2010-01-01から1年間の記事一覧

第13話 愛してると言わせたい 26

* -From 1 - 一瞬息が止まるかと思った。 抱きしめられて高鳴る鼓動。 見あげた私の顎をそっとスマートな指先が持ち上げる。 唇が温もりに包まれた。 「ダ・・・メ・・・」 唇の中の言葉が、道明寺の熱い吐息で溶けて消えていく。 「んっ……」 熱い熱を伝える…

souvenir に心をこめて 1(抱きしめあえる夜だから side story)

抱きしめあえる夜だから お土産編のお話第2段です。 第1段 秘書西田の坊ちゃん観察日記 13 を読んでからお楽しみください。

第13話 愛してると言わせたい 25

* -From 1 - こっそり、そ~っと足音を忍ばせる。 まるで泥棒にでもなった心境。 それは屋敷に私よりも先に道明寺が帰って来てると聞いたから。 大学から家族のいる家に帰るつもりだったのに大学の前に横付けされた運転手つき道明寺邸直通の高級車。 「一緒…

秘書西田の坊ちゃん観察日記 13(抱きしめ合える夜だから 番外編)

このお話は『抱きしめあえる夜だから 』最終話からのお話を西田さん視点で書いています。

第14話 DOUBT!!  4

* -From 1 - 「花沢類!どうだった?」 切羽詰まった牧野の表情。 真っすぐに俺を見つめる瞳の奥が不安に揺れている。 あいつのことになるとそんな表情見せるんだ。 司のことがうらやましく思える瞬間は今でもある。 「牧野の命狙われてるんだって」 正直に…

12月ですね

いつもお付き合いありがとうございます。 今年もいよいよ師走。 残りわずかとなりました。 1年を通してブログをUPできたのは毎日訪問してくださる皆様のおかげと感謝申し上げます。 年内には『愛してる~』は完結したいと思いつつ書いていますがどうなるこ…

木漏れ日の下で 2

* -From 1 - 身体の下に腕が差し入れられて抱き起こされてもぼんやりしていた。 ギシッと軋むベット。 迫りくる唇に気がつかないほどに・・・。 息もできないほどに荒々しく塞がれる唇。 な・・・・ッ? 状況が分からず手足をばたつかせる。 シーツの上に押…

HAPPY LIFE ( Happy Xmas)

* 絨毯の上で座り込んで駿をあやす。 フカフカの深い毛足に沈む感覚がやたらうれしそうで笑って垂れるヨダレ。 よござない様にタオルで口元を拭き上げる仕草も素早くなった。 手の甲がすべて隠れて、四つん這いで見えなくなる膝。 その状態をものともぜず突…

木漏れ日の下で 1

花より男子F その後のお話第3弾です。 つくしの司法修習後期の始まりが設定です。 2か月の別居生活。 『100万回~』の前期の別居とは少しは違ってくるのか? どうなのかな司クン(^_^;) *実際の司法修習とは違っていてもそこは花男ということで大目に見ても…

第13話 愛してると言わせたい 24

* -From 1 - 「・・・で、あいつ牧野のなんなの?」 自分でも驚くほどの不快感。 握りしめた牧野の腕を離せないまま歩いてる。 「なんなのって、友達だよ。何も覚えてないんだけどね」 「さっき喧嘩しそうになったところを助けられたんだ」 覗き込んだ牧野は…

HAPPY LIFE 18

* そろそろ来るかな? つくしに携帯をかけてから2時間後、俺の仕事も片付いた。 何食わぬ顔でちらりとドアをうかがう。 まだなんの気配も感じないドアの向こう側。 何してんだ。 俺を待たせるのはお前らぐらいだよな。 不満を打ち消して机の上の書類に最後の…

第14話 DOUBT!!  3

* -From 1 - 「どいつもこいつもどうしてこうもお節介になるんだ?」 ソファーに腰を下ろす類は相変わらず俺から目をそらそうとしない。 ウソは許さないそんな意思を見せつけられている。 「あいつらも来たのか?」 俺の意を酌むのに類には無駄な言葉は必要…

第2話 抱きしめあえる夜だから 31

* -From 1 - 車に乗らずに通りを歩く。 行きかうのは日本人ばっか。 立ち止まって俺に指を指して小声でなにか囁きあっている二人組。 見当つく反応。 道明寺? きゃー、ウソ! たぶんこの程度の会話。 「こんなのひきつれたら目立つ」ってSPを遠巻きに護衛…

第13話 愛してると言わせたい 23

* -From 1 - いったいどこ行きゃいいのよッ! 私・・・法学部だよね。 時々すれ違う顔は高校時代の同級生。 たいした接点もなかったから声をかけられることなく通り過ぎる。 きょろきょろと今日の講義の教室を探してる私は田舎から出てきたばかりの学生の気…

