最上階の恋人 1

新作♪行きます~。

ここ数日更新できずにいたのは実はタイトルが決まらずでした。

久しぶりに恋人ほっかほかの付き合いしたてのつかつくでいこうかな思って話を構成してます。

つけたタイトルはどこかで見たような・・・気もしないでもないような・・・

ありきたりですが・・・

お付き合いをよろしくお願いします。

サクサクと更新していけるように頑張るつもりではいます。

PWのご連絡。

本日12時まで申請いただいた方には返信終了してます。

携帯での場合拒否設定で届いてないことも考えられますのでその場合はご連絡をお願いします。

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首が痛くなるほど見上げた高層ビル。

さすがは道明寺HD本社ビル。

都内のど真ん中、オフィス街に颯爽と君臨するのは大会社の貫禄。

ここにいくのよね・・・

覚悟はしてたけど・・・

ビルの入り口回転扉の前で躊躇するように足が進まなくなる。

スーツ姿のサラリーマンやキャリアウーマンが行き交うところに普段着姿の私はどう見ても場違いな学生。

回転扉からちょうど出てきた男性がちらりと私に目に止めたのは一瞬。

そのまま興味なさそうにすれ違って通り過ぎる。

何か言われそうでビクリとビクついた私は意識過剰なのか。

「ここは君みたいな子供が来るところじゃない」なんて言われたらどうしようとビクビクしてたのは確か。

いくら道明寺からの呼びだしだって、道明寺のところまで行きつけるのか不安になるのは仕方ないって思う。

玄関に入ってすぐが社長室なら私もここまで緊張しないもの。

道明寺がいるのは最上階でしょ?

いくつもの難関をクリアーしてボスキャラと戦うのはマリオゲームのピーチ姫を助けるより難しい気もする。

やられちゃった方が楽に道明寺までたどり着けたりしてね。

「今日会うぞ」

今朝の道明寺からの携帯からの一発目。

「どこで?」

「俺が移動する時間がもったいないからお前が会社に俺を訪ねてこい」

「もったいないってなによ」

運転手付き高級車で楽に来れるのは道明寺。

私は電車を乗り継いでいかなければいけないっていうのにホント我儘。

「お前と会える時間を少しでも長くしたい」

そう言われて何も言えなくなってわかったと返事をする前に携帯を切られた。

一方的過ぎるのはいつものことだけど、言いたいことだけを言って電話を切られるのはすごくムカつく。

数日ぶりの電話だぞ。

携帯の着信番号に浮きだった気持ちも半減してしまう。

それでも指定された約束の30分前に私は道明寺HD本社ビルの前に立つ。

大きく息を吸って回転扉を押す。

アレ?

目の前に広がるのはさっき通ってきた歩道。

1周回れば入り口に戻るのは当たり前の回転扉。

目を閉じたまま押しちゃったらダメだよな。

運よく誰にも見られていないことを確かめてもう一度回転扉を押す腕に力を込めた。

ヨシッ!

回転扉から抜けだしただけでガッツポーズが出てしまった。

磨かれた床に写り込んだ自分の姿に気恥ずかしくなってガッツしていた腕をそっと下した。

ここからどこに行けば・・・

広々としたエントランスフロアで受付カウンターが直ぐに目に留まった。

オシャレなお姉さんに浮かぶ笑顔。

「ご用件は」と清々しいやさしさあふれるスマイルで私を見つめてくれた。

さすがにこの対応は会社の顔といっても過言じゃない。

「あの・・・道明寺」

言いかけた私の顔を見つめるお姉さんの表情が変わる。

「道明寺と申されますと?」

聞き違い?的な表情が確認するように私を覗き込む。

道明寺司、ここの代表に呼ばれてきたんです」

驚く表情は隣に座る同僚のおねぇさんに助言を求めるように私から外れた。

「しばらくお待ちください」

受話器を取ってどこかに連絡をとるその声は私には聞こえない。

「すいません、お名前をうかがってもよろしいでしょか?」

受話器の口を押えながらお姉さんが訪ねてきた。

一番最初に確認しなきゃいけない名前を聞き忘れるし、私も言い忘れている。

結構みんなであせっていた度合いを現してるって思う。

「牧野様 」

牧野と言った私の声に合わさるような男性の声が背中から響く。

「キャッ」

嬉しそうな、照れたような、そして輝くような表情を見せたのはカウンター越しのおねぇさんたち。

男性の声は聴き覚えのない声。

私に様づけで呼ぶのって西田さんくらいのものなんだけど・・・

断然若い。

だれ?

後ろを振り返った私の前には長身のダークスーツ。

スーツの上からも柔軟な筋肉質の均整の取れた体格が想像できる。

「代表がお待ちしております。」

「え?・・・

あっ・・・」

「申し遅れました。

代表のSPをしてます、相葉といいます」

差し出され名刺を慌てて受け取って目で読む。

SP・・・

道明寺がたくさん引き連れてるのは知ってたけど・・・

なんだか初めて見るSPという職業の人物にドキドキしてる。

「よろしくお願いします」

膝に頭が付くほど頭を下げてあげた私をにっこりと見つめた相葉さんがクスッと笑みを漏らすのが見えた。

 

拍手コメント返礼

白フクロウ 様

新作楽しんでいただけるとうれしいです。

久々に葉っぱコンビも登場しますのでお付き合いよろしくお願いします。

takako 様

初めまして、どうぞよろしくお願いします。

コメントありがとうございました。