☆戯れの恋は愛に揺れる  23

熱が・・・

籠る・・・

湯殿の中の温度はいつもより高いと司は感じていた。

それがどうしてなのかはすでに司は気が付いている。

自分を拗ねたように見つめるつくしにこみあげる感情はこれ以上のものはないと思ううれしさを司の胸の奥に湧きだたせた。

つくしの顔を自分に向かせるように司の指先がほっそりとした顎を上に持ちあげた。

「お前に会えば、自分が抑えられなくなるとわかっていた。

欲望のままに動くのはお前のために避けたかったんだぞ」

司の言う欲望が何を意味するのか理解するようにつくしの頬がほんのりと色づく。

潤んだ様に自分を見つめるつくしの瞳を司が覗き込む。

「無邪気に笑う顔も、俺を呼ぶ声も、俺を見つめる暖かいまなざしも、お前のすべてが好きだ。

だからこのまま・・・」

固い胸板の奥からドクンと響く心音はつくしの手のひらをつき上げるように激しく動いてるのがわかる。

ピクッと離れようとした衝動は直ぐ様司に伝わって握られたままの手首を引くように司が動いた。

湯船の中に落ちそうなつくしの身体を支える司の胸につくしの頬が触れる。

揺らいだお湯がさらりと滑り落ちる肌。

密着した互いの肌に熱が籠る。

「許せ」

小さくつぶやいた唇は待ち焦がれたようにつくしの唇と重なった。

「んっ・・・・」

司は愛おしげにつくしの頭を抱くと角度に変化をつけて口づけを深めてくる。

涼やかでどこか艶のある香りがつくしの鼻先をかすめる。

司から香る香りにつくしの身体に熱を感じる。

司以上につくしは自分の胸の高鳴りを感じてしまっている。

息の仕方さえ忘れてしまいそうな口づけ。

胸の苦しさにつくしは司の胸元を押し返そうとするが自分を抱く司の胸はびくとも動かず、唇を解放してくれそうもない。

つくしを腕の中に囲い込んだままやんわりと束縛してくる司からつくしは逃れるすべをなくしてしまっていた

*続きの部分からはR18 禁です。

年齢に満たない方はお控えください。

成年でも、そのような表現がお嫌いな方はお戻りくださますようお願いいたします。

背中に回した司の腕に力がこもる。

手首から伝わる熱も、唇から伝わる熱も見えない鎖となってつくしの捉える。

司はつくしの反応を見ながら重ねていた唇を気まぐれにゆったりと動かす。

最初の時のように抑えられない感情のままつくしを奪う行為は司も避けたかった。

自ら俺を欲せ。

そんな思いで司は唇を重ねる。

慣れない行為につくしの心臓はこれ以上は早く動けないというほどに高鳴る。

司の唇から逃れたいのにやさしく食むように吸われる唇に身体の力が抜ける。

「ふっ・・・」

濡れて熱を帯びた唇が自分の唇と触れあう生々しい感触に委縮する一方でなぜか身体の奥からジンと疼く不思議な感触がつくしにこみあげてくる。

「んっ・・・」

つくしは自分の身体が蕩け意志とは関係ないところに置き去りにされていくような錯覚を感じた。

繰り返される甘美な感覚に五感がすべて奪われ行くようで司に支配されていく。

怖さと喜びがいれ混じるような感覚は初めての時にもつくしが感じた感情だ。

つくしのわずかな唇の隙間から差し込まれてくる舌先。

両方の手のひらで頬を包みこまれて深められていく口づけ。

「んっ・・・ふっ・・・やっ・・・」

司の舌はつくしの口内を熱く占領し遠慮なく弄る。

この前とは違う隠微な口づけが二つの唇を濡らしていく。

舌以外にも司から何かが自分に注がれていく。

言葉ではたりない熱情が密着した身体や交わる舌先から染み入る様につくしに伝わってくる。

つくしの肌着に手をかけ司は肩から外していく。

戸惑うつくしに遠慮することなく衣を脱がされていく。

脱がされた肌着は白く揺らいで湯船の中に沈んでいった。

「やっ・・・」

さすがに裸体で司の前にいるのだと思うと羞恥心がつくしの身体を赤く染め上げていく。

互いの姿がわずかに開いた格子から差し込む日の光を受けて浮かび上がる。

映し出される司はどこか雅やかで気品があって、こんな不埒な行為をされてもいやらしさがない。

劣情さえも高潔な感じがする。

「あっ」

司の手が伸びて柔らかな乳房のふくらみをまさぐる。

