時間も無駄じゃないと司は思いたい。

つくしが自分を受け入れるために必要だった時間だと司は思ってる。

俺が愛してるんだ。

それは拒むやつがいるはずねぇよな。

そんな横暴さも王子として育った司にとっては当たり前の感覚。

俺を、好きになれ

押しつける愛情も拒むことは許さない強欲。

「一生俺が守る」

司の熱がつくしを包んでその熱に抗うことをつくしの本能が拒む。

ゆっくりと持ち上げられた顎。

目の前の司の顔が霞んで見えなくなった瞬間に唇に触れる生暖かい感触。

最初のキスとは違ったやさしさと甘さでつくしの唇を蕩けさせた。

いつもならPW制限のお話なのですが今回は6周年記念作品ということで公開にしてます。

続きからは大人な表現も使用してますので、興味のない方はご遠慮願います。

自己責任で続きをお楽しみください。

一瞬宙に浮いた身体をしっかりと抱きしめる力強い温もり。

今から自分に起こることを想像すると怖さがあることも拒めない。

それでも司の切実な思いを宿す瞳に見つめられるとそのすべてを受け入れたい衝動につくしの心が動いてしまう。

ゆっくりと歩く司の腕に抱きかけられながらその先に広がる広いベッド。

二つの枕と金糸に縁取られた艶やかなクッションが未開の入り口のような気がしてつくしの心臓がドクンと踊った。

シーツの上に落とされた身体。

パサリと落とされた帳がベッドを包みこんで急にあたりが暗くなる。

まるでそれはすべての邪魔ものを排除して二人の空間を作りだす。

寝衣のしたで上下する胸元。

二つのふくらみが目の前で動くたびに触れたくなる。

涙交じりの瞳が司を見つめる。

その表情に苛立ちに似た感情を浮かべて見下ろす司。

「道明・・・寺・・・」

司の名前を呼ぶだけで胸の奥が熱くなる。

好きだと言いかけた声は喉の奥でひゅっと息を漏らした。

不意に胸に感じた痛み。

強い力で胸の丸みをつかまれた感覚に「・・・んっ・・・」とつくしが苦痛を漏らす。

「悪いっ・・・」

困惑した表情で覗き込む司の指先から力が抜ける。

そして一転して柔らかく包み込み揉み上げ来る指使い。

やさしく遠慮がちな感触は胸元の痛みを甘い疼きにかえてつくしの身体にしみいってくる。

「・・・やわらかい」

しみじみと聞こえた司の感嘆の声がつくしの羞恥心を煽る。

誰にも触れさせたことのない肌から与えられる刺激は甘く切なく下肢に響く。

「道明寺・・・」

戸惑いを込めて名前を呼ぶ唇に司のやや乾いた弾力のある唇が重なる。

「牧・・・野・・・」

何かに耐えるような司の表情にキュンとした甘やかな感情につくしの胸が震える。

「んっ・・・それ・・・どうみょ・・・っ・・」

「なんだ?」

「胸が・・擦れてくすぐったいっ・・・ていうか・・・」

すっかり硬くなって立ち上がった胸の先端はしっかりと寝衣を押し上げてしまってる。

触らないで欲しいのに司はつくしの胸元をはだけて吸寄せられるようにそれを口に含んだ。

「んっ・・・」

突然の濡れた感触に包まれてひときわ甘い声がつくしの唇からこぼれる。

「いやか?」

司の手のひらがそっと包みこむようにつくしの頬に触れた。

「違う・・・いきなりだから・・・その・・・びっくりして・・・」

嫌じゃないから自分でも驚いて一人でもだえて訳の分からない恥ずかしさがつくしの全身を覆い尽くす。

できればこのまま司の目の前から逃れたいような感情。

それなのに身体に感じる司の重みが心地よくて・・・

その腕から逃れられそうもない。

視線を向ければ瞬きもしない道明寺がいて・・・

自分のすべてを余すことなく目に焼き付けるようにしてるかのようだ。

つくしと目を合わながら司の顔が動いてピンとたった胸の先端にゆっくりと唇を這わせた。

そして慎重に口に含む。

「んっん・・・」

熱く熱のぬめった感触に包まれて声が漏れる。

弾力を確かめるような舌の動きに感じたことない疼きが次々に湧き上がる。

舌が這うたびに濡れた音がクチュッと上がる音が静まり返った部屋に淫靡に響いた。

