0.1% までの恋(すべての恋を終えるまで) 24

23話は西田さん目線からのお話。

ベッドの中の司君とつくしちゃんを見てもこの人は顔色を変えないと思います。

いつもの同じ調子で「代表、お時間です」と角ばったお辞儀をしそうな気がします。

執務室にはベッドはありませんが・・・

オフィスというのはけっこういろいろと妄想しちゃうシュチュもあるわけで・・・

特に司君がつくしちゃんを引っ張りこむとね♪

でも今回はつくしちゃんが引っ張りこんだわけで~。

今回は色っぽいのはないと思います・・・

書かないよ~~~~~。

つくしちゃんのブラウスのボタンを外して、手を入れこんでるなんて場面は想像で堪能!← できるか!(怒)

 *

「なんだか、騒がしくない」

入り口に背を向けて椅子に座る俺の膝の上に横向きで腰を下ろしてるのは俺の愛妻。

部屋の外を確かめるように俺の首に腕を回して肩先からひょこっと首を伸ばす。

見様によっちゃ俺に抱き付いて首筋に頬を寄せてめぇいっぱい甘えてくるかわいいやつ。

んなこと、自分のオフィスでお前がする訳ねぇか。

「ここ、防音になってるから聞こえないだろう」

「そうなの?」

俺の首に巻き付いていた腕がピンと伸びて、ちょうど、くっきりと素直な表情が目の前30㎝。

透明な窓ガラスのブラインドを下ろして部屋の中えお見えなくしたのもお前だろうがッ!

見てるやつもいねぇよ・・・ん?

かすかない下から差し込む光の線。

床まで伸びてラインを斜めに引く。

ってことは・・・

こいつ・・・

完全にブラインドを下ろさなってことか・・・

覗いてる人影がポコッと二つ浮かんで見えた。

誰だ!覗いてんの!

つくしが気が付いたらどうなるかな?

慌てて俺から離れて膝から飛び降りるのは明白。

それならまだ膝の上に乗っかってるこいつには知らせないほうが面白い。

一番楽しめるタイミングでバラす。

「なに笑ってんのよ?」

「笑ってねぇよ」

「笑ってるもん。

ほら」

伸びてきた指先が俺の両頬を軽くつまんで引っ張る。

「イテッ」

「そこまでイタくないでしょ」

俺よりケラケラとした笑みを浮かべてるのはお前だぞ。

頬から離れた指先は俺をからかうようにわきの下に伸びて肌をくすぐる。

「やめっ」

肌を走るくすぐったさにたまらず俺は身体をくねって声を上げた。

「失礼します」

ドアが開く音に交じって聞こえたのは聞き飽きた声。

つくしのくすぐり攻撃はぴたりと止まって強張った表情が助けを求めるように俺を見上げてる。

つくしの視線から完全に西田の姿は外されている。

「どうした?」

俺の声にピクッと反応して少しでも西田の視線から外れようとつくしは身体を小さくしてる。

隠れねぇよ。

第一俺の膝の上に乗っかってる分、俺の肩口からお前の頭は出てるし・・・

それでも西田から少しでも見えないように頭頂部に手のひらを添えながら椅子を動かして西田にはしっかりと背を向ける。

「そろそろ、仕事に戻っていただきませんと・・・」

「まだ、時間あるだろう?」

左手の時計を確かめれば執務室から抜けだして20分くらいしか経ってない。

次の予定まで30分はあるはず。

「鮫島社長との会談の予定は過ぎてますので、直ぐに出でも終わらせていただかないと予定がずれてしまいます」

「鮫島は仕事抜きで俺に会いに来たわけじゃなかったか?」

「恋愛相談だけに忙しい合間をぬって飛びだすのはわが社の代表だけだと思ってましたが?」

俺を皮肉る言葉を顔色も変えずに平然とつぶやく西田。

意味もなく取りつぐほど私も暇じゃないと西田の表情から読み取れる俺も相当こいつとは付き合いが長い。

「それじゃ、早く仕事に戻らなきゃ」

寝ていた意識を取り戻したように俺の胸元を押しながら聞こえてきた声。

膝の上からはがれてうきあがるつくしの腰。

「人に命令されるのは好きじゃねぇんだよ」

うきあがった腰を引き戻すようにつくしの身体を抑え込む。

「5分だ」

「え?」

素っとん狂な声を上げたつくしの腰はさっきより10㎝は高くうきあがった。

落ち着けッ!

「動くなっ!」

鋭く発した声につくしの動きが止まる。

「座ったまま動かれると面倒なことになる」

「あっ・・・」

男の生理って・・・やつ。

気が付いた途端うつむいたまま頬を染めてつくしは押し黙った。

もじっとした微弱な腰の動きを俺の太もももが感じ取る。

だからッ動くなって!

本気でここでお前を抱くつもりねぇし。

「わかりました。

5分ですね」

念を押しながら西田が部屋から出ていくのを俺は背中で感じ取る。

「お前・・・

わざとやってねぇよな?」

「え?なにを?」

こんな時に俺をきょとんと眺める大きな瞳は無垢のまま。

「降りろ」

「あっ・・・うん・・・」

膝にかかった重みから解放された瞬間に感じるのは一抹の淋しさ。

熱が一瞬にして放散され感じる冷ややかな虚しさ。

なんか・・・こう・・・物足りない気分は隠しようがない。

「お前も、仕事だよな?」

「うん・・・」

「松岡とだよな?」

仕事の付き合いだとわかっていても松岡がつくしに気があるのはわかってるから落ち着けねぇ。

それに今回は俺によく似た深山ってやつも一緒。

入れ替われねぇかな?

入れ替わってもあとが困るが・・・。

「え?なに?」

立ちあがった俺はつくしの腕をとってドアを開ける。

「おい、しょうがねぇから今回は許す。

その代わりしっかり監視しとけよ」

こいつらとつくしだけで仕事をさせんな。

睨みつけた俺のまえで甲斐が微塵も動かず身体の硬直を見せた。

 

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

司と大翔が入れ替わったら(^^♪

面白くなりそうですよね。

最後はつくしちゃんに「どっちでもいいけど」発言させたら司はどうなるかな~なんて考えてしまった。

こうしてネタは作られるのです。

そうなんですよ三日更新できなくて~

仕事と私事が重なっちゃって時間が取れませんでした。

二日の連ちゃん更新なしは日常化してますが・・・(;^ω^)

体調はばっちりです。

お気遣い感謝。