つくしはドキリとして身体を強張らせる。

「んっ」

司の大きな手のひらが膨らみを包みこんでそのままゆっくりと弧を描くように動かされ、胸をやさしく圧する感覚に緊張がほどけ

小さく吐息がつくしの唇から盛れる。

湯船から半分押し上げられた身体はそのまま縁に押し付けられて司の重みを直に感じる。

揉みほだされる乳房の頂を司の唇が包みこむ。

指先は片方の乳房を悩ましい動きで弄んで司の欲望が手のひらから伝わって、

つくしは追い詰められていくような感覚に陥りそうだ。

上半身の肌が冷めた湯がふれひんやりと感じる。

胸の突起を這いわる感覚につくしはピクッと肩をゆらしてしまう。

司の指先は素肌の上を滑り落ち、つくしの内股に滑り込み撫でる。

「あっ・・・」

思わず目を閉じたつくしはもう目を開くことができずに司の腕にしがみついたしまった。

司の指先は悩ましい愛撫を繰り返しながらつくしの両脚の付け根に行きつく。

「んっ・・・」

秘所に近づくにつれ腰が浮きあがるような感覚をつくしは隠すことができなくなった。

素肌が敏感になって司の指の動きを敏感に感じ取り体中がじわじわと高揚してくる。

司の指先がつくしの柔らかな下の生えをかき分けるようになぞりさらにその奥へと進む。

指の腹が敏感なところに触れてクチュリと音を立てた。

「あっ・・・」

指先が動くたびに甘く痺れるような感覚が次から次へと生まれ熱い熱が体中から湧き上がる。

「やっ・・・」

司の指が秘所に触れるたびに気持ちよくなって抗わなければいけない気がするのについ身をゆだねてしまう。

身体がほどけて溶けてしまいそうだ。

開かれた脚の間に司が身体を入れこんで来るのわかった。

そのあとの行為が何なのか気が付いたつくしは思わず司の腕を握る指さきに力がこもった。

「怖いか?」

つくしをいたわるように覗き込む司の不安そうなその表情につくしは小さく笑って首を横に振る。

そんな自に司がやさしく笑いかけた気がした。

痛みを感じたのはほんの一瞬。

最初の時よりは確かに痛みは薄れていると感じる。

ぬるりと濡れた柔襞を押し広げて押し入る熱棒。

ゆっくりと押し鎮めてはそれを引き抜くことを繰り返す。

そのたびにつくしの唇から甘い吐息が漏れる。

「あっ・・奥・・・揺らしちゃ…ダメッ・・・」

媚肉を押し上げるようにうごめく熱がつくしを淫らに喘がせる。

快感に打ち震えながらつくしは司の背中にしがみつく。

結合部は愛液に満ち深く二人をつなぐ。

奥深く呑み込ませて貪欲に司は腰を使う。

つくしは欲情をさらけ出して自分を欲する司が愛しかった。

この宮ら出ていこうとした自分を今は信じられない。

司のもとから離れることなど今は考えられない自分がいた。

「そろそろ限界だ・・・」

耳元でつぶやく司が息の乱れた状態でつぶやいてくる。

いよいよ激しくなった腰使いで怒張を奥に司が付き立てる。

怒涛のように押し寄せてくる快感に身を任せたままつくしは喘ぐ。

「・・・・つっ」

下肢の奥でドクドクと脈打って司は果てた。

司はそのままぐったりとつくしに身体を預けて悦楽を堪能つくした深い息を吐く。

静まりかえった湯殿の中に互いの乱れた息使いだけが響く。

ポトン。

どからか聞こえた水滴の音に誘われるように司がつくしの上から身体を起こす。

頬に触れた唇はくすぐったいような軽い口づけを残してやさしく笑ってつくしを見つめた。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

夏休みも終わったというところで祝砲がわりのお☆様を上げてみました。(笑)

久々に書いたら疲労困憊気味になってしまった。(;^ω^)

あとは婚儀のみ?

もうすこし話を続けたくなったら事件が起こるかもしれませんよ~。

台風今度は九州にもやってきそうです。

週末は家の中で過ごすことになりそうです。

葉っぱ 様

お久しぶりです。

地震は大丈夫でした。

ありがとうございます。

yumi様

つくし姫余韻の残る会話を楽しめる余裕あるでしょうか?

疲労困憊だったりして~

でも確かにこの後の二人をちょっと覗いてみたい気はしますよね。