胸元から腹部、下肢にと落ちてくる指先が確実につくしを煽る。

「やっ・・・」

快感というよりは羞恥心から漏れた声も司には甘く響く。

「自分で、自分を止められない・・・」

漆黒の瞳がつくしを覗き込み余裕のない声でそうつぶやく。

少しためらいを見せて司の指先がつくしの秘裂に触れた。

割れ目をたどって溝の中に滑り込む指先がくっちゅと水音を鳴らす。そ

それだけで浮きそうになる腰を司の身体が抑える。

「濡れてる・・・」

「言わないで・・・ッ」

そんなつくしの羞恥心を煽るように司はわざと音を立てるように指を動かしてくる。

こんな時まで意地悪だと思うつくしの感情をすぐに別な感情が上書きする。

どんなことをされても司を嫌いになるなんてできそうもない。

中に挿入された指は2本に増えて覚えた違和感は直ぐになじんで身体の奥が熱く熱を持つ。

「さすがに、もう限界」

司の早口な声が指を秘所から抜き去り自分の服を手早く脱ぎさった。

自分のものとは違う汗の匂い・・・

淡い光に浮かび上がった身体は細身ながらも引きしまった筋肉。

目の前にさらされた体躯に落ちる汗。

つくしを見下ろした精鍛な顔つきは何かをこらえるように眉をひそめる。

その濃艶な色合いはつくしの心臓をこれまでにないほどにドキッとさせて胸を高鳴らせる。

「牧野、悪い、一度だけ終わらせてくれ」

「どういうこと?」

きょとんとしたつくしの問いかけには答えずに司はつくしの秘所に何かあてがう。

熱くずっしりとしたその重量はぴくぴくと脈打っている。

何っ?

つくしの疑問など無視するようにそれは溝に添そって動き始める。

蜜のぬめりをつくしの秘所に押し付けるような行為に切なそうにつくしの名を呼ぶ司の声が響く。

苦しそうな、切羽詰った司の表情が刺激となったつくしん感情をかき乱す。

つくしに鋭い刺激を与えながら焼け付くような快感を発してくる。

かすかなうめき声とともに腹部にドロッしたものを注がれる感触を残して息を乱した司の顔が気まずそうな表情をのぞかせる。

「悪い・・・」

何が起きたのかわからないつくしの腹部を脱いだ服を引き寄せた司がその服で無造作にぬぐった。

「終わったの?

聞いてたより痛くなくてよかった・・・」

ホッと息を漏らして微笑みを浮かべるつくし言い様もない表情で司が見つめる。

「その・・・今のは・・・まだで・・・」

「え?」

「まだ終わってない・・・つーか・・・失敗したって言うか・・・」

言葉を探しながら説明をする司も焦る。

「つまり・・・まだってこと・・・?」

混乱したような心細い気分でつくしは司を見つめてる。

「そんなとこだ・・・」

憮然とした表情でつぶやく司をそっとつくしが抱きしめてつぶやく。

「最後まで・・・して・・・」

その声にもう一度司の下腹部がピクリとふるえて膨らみ頭をもたげた。

お☆様つけてますが最後まで行って?入って?ません。

こんなオチどうでしょう?

そしてこの続きはどうなるのでしょう・・・

それは二人の秘密とか・・・ねぇ・・・(;^ω^)

拍手コメント返礼

ぎょんた 様

お祝いコメありがとうございます。

最近からのご訪問だとどこから読もうかと迷う状況ですよね?

無理しない程度に読み進めてもらえてお付き合い願えればと思います。

ソフィ 様

ソフィー様が一番長い付き合いになるのかしら?

そうなの~このオチ初めてなんです。

これを記念作品に持ってきて司に怒鳴られそうですけどね。(笑)

今までと一緒だとつまらないと考えてポンとひらめいて書いてしまいました。

司は笑えないでしょうけどね。(;^ω^)

masamasa 様

お祝いコメありがとうございます。

最近遊びにきてくれる方ともこうして6周年を祝ってもらえてうれしいです。

今後ともよろしくお願いします。

ゆみん 様

変な笑いって~

坊ちゃんのありえない失敗!

司がそんな失敗するなんて~。

それを書いちゃう私がいけないの~。

つくしちゃんはいたくないよね。イタイのは司君の方だったという生ころがしの記念作品でした。(笑)