霧の中に落ちる月の滴 25

10月もそろそろ終わりというのに更新してなかった~

一日2,3話書かないと話が終わらないという現実。

最近焦り気味になってます。

以前は完結まで3か月って感じで更新できていたので待ってる方には申し訳ないです。(;^ω^)

11月は7周年記念作品集中で連載が滞ると思いますがお許しください。

楽しんで記いただけるとおもう?記念作品をご用意しておりますのお楽しみに♪

 *

いつも俺をイラッつかせるやつ。

俺の言うこと聞かねぇし。

反抗的な強気な態度で俺に噛みつく。

「道明寺ってホント我儘」

口癖みたいになってっけど、俺に言わせればおめぇほうが我儘だよ。

今日も俺一緒に類のところに行くって言ったのに勝手に行ってっし。

彼女をほかのやつのところに一人で行かせたくない彼氏の気持ちっていう男心を理解してねぇし。

それでなくてもお前を一人の女として見てる類の前にひょこひょくいくこいつの気持ちが理解できない。

めんどくせぇッ。

俺以外のやつに触れさせないように閉じ込めるぞ。

本気の愚痴は胸の奥で何度も吐きだしてしまってる。

「たくっ、何考えてる」

吐き出した声には、類のそばから牧野を引き離した安ど感も混じる。

握った手を振り払うように離したのはイラついた感情。

俺一人がキリキリと胸の痛みを感じてる気がする。

緩やかな坂道を軽く駆け下りた俺は牧野を追い越した後も歩幅を変えずに前を歩く。

牧野の途切れた足音を敏感に感じ取って足が止まった。

ムカついても五感はほとんどあいつに向けられたまま。

ほんと、めんどくせぇッ。

あいつじゃなくあいつに惚れきってる自分がめんどくせぇ。

「おいっ」

振り返った俺が見たのは斜め上を見上げて立つあいつの横顔。

なにしてる?

続けるはずの言葉は口には出ずにあいつの物思いにふける横顔からその視線を俺の目が追う。

閉まったままの窓際。

窓にもたれかった長身のほっそりとしたシルエット。

うす茶色がかった髪に光が反射して金髪のように映える。

重なった二人の視線・・・

戸惑うように離れた牧野の視線と俺の視線がぶつかった。

「よっ、類!」

おどけたように声を上げたのは咄嗟の反応。

本当は怒鳴って、類の視線から牧野を・・・

隠したいくらいの感情で・・・

類が記憶をなくす前なら遠慮なく類の前で牧野を両腕で抱きしめていたって思う。

ブレーキがかかったように自分でも思うように動けない。

かるく片手を挙げた類が微笑む。

本気で笑ってねぇだろう。

淋し気に微笑むため息交じりの笑み。

類の前で牧野と喧嘩しそうになったさっきの俺がいたたまれない気分になる。

燻り続ける類の中の牧野へ思い。

俺の牧野への思い。

二つの想いの違いはほとんどないはずで・・・

だからこそわかるものがある。

類は牧野より俺を選んでくれたわけで・・・

あいつの俺に対する友情は友情以上で・・・

牧野と俺ら4人と一緒に過ごしてきた時間。

俺が無遠慮に類の前で見せた牧野への独占欲。

類はどんな感情を隠していたのだろう。

類が記憶をなくしてから見せた牧野へ想い。

ふっきった。

忘れたって思っていた。

思いたかったんだって今の俺ならわかる。

後悔に似た感情。

それでも・・・

たぶん・・・

俺は今で通り変わりなく、今でと同じように牧野と類と接していくって思う。

たとえそれが子供じみてる嫉妬だとしても。

「行くぞ」

「う・・・ん」

牧野の腕を掴んで一歩前を歩く。

何度も振り返る牧野の動作を握った腕が感じ取る。

「そんなに類が気になるのか?」

「そんなわけじゃないけど・・・」

「お前は俺のことだけに気しとけばいいんだよ」

牧野が大きく足を踏み出してようやく俺の横に並んだ。

「道明寺のことだけ思って生きていけたらどんなに楽か分からないよね」

おおげさに芝居じみた表情で大きく目を見開きながら大きく口を開く牧野。

「あっ・・・楽じゃないか・・・

私のストレスがたまりっぱなしになるかも」

「てめっ」

「キャッー」

振り上げた拳から逃げるように数歩飛びだして牧野が笑顔を見せる。

牧野の見せる笑顔に心が軽くなった気がした。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

おはようございます。

類の記憶が戻るまで落ち着かないのは司が一番かもしれませんよね。

類はどうなんだろう?

付け加えするときは何気に読んでいてここはもっとこうかなと思った時に突発的に書き替えているので

本当にちょこちょこって感じなんですよ。

気が付かないことも多いと思います。

今度やるときはもっと大きく追加してお知らせしますね。

Wedding band の番外編は破りしてる婚姻届けですね♪

φ(..)メモメモ。

Mステ愛を叫べ~

もうこの曲だけで真央潤に妄想がいってしまいます。

映画の無人島のシーンいくつか書いてますものね。

私なんてどこで書いたか忘れてるし・・・(;^ω^)

コメント非公開で投稿できるようにしました。

ご活用くださいませ~

ゆみん 様

お忙しそうですね。

こうして拍手コメントを残していただけてうれしいです。

私も今年から仕事を始めちゃったから毎日の更新が難しくなっています。

18年ぶりの仕事復帰、めちゃめちゃ勉強することは多い日々を送っいます。