ジェラシーを情熱に変えて 10

11月は思わぬトラブルがあって更新できなくて・・・

12月になってしまいました。

うっ・・・この話はもうしあがってる予定だったんですけどね。(;^ω^)

10話完結予定だったのに・・・

F4も・・・

類も総ちゃんもあきら君ももっと登場させるつもりだったのに・・・

それを今からすると終わらない・・・

どうしましょ~~~~~~~。

 *

「どこへやった」

肩をグイとつかんで振り向かせたその顔は一癖ありそうな微笑みをニコッと浮かべた頬をふくらませつぶやいた。

「え?なんのことですか?

私、思いつかないんですけど?」

唇に当てた人差し指。

磨かれた爪の先が鋭く威嚇する猫の爪と重なる。

「何か、お探しですか?」

なんにも知らないといったかわいらしさを作る演技の感じる表情。

「ワインを俺こぼしたのもわざとったんじゃねぇの?」

接点、印象を俺につけるための罠。

よくある手だと普段なら相手にせず無視する。

なのに反応を見せたのはそばに牧野がいたから。

「え~違いますよ。

私、仕事してるんですよ。そんな自分の評価を下げることするわけないじゃないですか」

「相手によるよな?」

俺の肩に手を回しながら聞こえた総二郎の声。

「いろんな手段を使って接近してくる女が多いんだ」

「司はうまくあしらわねぇけど、俺たちにはそれを楽しむ余裕がある」

何を自慢したいのかあきらの笑顔を周りの女どもを引き寄せるぞ。

愛想よく笑顔ふりまくから羨望と注目は伝染するように会場に広がってる。

「牧野は?」

この状態でもあいつのことを気にしてる類。

「おいてきた」

お前が気にかける必要はねぇよ。

「何か、知ってるなら、こいつがキレる前に白状したほうがいいと思うけど。

こいつこれで意外とねちっこいから」

「おい、総二郎、誰がねちっこいんだ」

「やられたら100倍にして返すタイプ・・・だよな?」

当たり前だ。

俺をコケにしたやつ許せるか。

俺の性格はしっかり把握してるやつらに取り繕う必要はない。

「俺達4人を敵に回して、やっていけるって思う?」

甘いくせにこれ以上冷たく笑みを向ける類。

牧野のことになると俺以上に冷酷になれる気がする。

「スーツに入っていたから預かっただけです」

ポケットから取り出した手の中から落ちた銀色の鎖。

つくった拳の中には俺の探していたものが握られていることは確信できる。

「失礼します」

焦りの見えた表情はそのまま俺から遠ざかる。

「変に、使われる前でよかったな」

にんまりと笑うあきらにムカつきながらも胸の奥ではホッと息を吐いて胸をなでおろす俺がいた。