愛を叫べ! 19
え?
うそ?
いつものパターンならこのまま思う存分の展開か、生ころがしのどちらかに向かう展開のはずなのに・・・
坊ちゃんがいつもと違う・・・(;^ω^)
さて、質問ですぅ~
司君がつくしを置いてきぼりにしたのはなぜ?
1.本当に仕事が忙しいから。
2.西田さんの助言?画策にのせられた。
3.つくしにかっこいい自分を印象付けて「待って~」と、すがりつかせたい司君の無謀な試みの一環。
答えを決めてから続きをお楽しみください。
「よろしいのですか?」
西田の言いたいことが何なのかはわかってる。
それでもとぼけるように「なにが?」と冷たく答えた。
「つくし様を一人にして大丈夫なのですか?」
「日本にいるより安全だろう」
「確かに、幼く見えますからね。こちらじゃ成人には思われないでしょう」
会社内ですれ違うスレンダーな外国人。
雑誌から抜け出たモデル並みの容姿。
そこに頭一つは低いつくしが紛れ込んだら確かにガキ扱いされそうだ。
「そんなこと思ってねぇよ」
あいつが聞いたら拗ねるぞ。
そいつに手を出す俺はどう見られるんだよ。
言葉もししゃべれねぇし知らねぇとこを一人でうろうろするほどあいつもバカじゃねぇだろう。
それに明日になれば俺が一緒にいるわけだしな。
「西田、仕事を片付ければあとはフリーだと言ったことわすれんじゃねぞ」
仕事を明日に残してあいつと帰るよりさっさと終わらせたほうが得だと踏んだ俺。
時差にまだ慣れてない身体を引きずって夜を出歩く元気もないって思う。
グーグーとベットで寝てるつくししか想像できねぇ。
「お前が言ったんだよな。
追いかけまわすよりたまには追いかけまわされることも必定だとな」
会議に予定より遅れた理由が外出先のつくしを見つけたことが発端だとばれたとこからの西田の小言。
「何もパリに来て恋の駆け引きをしなくてもいいのでは?
下手に策を練ってもつくし様に通じるかどうか・・・」
眉を寄せて悩む表情を見せる西田。
いつもは感情を見せねぇくせにこんな時だけ俺に見せつける。
隠せ!
仕事が終わってホテルの部屋に戻ったのは夜の7時過ぎ。
十分に夜のパリを楽しめるはず・・・
無理か・・・
シャンデリアの光が降り注ぐリビングには人の気配はなし。
寝室の奥の扉を開くと薄暗い部屋のベッドに人ひとりが寝てる膨らみがわかる。
日本じゃ夜中の時間。
起きてねぇと時差に慣れねぇぞ。
背中を向けたままのつくしを覗き込むように覆いかぶさった。
完全に寝てやがる・・・
起きていても寝ていても飽きねぇ顔。
つくしの横に身体を滑りこませて片肘をついて頭を支える。
その体勢で見えるのはつくしの後頭部。
髪の中に滑り込ませた指先。
長い黒髪を巻き付けて指が遊ぶ。
ただそれだけのことなのに胸の奥でむずっとしたくすぐったい感覚が生まれてくる。
「んっ・・・どう・・・じ」
寝返りをうって振り向いたつくし。
その腕が俺を求めるように背中に回る。
寝息が胸元のシャツを甘く揺らす。
目覚めて抱き付かれるより寝ていても俺を求めるように抱き付いてきたつくしに感動してる。
この高揚感は半端なく俺をときめかして喜びを熱に変えてくる。
腕に力を入れた抱き寄せた華奢な身体。
抱きしめられていることに気づかないままの規則的な呼吸音。
その呼吸を閉ざすように唇を重ねながらゆっくりとつくしの身体を仰向けに変えた。
頬から首筋に流れ落ちるキス。
吸い上げた肌に残る紅い痕。
くすぐったいと嫌がるようにつくしが顔をそむける。
「んっ・・・道明・・・寺?」
睫毛がかすかに動いて開きかけた瞳。
視点を合わせようと数度の瞬きのあとようやく寝ぼけた瞳が俺をとらえた。
「ごめん・・・どうしても眠気に逆らえなくて・・・」
「それはしょうがねぇだろう」
つくしを抱き寄せた耳元で静かにつぶやく声。
「寝てても構わねぇけど、俺がお前を抱きたくなったらいつでも抱くから」
「えっ?」
まだ寝ぼけてるような声が聞こえた。
それを無視するようつくしの胸元に滑り込ませた手のひらはしっかりとつくしのふ膨らみを捉えて指先を這わせる。
「どどど・・・みょうじッ」
胸元を引き離そうと抑える微弱な力を押さえこんで唇を奪う。
動揺して焦ってあたふたしてるつくしが観念して俺の愛撫に応えて甘い声を泣くようになるまでそう長くはかからなかった。
いきそうでいかないお☆様~
ここで限定記事にしちゃうとお話がわからなくなるというのが理由です。(;^ω^)
楽しみに待ってる方には申し訳ありません。
拍手コメント返礼
スリーシスターズ 様
2なのですが3もありそうな雰囲気ですよね。
もう数話司君にはかっこよくきめてもらってつくしに惚れ直してもらいたいような展開も妄想してます。
西田さん日記、ありですよね。
追いかけまわすとか、恋の駆け引きとかどんな顔で言ったのやら~
今回の西田さんは茶目っ気ありですからね。
書けるかな・・・(;^ω^)