パパの憂鬱その後のその後

skysky7様の作品『冬が始まるよ』とのコラボ作品『パパの憂鬱』の第3弾です。

HAPPY LIFE 17

* チャイルドシートの中ですやすやと寝息を立てる駿。 車に乗ったとたんに寝てしまった。 車の振動が心地よいのだろうか? 愚図った時も効果あるのかな? 新しい発見だ。 泣き声に疲れ果てる体験がないのはきっと楽な育児なんだと思う。 駿の泣き声を聞きつ…

第2話 抱きしめあえる夜だから 30

* -From 1 - 「土産なんていらねぇだろう」 特に類や総二郎やあきらには。 ギュッと手を伸ばしたまま背伸びをしてソファーにもたれかかる。 「ハワイといえばやっぱりマカデミア チョコかな?」 頭の中でショッピング始めてねぇか?つくしのやつ。 さっきか…

第13話 愛してると言わせたい 22

* -From 1 - 「何見てんだよ」 「み・みてなんかない」 言って顔をそむける。 「見慣れてるだろうが?」 そんな記憶がないから目のやり場に困るのよッ。 さつきまであの中に・・・ 素肌のままの胸にくっ付いていたんだよね。 顔はそむけたままに視線だけが動…

第14話 DOUBT!!  2

* -From 1 - あれから三日。 完全に無視され続けてる。 ・・・って・・・言っても・・・ 私から連絡もしなければ私の携帯が鳴ることもない。 いったいどうしちゃったのか・・・。 けんか別れなどぜずに『仕事で疲れてるんだね』くらいの愛情を見せるべきだっ…

第2話 抱きしめあえる夜だから 29

* -From 1 - 輝く白い砂浜。 打ち寄せるレースの白い波。 紺碧の海ははるか遠くで空と交わる。 ここ・・・どこ? 突然乗せられてヘリ。 「これなら誰にも見られない」 自信満々の態度の道明寺にも納得。 どこのビーチに連れて行ってくれるのかとワクワクしな…

Requiemに花束を 5 (100万回のキス番外編)

『100万回のキスをしよう』のオリキャラ松岡公平を主人公にした短編第5弾です。

何となく言い訳

土曜日から今日まで思うように時間がとれず・・・。 物語の更新ができずにいました。 頭の中では物語がこんがらがってパンクしそう。 早くしないと忘れる!と焦っております。 う~ん・・・ 最近は週末に祝日はネックだ。 今ブログアクセスしてらリアルタイ…

パパの憂鬱その後の展開

skysky7様の作品『冬が始まるよ』とのコラボ作品『パパの憂鬱』の続編です。

第2話 抱きしめあえる夜だから 28

* -From 1 - 「あーッ!折角、水着を買ったのに」 言って、慌てて口をつぐむ。 誰のせいだの道明寺の視線が痛い。 そうです。 すいません。 私のせいです。 不満を心の奥に押し込めるしかないこの状況にやつあたりも出来やしない。 だからって、なんでもしま…

第13話 愛してると言わせたい 21

* -From 1 - 程よい固さに弾力。 くびれ具合。 そして心地よい温かさ。 気持ちいい・・・ んッ? 何か変? 滑らかな肌触りにほっそりとした幅。 いつもの枕じゃないッ。 起きない頭のまんま瞼を開く ど・・どうみょうじッ! 心の中で素っ頓狂に上がる声。 私…

秘書西田の坊ちゃん観察日記 12(抱きしめ合える夜だから 番外編)

このお話は『抱きしめあえる夜だから 23 』のお話を西田さん視点で書いています。

パパの憂鬱

初コラボ作品 skysky7様の作品『冬が始まるよ』のイメージが膨らみ初のコラボ作品を作成してみました。 牧野パパ目線のお話です。

キリ番ありがとうございます。

寒くなってきましたね。 やっぱり11月かぁ~と感じる今日この頃。 インフルエンザもはやってきている様子。 くれぐれもご用心を~ 1周年も無事に過ぎなんとか書き続けることができています。 『リターンズ』のお話はそろそろ終わりが近づいて『Fその後』に流…

第13話 愛してると言わせたい 20

* -From 1 - 「微妙に怖いんだけど・・・」 手をのばしても届かなそうな距離から牧野が覗き込む。 「怖いってなにが?」 緩んだままの表情で問いかける。 「道明寺・・・変」 お前が仕向けてるんだよ! 言っても気がつかないだろうな、こいつの場合。 「お前…

第2話 抱きしめあえる夜だから 27

* -From 1 - いい加減にしろ! 言いたくなった。 言葉にしなくても感情は隠すことなく態度に表れる。 ピリピリと放電中。 SPも排除して出かけた意味を分かってんだろうッ。 二人っきりで過ごす日々もこの旅行の間だけだってこと。 「ホテルに送ったら私た…