黒はピンクの歴史の始まり

『DNAに惑わされ 65』で書いた冒頭のショート

面白い反応をいただき一遍作成いたしました。

初体験を済ませた駿君と司の親子の会話の設定

「俺より早ぇじゃねぇか。

俺なんて何度我慢させられたって思ってるんだ。

寝られるし、熱出されるし、けり入れられるし、逃げるし・・・」

子供相手に昔を振りかえる司は不満をぶちまける。

「鮎川が結構頑張ってくれたから勇気が出ただけなんだよ」

何かを思いだして首筋まで赤くなる駿。

「相手が誘うタイプなら俺ももっと早くいけたはずだけど、相手があの超鈍感なつくしだからなぁ・・・」

悔やむ表情に浮かぶ憂い。

「駿相手になにしゃべっってるの!」

二人の間割って入ってきたつくしは切れる寸前。

「なにって?

何だよ!

お前と俺との黒歴史

ボクッ!

今回は大事なところにけりが一撃。

この後は続きからお読みください。

「おい、壊れて使えなくなって困るのはお前だぞ」

陰部を押さえながら座りこみそうな司の一声。

駿がいるのにもっ!

焦って視線を投げた駿は「僕、じゃまだね」と言い残して部屋を出ていった。

子供に気を使わせて気まずいったらありはしない。

「使えなくなるくらいがちょうどいいから」

「てめぇ本気で言ってるのか!」

痛みが治まってきたのか折れかかっていた司の身体は徐々に背を伸ばす。

「もっと心配してもいいんじゃね?」

何かを含んだような表情で近づいてきた道明寺に感じる嫌な予感。

私の手を取った道明寺が私の手のひらを自分の股間に触れさせた。

「確かめる必要あるよな?」

ちょっと!

昼間から何させる気ッ!

「初めて触ったわけじゃねぇだろう」

今更って表情が近づいて耳穴に吹きこんでくる声。

黒歴史の話してたんじゃないの」

大体赤札貼ってあの後に両想いになったと思ったら、NYに行っちゃって、

数か月で途絶えて連絡。

一方的にお遊びは終わりって宣言された。

やっと気持ちがつながったって思ったら記憶喪失で私のことすっかり忘れちゃった司。

あのどこに直ぐに抱かれる気になるって思う?

少しは警戒ってものが私にもあるったんだから!

まあ・・・

その気になっても私が熱出したり、邪魔が入ったりで上手くいかなかったことは認めるけど・・・

黒歴史じゃありえないって思う。

あれは私たちには必要だったクッション。

結婚して子供も3人もいるのに何言ってるんだかッ!

道明寺のバカ!

昔みたいに怒鳴りつけたい気分。

「あれも今となれば俺とお前のピンクな歴史の始まり。

序章に過ぎねぇよな?」

ピンクって・・・

まだ黒のほうがいいかも・・・

わざと私の太ももに押し付けてくる感触。

柔らかかったものがかすかに固くなる変化を見せるのがわかる。

だからッ!

少しくらい使えなくなった方がいいって贅沢なこと言わせるのよッ。

「駿が戻ったらどうするの」

「もどらねぇよ」

「まだ明るいし・・・」

会話をするたびに一歩後退気味の私。

がくんと膝の裏がソファーの縁に当たった拍子にソファーに腰をついてしまった。

「確かめる必要あるって言ったよな。

その責任お前にあるだろう」

「確かめなくてもいいからッ」

近づいてくる司を拒むように伸ばした腕はしっかりと片手で軽くつかまれてしまってる。

そのまま押し付けるように私の上にのせた身体。

首筋に吸い付く唇の感触。

離れたと思ったら舌先のザラリとした感触が肌を舐め上げる。

今度はぎゅっと思いきり大事なこと握りつぶしてやろうか。

今なら手ごろな大きさ。

って!

いつまで私も触ってんだか・・・・

確かになれちゃってる。

指先に入る力はやんわりと肉を包み込む。

目の前の司の表情がにんまりと自信たっぷりに笑顔を見せた気がした。

まだ負けてないから!

今回つくしちゃんも大人だなぁ。

そして司も迫り方うまくなってますよね。

その影に長いピンクな歴史ありです。