ジェラシーを情熱に変えて 1

6周年では、『情熱は迷宮で愛に迷う』

まい2様のポイ捨てからはじまったお話でした。

さてどんな話だったか・・・

読みだしたら・・・

やばいので内容は個人でお確かめを(^^♪

7周年記念作品ではつくしちゃんの嫉妬が見たいとのリク(^^♪

司の嫉妬はお話を作りやすいけどつくしちゃんはねぇ・・・(;^ω^)

悩むッ。

さて6周年からの情熱つながりで行ってみよう♪

 *

「寒い・・・」

ぶるっと震える肩を牧野が自分の腕で抱きしめる。

吹雪で迷い込んだ誰かの別荘。

山の天気は変わりやすいというがこれは予想外。

一息つけたはずの明りは消えて、停電が牧野の心細さを強調する。

そう思ったのは一瞬。

「これならベッドに上着とかかけて寝れば熱が籠って少しはましだと思う。

道明寺も早く脱いで」

ふるえながらも牧野は寝室のベッドを確かめながらつぶやく。

脱げって・・・

別な意味なら喜んで脱ぐけど。

相変わらず逞しいやつ。

振り返った牧野を背中ごと抱きしめた。

「きゃー」

「上着より、このほうが断然暖かい」

上がる悲鳴は無視して牧野を抱きしめる。

「悲鳴はやめろ。

無駄な体力も使うな。

今は身体の隙間も熱のエネルギーのロスだってわかるよな」

そのまま俺たちの身体は重なってベッドに中にもぐりこむ。

「わかった・・・」

ゆっくりと吐き出した声は俺の胸元で小さくこもる。

その吐息を感じるごとに心音がドクンと跳ねた。

何度も重ねあって二人の存在を確かめ合ったはずの身体は飽きることなく欲情を刺激する。

素肌で抱きあったほうがどれだけ効率的かとそっちに傾きそうだ。

今はそんな場合じゃないと絶対にこいつは拒否すんだろうけど。

「本当に寒くなってきた・・・

このままじゃ顔が凍っちゃうかもね」

クスリと小さく笑った顔が目を伏せるように瞼を閉じた。

ドキッとしてるのはどうやら俺だけじゃなかったようだ。

「もぐれよ」

布団を少しはぐった俺の顔を見ながら牧野の目元がほんのりと赤く染まる。

何度も顔をうずめた俺の胸元。

今更の牧野の反応にくすぐったさが胸の奥でこみあげる。

「ほら」

催促するようにもう少し広く布団を剥ぐ。

もぞもぞと身体を縮ませて牧野が俺の身体の中にすっぽりと這いこんだり。

すーっと聞こえる吐息。

しっかりの眠りこんでしまった牧野の寝顔。

俺の胸の中で安心しすぎだろう。

そう愚痴りながらそれが無性にうれしくてしょうがない。

騙されて、雪山に飛びだしたのは今日が初めてじぇねぇ。

つーか、人に騙されるのはこいつの特技になってねぇか?

どれだけ心配させんだよ。

俺が見つけなきゃ今頃どうなっていたか。

心配させんな。

お前がいなくなったら・・・

俺は・・・

生きていけないんだよ。

夜明けまであと2時間・・・

ベッドの横の置時計だけは止まらずに針を動かしてる。

凍死覚悟で・・・・・・

ここを飛び出したい気分と格闘中。

眠れねぇ・・・

あまい吐息と、柔らかい肌を離せるはずもなく寄せあう身体。

温もりは必要以上に熱を上昇して俺を苦しめる。

起きたら、俺の言うこと全部聞かせるから覚悟しろ。

何度も心の奥でそうつぶやきながら時間が過ぎるのを待った。

過ぎねぇ・・・っ。