愛を叫べ! 20

ここから一気にスパートしたい。

30話までには終わらせてつもりでサクサクと更新していきたいのですが、なかなか思うよう行きません。

坊ちゃんの誕生日ももうすぐですしね。

節分恵方巻も今年は楽しんじゃおうかな♪

完璧に目が覚めてしまってる。

いつもの程よい疲れと余韻に浸って眠気に誘われて気持ちよく眠りにつけるはずの道明寺の腕の中。

道明寺の腕に巻き付かれて道明寺のドクンと耳元に届く心音。

早く耳をうつ心音がゆっくりと落ち着きを取り戻しても道明寺の腕はしっかりと私の肩を抱いている。

時々髪をやさしく撫でつける手の動きが私の身体の奥の熱を刺激してくる。

「あのさ、本当に自分の好きなときに抱くの?」

ゆるゆると頭を上げた私の頭を道明寺の手のひらが後頭部を包みこんで自分の腕に押し戻した。それは

まるで少しでも離れたらダメだって言うみたいな強引さで道明寺の胸元に引き戻されてしまってる。

道明寺の筋肉質の胸元に触れた唇。

自分の柔らかい唇の感触が道明寺の固い筋肉の感触に押し付けられてしまった自分の唇の柔らかい感触を感じてビクンと刺激を覚える。

「心配するな。俺に気が付かずに寝入ったままの状態では襲わねぇから。

今も直ぐに気が付いて夢中で俺にしがみついてきたんだから起きねぇってことはねぇだろう」

あそこまで触るだけ触られたら麻酔をかけられても起こされそうな気がする。

自信ありすぎるというか・・・

満足そうな微笑みを向ける道明寺に何を言っても私の負けだって思える。

もし寝てる間に突然覆いかぶされた状態で感じる重み。

身動きが取れない状態で押しつけられた唇が肌を這う感触。

なんの疑いも不安もなく道明寺だとすぐに確信できた。

少しぐらい疑ってびっくりしてベッドからけり落とすぐらいの抵抗を見せるとか・・・

何もできずにそのまますぐに道明寺だと感じて抱きしめてしまってた。

これだから道明寺をいい気にさせてるんだと思う。

寝てるとこ起こされて、眠れなくなって・・・

それなのに私を抱けしめながら道明寺は小さく寝息を立て始めてる。

「起きろ!」

「んっ?疲れてんだよ」

黙って寝ろとでも言うように今度は自分の身体を私に押し付けるように両手で抱きしめられた。

こんな窮屈のなかますます身動きが取れない状態覚めた頭の中は活発に動きだしてしまってる。

「眠れないくなってるの道明寺のせいだから」

「あのな、それは俺のせいじゃなく時差ボケだ。

日本なら働きだす時間だからな。慣れるまでは夜中に目が覚めてもしょうがねぇんだよ」

真夜中過ぎのフランス・・・

日本なら10時過ぎってところだ。

みんなが起きだすまでは4、5時間は必要。

こんな真夜中に一人で眠れなくてどう過ごせというのだろう。

もう一回・・・

って、雰囲気は眠り始めてる道明寺には見られない。

襲うぞ!

道明寺みたいにッ!

シーツを剥いでさらけ出された道明寺の引きしまった裸体。

キュッとし引きしまった腰から下までは視線が行かないというか・・・見れずに目をそらす。

そして道明寺の身体を隠すようにシーツをかぶせた。

何してんだか・・・。

ベッドに起き上ってつくため息。

寝てる相手に手を出すってなかなか勇気がいるものだって思う。

我慢できないほど道明寺は私に欲情したってことなのかな?

うれしいって思ってる自分が照れ臭い。

ベッドの中に素早く身体をもぐりこませて道明寺の身体に腕を回して抱き付いて目を閉じた。

「起きろ!」

怒鳴り声は耳元で聞こえる爆音。

慌てて飛び起きた私の前にはさっぱりとした顔でラフな格好の道明寺。

V字の薄手のセーターに黒い革ジャンとジーンズ姿。

スーツを颯爽と着こなす道明寺とはまた違った色気がある。

それとは対照的に寝ぼけた顔とクシャクシャな髪の毛の私。

涎のあとでも残ってそうで慌てて手のひらで口の回り触って確かめた。

「さっさと準備をしろ、出かけるぞ」

軽く頬に触れた唇が直ぐに離れてやさしく笑みをこぼす。

起きろと怒鳴り声を上げた同じ唇とは思えない甘い微笑み。

「出かけるって?」

どう見ても仕事に行くような格好じゃない身軽な道明寺をきょとんと眺めてる。

道明寺の仕事は終わっても最終的な書類の作成の仕事が私には残ってるはずだ。

「俺とお前をここから先、邪魔するやつはいねぇよ」

ベッドの端に乗るように座った道明寺が身体をわずかない捻って私に向き合う。

「まだ、仕事があったはずだよ」

「あのな、普通なら新米のお前を連れてくる必要なんてねぇんだよ」

「え?でも?仕事を覚えるためとか、経験をさせるためとかの理由で今回玲子さんについてきたはずじゃないの?」

仕事を先輩に押し付けて道明寺と一緒にいられるわけがない。

「お前の一番重要な役目は俺を気持ちよく仕事させるってことだから」

今の私はそんなに役に立つ仕事ができるわけじゃない。

仕事を覚えようと頑張ってる私は無視なの?

そんな私の不満を牛時込める抜群な威力発揮する綺麗な顔で覗きこんでくる熱く見つめるまなざし。

ごくりとつばを飲みこむように不満はおなかの中に落ちていった。

「ぐじゃぐじゃ文句言わずに俺の言う通り動け」

動く前に道明寺に抱えられて浴室に放り込まれた。

「シャワーでも浴びれば目も冷めるだろう」

冷たい水がいきなり顔めがけて降ってきた。

「キャッ」

手で顔をかばいながら道明寺からシャワーを何とか奪い取った。

「一緒に入るか?」

一緒にシャワーなんて浴びたらそれこそ浴室の中からいつ出れるかわかったもんじゃない。

道明寺を追いだして浴室のドアを閉めてカギをかけた。

バタバタと大急ぎでシャワーを浴びて身支度を整える。

道明寺に合わせて私も昨日までのスーツとは違ったラフな装い。

鏡に映る私は昨日よりも幼くて学生時代の自分に戻ってる。

日本でも年齢より幼く見える私は外国に来たらなおさら若く見られてることに慣れている。

空港で私たちを出迎えてくれたアドロフには本気で小学生だと思ったって驚ろかれて落ち込んだのは玲子さんと私の秘密

リビングのテーブルに食べきれなさそうな量の朝食が並ぶ。

「お前の好物を勝手に頼だから」

椅子から立ち上がった道明寺が自らグラスに注ぐオレンジジュース。

「こんなに食べきれないよ」

「いいから食え」

私の目の前にそっけなく置かれた皿の上にはたっぷりのはちみつがかかったパンケーキ。

こんな時に見せる道明寺の何気ないやさしさは極上に私の胸をキュンとときめかせてくれる。

「食事を摂ったら、デートするぞ」

命令口調の道明寺に「ウン」と素直に受け入れて返事を返す私がいた。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ様

今回は司君に主導権とらせて思いきりかっこよく決めてほしいと思ってます。

どんなデートにしようかとドキドキ妄想中。

どらがかっこいかと想像してる私はほぼ変人。

カテゴリーありがとうございます。

設定したつもりなのに感知されないことあるんですよね。

時々間違っちゃってます。

シナモン 様

無事に秘密のカギが届いてよかったです。

このお話で使うのはもう少し後になるかな・・・(;^ω^)