霧の中に落ちる月の滴 27

おはようございます。

このお話2016年1月1日に第一話をUPしたということをスリーシスターズ様からのコメントで思いだしました。

別館で新連載をお知らせしてからの本館UP。

司とつくしの喧嘩から始まったんですよね。

まさか・・・

年を越しても終わらせることができなかったとは・・・

どれだけのんびりとやっていたのだろう・・・

それでも気長に待っていただいてる常連さんに感謝。

サクサクと進めなくっちゃなぁ・・・

想いはあるんですがこれがなかなか難しい(;^ω^)

 *

「ねぇ・・・」

言いかけた言葉はそのまま勢いを閉ざす。

話しかけるな!

そんな空気を道明寺が全身にまとってる。

無理やり車に押し込められるのはそれほどレアなことじゃない。

激しく閉じられた後部席のドア。

車の前を横切って反対側から乗り込んだ道明寺は不動明王の威圧感で私の隣に腰を下ろす。

ギシッと音を立てるはずのない革張りのシートが重苦しく下に沈む感覚。

無理やり人を連れ出して!

その態度はない!っていつもの私なら噛みつくところ。

それさえもできないに道明寺の雰囲気に私はたじろいでしまってる。

私がいないあいだに何があった?

二人だけの密室状態の車の中にいなければこそっと美作さんにでも聞くことができたはずだ。

あの時の道明寺は私があの3人に接することを禁止したようにも思えちゃうよ。

本当に何があったの?

こんなにも人を寄せ付けない孤独さを見せつける道明寺は久しぶりだよ。

無言のまますぎていく時間。

車窓から流れて見える景色。

信号で止まって車の前を横切る歩行者を眺めるたびにため息がこぼれる。

その私の横で何かを考えこんでる表情の道明寺の口角がチッと不機嫌に音を鳴らすのが見えて私を黙らせる。

車が行きついたのは来慣れた道明寺の屋敷。

有無を言わせないその態度は道明寺の性格そのままに私を自分の部屋にと連れ込んでしまう。

なに?

私・・・何かした?

道明寺を怒らせるようなことって・・・。

大学の友達が元気になったお祝いだって食事会を開いてくれたけど・・・

そのこと?

そのくらいしか思いつかないよ。

確かに女子より男子が多かったのは法学部の男女の比率を考えればしょうがない。

学習で組み合わせられたグループも男子5人に対して女子は私ともう一人だけだ。

今までなら「浮気するな」って嫉妬まるだしで私を責める道明寺に反論して喧嘩になるパターンは多々あるが今日のような道明寺を見ることはまずない。

「ちょっ・・・なに」

部屋の奥、投げ出され私の身体は道明寺のキングサイズのベッドの上に横たわる。

その私の身体を跨いで道明寺が私の顔の横に両手をついてきた。

「もう、身体はどうもないんだよな?」

あの事故から退院してすでに数週間が過ぎている。

「治ってはいるけど・・・」

ごくりと動く喉元を道明寺の指先がなぞる。

治ってないなんて言っても道明寺が引きさがってくれるとは思えない雰囲気。

ナイフを首元に押し付けられたような緊張感。

「お前の中に今すぐ入りたい」

身体の上に押し付けられた道明寺の重み。

耳元でそうつぶやく声がビブラートして耳孔をくすぐる。

高揚した雰囲気で私を求めてくるいつもの道明寺とは違いすぎ。

無理やり感が半端なくて・・・

冷たい指先がそのまま私の顎を押し上げて強引に唇を割りこんできた舌先。

吸い上げる唇の力は激しさをまして息もできなくなるほどに私を追い込んできた。

「どうみょう・・じっ・・・」

やめてと付け加えたい声は抵抗を見せようと動かした腕と一緒に男の腕力で抑え込まれてしまってる。

「おとなしく抱かれろよ」

切なさがにじむ瞳がじっと私を見据えてつぶやいた。

強引で一方的だと思っていたら急に哀願する表情を見せる道明寺。

私を押さえつけていた腕の力が緩んで胸元に擦りつけてきた道明寺の鼻先は肌に触れる。

何かあったは聞けないけど・・・

きっと・・・

道明寺を追い込む何かがあったんだと想像できて・・・

道明寺のすべてをどんなことでも受け止めてしまいたくなる。

「激しッ・・・」

いつもの道明寺とは違う激しさで私を求める道明寺。

もう無理って・・・

逃げたくなるほどに追い込まれていく。

乱暴に揉みしだいていた道明寺の手のひらは繊細な指さきの動きに変わって私の胸を愛撫し始めている。

「牧野・・・」

つながったままに私の名を口にする道明寺が繰り返す律動。

重なった唇から舌が触れ合うたびに心地よさを感じてくる。

キスの合間から漏れる甘い声。

激しさの中に見せる情熱に閉じ込められて道明寺のなすがままになってしまってる。

道明寺の腕の中ですっかりおとなしくなってしまっていた。

 

う~ん・・・と・・・

悩みながら・・・

今回パスワードを付ける手前の表現で書き上げてみました。

限定公開にするともっと細かく描写しないといけないからなんですが・・・

これをPW付にすると話がつながらなくなるからというのが一番の理由です。(;^ω^)

司サイドでPW付にしてみようかな・・・