霧の中に落ちる月の滴 26

おはようございます。

このお話・・・

あとは類君の記憶が戻るだけなんですが・・・

皆様のどうやって類君の記憶が戻るのか!のところに関心がいっているのがひしひしと伝わって私のプレッシャーになっております。

プレッシャーが私の筆を遅らせてるのかも・・・(;^ω^)

お正月の物まねでPPAP小栗旬の物まねが人気が出てるとか。

「ま~きの」がいまだに真似されてるなんてまだまだ花男の人気は衰えてないですね。

そして始まった月9・・・

突然ですが明日結婚します・・・

結局見る気が起きなかったな・・・

見た方の感想はいかがだったでしょうか?

 *

あれから数週間が過ぎ俺たちはいつもの日常に戻った。

休んだ講義を取り戻すと牧野は今までにまして大学に通う。

そのためにバイトもあんまり入れてないようだ。

俺のためにはバイトを休まなかったくせに、学業に俺が負けてるってことには不満がねぇわけじゃねが、あいつの弁護士になるって夢は応援してるから我慢してる。

我慢できねぇのは・・・

滅多に大学に顔を見せなかったあいつらが頻繁に来てること。

類の記憶が戻るまではなんて言いながら牧野を中心に俺たちが顔をそろえてる。

本来の俺たちの日常に戻ってねぇ。

つーか、類の記憶がもどってなくても大した障害は感じねぇのにお前たちが邪魔でしょうがねぇ。

「牧野はまだなんだ?」

「まだ講義が終わってねぇよ」

見ればわかることを確認したがるのはあきらの慎重な性格のなせる業つーか鬱陶しい。

大学の一角に準備されてる俺たちの休憩所。

他の学生は入ることのできなにF4の聖域。

モダンなカフェテラスの作り。

この場所を使えるのは俺達F4の四人と俺たちに選ばれたものだけ。

まぁ・・・

俺たち以外には牧野しか使わせてねぇけど。

テーブルに置かれたカップから上がる湯気。

「司・・・」

カフェラテをスプーンでくるくるとかき混ぜながらその渦をじっと見つめていた類が顔を上げる。

「記憶が戻ったか?」

類が口を開くと反射的にそう聞いてしまう俺。

「戻ってないよ」

かすかに笑みを浮かべてた類は上げた視線をカップに戻してかき混ぜいた指先を止める。

「ねぇ、司・・・

俺・・・

牧野に告白してもいいかな?」

「はぁ?」

俺を見ようとしないままに聞こえてきた類の声にテーブルをひっくり返しそうな勢いで俺は立ちあがった。

「「おい、おいっ・・・」

驚いた表情で俺と類を交互に眺める総二郎とあきら。

いつもはからかう素振りを見せるこいつらも驚きは隠せてねぇ。

「牧野と司の関係は納得してるよ」

「それなら、今更お前が牧野に告白してもフラれるだけだろうが」

「それも納得してる。

けじめ・・・

けじめをつけたいだけなんだと思う」

他人事のような類の呟き。

「だからって・・・類・・・」

類が牧野に告白!

あいつなりに動揺はするだろけど・・・

あいつがそれを受け入れるはずはないってわかってる。

俺の感情がグタグタとなって落ち着けない。

「司が、ダメだッて言っても俺は牧野に告るつもりだけど、

一応司には伝えておくのが礼儀だと思っただけだから」

俺たちの中で一番頑固なのはこいつかもしんねぇ。

俺が殴っても類を止めるなんてできねぇ気もする。

「どうせ、俺はフラれるだろうから問題ないでしょ」

「牧野の気持ちはどうなんだ」

類に告白されたあいつが悩まねぇわけねぇだろう。

そのあと俺達の関係が壊れるとかあるかもしんねぇだろう。

「俺の記憶のないところで俺は牧野に一度フラれてるわけだら大丈夫じゃない?」

「それはそうか?」

俺が返事する前に総二郎とあきらの様子がいつもの何かを楽しむ表情に変わってる。

「ここで、類の告白を止めるほどちっせー男じゃねぇよな?

「司は?」

俺の拒否権発動はそうして総二郎とあきらに阻まれた。

「みんな、来てたんだ」

両手で教科書を抱え込んだ牧野が部屋に明るく入ってきた。

一斉に牧野に集まる視線。

「なに?なんなの?」

見つめられることに慣れてねぇ雰囲気で牧野が怪訝な表情で俺たち一人一人を見つめて最終的に俺に訴える。

「気にすんな」

牧野の腕をとってそのまま足を進める。

「ちょっと、今来たばかりなんだけど」

「これ以上俺を待たせんじゃねぇよ」

立ち止まりそうな牧野を強引に引っ張って扉の前に俺は足を進める。

「類、お前の言ったことしょうがねぇから許す。

でも今日じゃねぇから」

背を向けたまま低めの声が部屋に響く。

「え?許すってなに?」

「お前には関係ねぇよ」

めちゃめちゃ関係あることを今は言う気にもなれねぇ。

「行くぞ」

残したあいつを振り向くこともできずに俺は牧野を連れて部屋を出た。