戯れの恋は愛に揺れる  7

人里離れた隠れ屋にやってきたのは誰でしょうクイズ。

ふにゃろば様のコメントをもとに制作いたしました。

①司皇子が宣言通り、つくしちゃんを迎えに来た。

②司皇子自身が来れなかったので、 代わりに伝言を託された類君♪

 (そして二人はアヤしい仲に!?)

③つくしちゃんの居場所が遂に本妻にバレてしまい、地方豪族のオジンに

 嫁がせる為に連れ戻しに来た迎え。

 (というより追手)

④姉の窮状を知った進の君が姉を助けるべく、訪ねて来た。

⑤つくしパパが本妻を説得して迎えに来た。

(つくしの産みの母はどうしてるのかしら?

⑥その他

正解は 続きで確認してくださいね♪

当たるかな~。

どのパターンも面白そう

特に➁はドキドキ感マックスになりそうな予感がします。

人の話し声よりも鳥のさえずりの声のほうが聞こえる山奥。

人里離れた隠れ屋に朝露に濡れた山道をあわただしく響くひずめの音に交じる網代車(あじろぐるま)の車輪の土を跳ね上げる音が響く。

こんな山奥に牛車や馬で来るものなどそういるものではない。

本当に迎えに来てくれたのだろうか?

人の姿に驚いてとびたつ鳥の羽の音がつくしの心のざわつきと重なった。

まだ見ぬ姿を見つめるように屋敷の奥からつくしは顔をのぞかせる。

「つくし」

あわただしく響いた足音はつくしの足もとで縋り付くように座りこんだ。

え?

お父様・・・?

一番ここに来るはずのないその姿につくしは驚きを隠せない。

自分が会いに行けばすぐに本妻につくしの居場所がばれるだろうと今日の日までつくしに会いに来ることのなかった父だ。

見の周りの必要品も遠くの縁のないものを使い届どけるほど警戒していた父が、人目を気にする様子もなく供人を引きつれたやってきたのである。

驚くなというのが無理がある。

「どうしたのですか?」

会えた喜びよりも何があったのかと不安になる。

「姫」

つくしの前にあらたまって座りなおした父がまじめな表情でつくしを見上げた。

それにつられてつくしの表情にも緊張が走る。

父の前に座った父が「今まで苦労をかけた」と涙を浮かべる。

気弱な父が何度もすまなかったと頭を下げるその姿につくしももらい泣きしてしまいそうな感情が胸の奥に芽生えてきた。

私は都に戻れるのだろうか?

父の姿から考えれば義母に押し付けられそうな結婚は立ち消えとなり父が迎えに来たのだろうと思える。

ことの経過はどうでも自分の結婚については必死でかばってくれた父をそのままつくしは信用してる。

都に戻ったら・・・

あの・・・

司と呼ばれていた若君ともう一度会うことができるのか・・・

迎えに来ると強く言われた言葉。

あれほど真剣に言われた記憶はいままでない。

都を離れるときに必ず迎えに来ると言った父の言葉よりも切実で、自分をまっすぐに見つめた瞳にキュンとなる胸の高まりを生まれて初めて感じたつくしである。

ここを離れるなと強く言われた一方的な約束。

本当に迎えに来るのかどうかもわからない約束。

強引すぎると思った感情も今は司を待ちわびてる自分に気づいて、不安と希望が混じる感情を、どうにかしてると思わずにはいられない。

「よく聞くのだぞ。

お前は将来の東宮妃に決まった」

東宮・・・妃?」

理解できないようにつくしは父の言葉を繰り返す。

「そうだ、東宮妃だ。先は皇后も夢じゃない」

熱に浮かされるようにずんと立ち上がった父は天に向かってはり叫んだ。

「この父も最初はわけがわからなかった。

突然な宮廷から使者が来てなお前が東宮妃に決まったと知らせてきたのだよ」

東宮妃って・・・

私・・・皇子・・・東宮様と結婚するの?」

今の東宮は今生帝の弟君で三十路の皇子だとつくしの記憶にはある。

自分より倍の年の皇子。

今生帝の息子の皇子に跡を継がせるために仮でおかれた東宮のはずである。

つくしの東宮の知識はこの程度だが父もたぶんそう変わりはないはずである。

どちらかというと出世路線から外れてる牧野家ではありえない結婚相手のはずだ。

「どんな経過で私が選ばれたのですか?」

「それは私も知らん」

のうてんきに父は答え喜びを書くそうともしない満面の笑みを浮かべる。

「早く帰ってだな、お妃教育も始まるし、婚礼まで急がしくなるぞ」

「もう決まってるのですか?」

「気にいらないのか?」

つくしにとっては義母が持ってきた地方の豪族との婚礼と何ら変わりがない相手である。

「相手は恐れ多くも御上だぞ。

断るなど正気の沙汰じゃない。我が家は破滅だ」

どうしよう・・・

迎えに来ると言った司の表情が鮮明に脳裏に浮かぶ。

待つことなんてこれ以上できない。

ここにいない自分。

捜してくれてもきっともう二度と会うことはできないのだ。

この時になってつくしはどれほど司を待っていたのかと思い知らせれる。

胸が締め付けられて息ができない。

浮かれてる父をしり目につくしはがくんと身体から力が抜けるように床に座りこんでしまった。

つくし姫、司の君が未来の東宮とは知らないんだよなぁ~

今頃宮廷では司君小躍りしてると思うけどね。

鈍感なつくし姫はなかなか司皇子の正体がわからない設定になっております。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

正解は⑤でした♪

東宮妃ならつくしパパも鬼の本妻を簡単に納得できたでしょうね。

ここからはつくしが司の正体を知るのはいつ?

ということにかかってくるわけで♪

引っ張れば引っ張るほど司皇子の不機嫌度は上昇するわけですよ。

あんなことやこんなことを楽しみに妄想してる若き坊ちゃん皇子。

どうなるかな~ ← 書く前からにんまり気味の私です。

yumi 様

一番の楽しみと言ってもらえてうれしいです。

早いサイクルでUPする予定する予定です。

この二人の再会が幸せを呼ぶのかはたまた嵐を呼ぶのか!

どちらでしょう?

歩くみかん箱 様

坊ちゃんと登場時はご機嫌なのかはたまた不機嫌登場なのか・・・

どちらが面白いと思います?